人生の軌跡を本にする体験を贈るanother life.book、クラウドファンディングを開始

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ドットライフは人生のストーリーを一冊の本にする新サービスanother life.bookのローンチに先駆け、本日クラウドファンディングのキャンペーンを立ち上げた。Green Funding by T-SITE上でキャンペーンを支援することができる。今回はanother life.を展開するドットライフの代表取締役CEO、新條隼人氏に新サービスについて話を聞いた。

ドットライフの主要事業はそもそも「another life.」という個人の人生のストーリーを記事化して掲載しているウェブメディアである。インタビューの対象者は24歳から88歳までと幅広く、記事はそれぞれの幼少期から現在までを辿る内容になっている。例えば、24歳にして乳がんを患い、現在はがん患者と患者を支える人たちのための相談支援センターの設立に取り組む鈴木美穂氏の幼少時代、闘病、そして現在の活動を行うに至るまでの話や実名型の遊びの体験メディア「PLAYLIFE」を運営する佐藤太一氏がどのようにして起業に至ったかの話など様々な人生のストーリーを掲載している。1日1本のペースで記事を公開していて、現在までに700名以上のストーリーを記事化してきたと新條氏は言う。各記事のPV数がとても多いということではないが、3000字から4000字の長い記事を7割の人が最後まで読んでいるそうだ。

another life.

人生のインタビューメディア「another life.」

同じ内容を本人がブログやホームページを使って発信することはできるが、第三者が中立の立場でその人の人生を伝えることには別の価値があると新條氏は言う。本人にとってはインタビューを通し時系列で人生を自らの言葉で話すことで、これまでの経験を客観的に見つめ直す機会になっているという。辛い経験をしてきた人は過去を振り返るのを躊躇うこともあるが、この体験を通じて過去の経験が今の自分を形作っていることを実感することも多いと話す。記事化を通じて「自分の人生を肯定的に捉えることができた」や「なぜ自分が今この場所にいるかを理解できた」という感想をインタビューの対象者から聞くそうだ。読者にとっても、以前からの知り合いだがこれまで知らなかった深い部分を知ることができたり、他の人の人生を追体験することで自分について考える機会になっているのではないかと新條氏は話す。人生のストーリーに載っているのは綺麗事だけではなく、その人が経験した葛藤や悩みも多く含まれている。同じ悩みで共感したり、自分とは違う考えを持つ人だけれどもその人のストーリーを知ることで、それぞれの人が持つ違いを尊重したりすることにつながるのではないかと新條氏は話す。

今回、another life.ブランドから立ち上げる新サービス「another life.book」はそういったストーリーの価値を違うシーンにも根付かせることができないかと考えたのが制作のきっかけと話す。another life.bookではインタビュー内容を一冊の本にまとめて提供する。想定しているのは、例えば人生の節目になるような親の定年退職や結婚を迎える人にギフトとして、インタービューの体験と形に残る本を贈るというものだ。ストーリーを本に残すことで、将来に渡ってその時のことを振り返ったり、自分の子供や家族にもストーリーを伝えたりすることができると新條氏は話す。これまでもユーザーから、気恥ずかしくて親の人生について聞いたことがなかったがインタビューを依頼し、自分や自分の子供ともそのストーリーを共有したいという声が寄せられていたのだという。

another life.bookは4月1日に正式ローンチ予定だ。それに先駆けてクラウドファンディングのキャンペーンを行うことにしたのは、より多くの人に知ってもらうプロモーションの意味と需要がどの程度あるのか、どのような要望が多いのかを検証するためテストマーケティングのためと新條氏は説明する。価格は記事の文字数や装丁の違いで異なり、4万5000円から15万円までのプランがある。購入者の母親をインタビューする「母の日プラン」もある。写真やレイアウトなどはキャンペーンを支援した人の要望を聴き取りながら形にしていく予定と新條氏は話す。

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TechCrunch Japan

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