どんなインターネット接続条件下でもさまざまなサービスをできるかぎりユーザーに届けようとGoogleは努力している。 たとえば第三世界の国々に旅行した場合、非常に遅い接続速度しか得られないことがままある。いや、それをいうならアメリカ国内だって接続速度の遅いスターバックスはいくらでもある。
今日(米国時間2/7)、Googleはハングアウトに2つの新機能を追加した。ひとつはユーザーの接続環境に合わせて通信速度を選択できるスライダーだ。これまでハングアウトは接続環境の中で最良の画質を得られるよう自動調整を行なってきた。しかしユーザー自身がマニュアルで速度をコントロールできると非常に便利なことが多い。またこのスライダーに関連するが、ビデオを停止して音声のみのモードが選択できるようになった。
GoogleのTim Blasiによればこういうことだ。
今日われわれはインターネット接続速度が低い、あるいは不安定な環境におけるハングアウトの体験を改善するために2つの機能を新設した。
1) 音声のみモード:このモードでは音声のみがやり取りされる。そのため接続帯域が大幅に節約できる。参加者の音声は高音質で明瞭に聞こえるが、ビデオではなくユーザーのプロフィール画像だけが表示される。
2) 帯域幅スライダー:ハングアウトセッションを始めるとトップにスライダーが表示されるようになった。ユーザーはこのスライーダーを動かすことでリアルタイムで通信速度を変更できる。スライダーを最低状態に動かすと上記の音声のみモードになる。これによってインターネット接続が不安定な地域でもセッションを続けることが可能になる。
これら2つの機能は今日から個々に公開されるので、ユーザーによってはどちらか一つの機能が先に利用可能になることがある。すぐに全員が両方の機能を利用できるようになるはず。試してみて感想をきかせていただきたい。
音声のみモードの追加で、ビジネスだろうとプライベートだろうと誰でもどんな場所でもハングアウトに参加することが可能になった。モバイル・ユーザーの場合、よほど接続条件がよくないとビデオを利用したハングアウトにはつらいものがあった。音声のみならほとんどの接続条件で問題なく機能するはずだ。残念ながらこの機能はデスクトップではサポートされない。近くサポートされるようになることを期待したい。
Google+のヘビーユーザーでない読者でも、それと気づかずにハングアウトを利用している場合が多々ある。たとえば一般公開を目的としたHangouts on Airではリアルタイム会話を録画して即座に配信することができる。先月、ジョー・バイデン副大統領がHangout on Airを利用して多数の視聴者を集めている。
できるだけ多くのユーザーにサービスを提供するといえば、Googleは昨日、ハングアウトをインドで提供開始した。Googleの翻訳能力の高さを考えると、多国語の会話がリアルタイムで自動通訳されるハングアウトというのも近い将来登場するかもしれない。
[原文へ]
(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+)