2014年の10月にNintendoは、これまでの軌道を逸(そ)れて健康指向になり、睡眠時間を最適化するために眠りと疲労をチェックするアプリを開発する、という計画を発表した。しかしその後そのプロジェクトの話はあまり聞かれなくなり、そして今日(米国時間2/4)、この日本のゲーム大手は、そのプランを無期限に睡眠させていたことを確認した。
確かにそのデバイスには、最初の発表のときから関心を惹かれた。そもそもゲームとは無関係なデバイスで、手中に収まるサイズ、ベッドサイドテーブルにのせておくとマイクロ波センサーを使って一晩中睡眠データをモニタする。そしてそのデータを分析し、睡眠と休息のサイクルを改善するためのアドバイスをくれる。
でも今では、そういった計画やデザインはどうでもよくなった。Wiredの記事によるとNintendoの社長Tatsumi Kimishima(君島達己)は、‘生活の質(quality of life)’デバイスはやめたが、将来そのほかの健康関連のプロジェクトを手がける可能性は否定しない、と確言した*。〔*: 下の発言引用とこの記事文はちょっと違う。〕
Wiredは株主とのQ&AにおけるKimishimaの言葉を英語に翻訳している。それはNintendoの2015Q3の決算報告書に載っている:
〔訳注: 以下は、Q&A記録の日本語原文である。〕
また、今日ご質問が出ていないQOL(Quality of Life)に関してですが、睡眠と疲労のテーマにつきましては商品化できる段階であることを確信していませんので、2016年3月期に(商品として)発売することは予定していません。一方でQOLという領域については、できることがあると思いますので、この分野の事業を拡大していくことは引き続き検討していきたいと思っています。
Nintendoはほかにも多数の活動を抱えているので、今年は多忙だ。モバイルのアプリとゲームにやっと進出しただけでなく、今年の後半には同社の次世代ゲーム機を出す計画がある。いろいろと楽しみだが、しかし今のところ、休息を助けてくれるものはないようだ。