Kindleで本を読みながら、別のページに書いてあることや挿入されている図版などを参照したいと思ったことはないだろうか。多くの人が、電子書籍ではそうしたことがやりにくいと感じていたはずだ。しかしKindleはついに(ようやく)ページをめくって文章や図版を探しやすくする仕組みを導入した。投入された新機能の名前はPage Flipという。
AmazonはこのPage Flipを「新たなナビゲーション体験」をもたらすものだと主張している。Kindleアプリケーション(もちろんKindleデバイス上でも)などで読書する場合にも、簡単にページ間を移動してみることができるようになるのだ。
本日より、すべてのKindle端末、Fireタブレット、iPhoneおよびAndroid版KindleでPage Flipを使うためのアップデートが行われることになる。
ページを移動してみる際には、現在のページを画面の端に表示しておいて、いつでも当該ページに戻れるようにする。いつでも直ちに元のページに戻れるにしながら、あちこちのページを見て回ることができるようになっているのだ。
KindleのVPであるChuck Mooreは、紙の本の読書体験に基づいて考えられた機能なのだと述べている。
Page Flip機能を実装するにあたって、次のような機能が利用されている。
- ズームアウト – ズームアウトして複数ページを一気に表示し、図版や地図などを簡単に探すことができる。
- 精細なサムネール – サムネール表示時に、本文表示時とは異なるフォントやマージン設定を利用して表示する。
- 簡単なページ間移動 – 現在読んでいるページをピンどめしておくことで、いつでも簡単にそのページに戻れるようになっている。
内容的にはさほど大したアップデートだとはいえないかもしれない。しかしこうした機能を臨んでいたKindle利用者は多いはずだ。紙の本を読む際の便利さを、Kindleのソフトウェアやハードウェアにとり込もうとする動きのひとつと見ることができよう。
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(翻訳:Maeda, H)