好きなモノつながりをより強く意識したソーシャルネットワークのTastemates

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大好きな映画やテレビ番組、あるいはお気に入りの本を介して誰かと「つながった」経験をしたことがあるのなら、新たに登場してきたTastematesが面白いかもしれない。趣味に応じて人をつなごうとするサービスなのだ。

CEOのJon Vlassopulos曰く「セレンディピティを活用しようと考えたのです」とのこと。すなわち「ぼくと同じくらいにあの作品が大好きな人がいるのか!」という驚きの発見を、アプリケーションを介して提供したいのだとのこと。

プロダクトとしてはどのような仕組みになっているのか。スワイプしながら、画面に表示される映画、テレビ番組、あるいは音楽などについてのお気に入り具合を答えるようにうながされる。

利用者の入力した情報からアプリケーションが判断して、お気に入りなのではなかろうかと思われるアイテムがレコメンドされる。そうするうちに同じ嗜好をもつ利用者同士で直接に意見の交換などができるようになるのだ。

Vlassopulosがアプリケーションを見せてくれたが、同好の士みんなとつながる必要はなく、年令やジェンダーにより相手を絞り込むこともできるようになっている。もちろんここで浮かんだのは「出会い」のための用途だ。デート相手を探すためのより自然な方法として、趣味を持ち出しているのだろうか。人気アプリケーションのように、次々にスワイプして顔だけで相手を選ぶのに比べれば、ある意味で合理的ともいる。同じ趣味を持つらしい同士につながりが生まれると、Tastematesは両者間で会話するようにすすめてくる機能もあり、ますます出会い用途を意識したものかと思ってしまう。

Tastemates screenshot

しかし「それをウリにしているつもりはありません」とVlassopulosは言っている。デート相手を見つけるのではなく、仲間をみつけるためのものなのです。見つけた相手との関係がロマンティックなものになるのかどうか、考えたこともありませんとのことだ。

また、彼の見解によればデートに使うのなら通常のソーシャルアプリケーションの方が向いているのではないかという話だ。「そうした目的でパーティーなどに参加するのであれば、趣味があうかどうかよりも、相手がシングルか、あるいはシングルが多く集まるかどうかを意識するのではないかと思います」。

ところでVlassopulosは、サービスの強みについて次のように語っている。すなわち広告提供の観点からして、アプリケーション内でシェアされる情報が非常に有効であると思っているのです、とのこと。利用者自らが趣味について公言している以上、彼らの趣味を投稿などから探る必要もないわけだ。

ちなみに広告については、表示される広告アルゴリズムを「ブラックボックス化」(Vlassopulosの定義)するのではなく、同じ趣味を持つ人がどの程度受け入れれば表示するかを設定するスライダーなども備わっているそうだ。

スワイプしていって得られるエクスペリエンスについてはMightyTVというアプリケーションを感じさせる部分もある。しかしTastematesの方が、ソーシャルにより重きをおいているようではある。これまで知りもしなかった人と繋がることができるのはTastemateの特徴だ。

もちろん、これまでのソーシャルネットワークでも、自分の趣味については情報共有することができた。しかしVlassopulosによればそうした情報によって、得られるエクスペリエンスに変化が生じることはほとんどないのだとのこと。確かにFacebook利用者の多くは、10年前からお気に入りの映画やバンドの情報をリンクしているのに、それに基づいて何かがおこったことなどないと考える人も多いことだろう。

Tastematesの着目点について、新参ながら既存ソーシャルネットワークの弱点についてよく配慮しているのではないかと考える人もいることだろう。それもそのはずTastematesは、Michael Sharon、FriendsterのファウンダーであるJonathan Abramsなど現役およびかつてのFacebook社員からの出資を受けている(他にもWMEのDan Porter、Machinimaのファンだ−であるAllen Debevoise、あるいはTicketmasterのCTOであるJody Mulkeyなども同社に出資している)。

Tastematesは現在Android版がリリースされている。VlassopulosによればiOS版も開発中であるとのこと。ただ彼自身は、世界的の広がりといった観点からAndroid版により多くの興味を持っているのだそうだ。Googleの環境も気に入っているとのことだった。

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(翻訳:Maeda, H

投稿者:

TechCrunch Japan

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