Googleは今日、AndroidのChromeブラウザがPhysical Webのビーコンとの通信に対応すると発表した 。
この機能は、昨年の夏からiOSアプリで検証されているが、近々AndroidのChrome 49にも対応する。ユーザーがビーコンとのインタラクションにオプトインすると、例えば近くの公共の場所にある店舗、スポーツの試合が行われるスタジアム、学校といった場所のBluetoothで作動するビーコンからコンテンツを受信することができるようになる。
まずはAndroidのChromeにベータ版として搭載され、最初はアプリを持つユーザーベースの中の少数を対象に届けられるが、ゆくゆくは安定したバージョンを展開する予定だ。
ビーコンは、最近になって注目されるようになった新たなマーケティングアプローチを企業にもたらす。Googleのブログ投稿では、いくつかの実例を示している。例えば、学校がビーコンを使ってクラスのお知らせを通知したり、CESではマーケティング用のパンフレットの代わりにビーコンを使ったり、バスケットボールのプロチームであるゴールデンステート・ウォリアーズがファンに特集動画を配信したりするのに用いられている。しかし、これはまだ始まりに過ぎず、iOSとAndroidの両方のChromeがビーコンと連携することによって、将来における可能性が一気に広がるだろう。
ビーコンは2016年の注目トピックになるかもしれない。すでにこのコンセプトのハードウェアとソフトウェアで取り組む先進的なテック企業もある。Estimoteは小売大手Targetと協力しているという噂を聞くし、最近、シリーズAラウンドで1070万ドルを調達した。他にもSoftBankが投資するSwirl Networksは昨年、シリーズCで1800万ドルを調達し、2014年にテック大手企業のQualcommからスピンアウトしたビーコン企業のGimbalもある。
今日の発表の内容はこれくらいに留まったが、Googleは物理的な世界とオンラインの世界をつなげぐ取り組みをさらに進めるため、Googleは Internet of Things Technology Research Award Pilotを創設した。
互換性、ユーザーのプライバシー、インタラクションの管理の問題を解決するため、Googleは大学の研究者に4週間から8週間に渡る検証実験への参加を呼びかけている。参加希望者は2月の終りまでに、書類選考のための提案書を提出する必要がある。詳細な情報はGoogle Researchのブログ記事を参照してほしい。
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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter)
Featured Image: Jeff Chiu/AP