TechCrunch先週のまとめ(2016/8/22-28)

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8月最後の週は、ゼロデーアタックがAppleを揺がし、WhatsAppがプライバシー規則を大幅に変え、TeslaはLudicrous Modeを次のレベルに引き上げた。まとめて紹介しよう。

1. ハッカーはモバイル端末を狙っている。最新の事例であるAppleのゼロデーアタックで、活動家のAhmed Mansoorを標的にしたハッカーは3種類のゼロデー脆弱性を利用していた。いずれもAppleが修正済み。その後の調査で、これが謎めいたサイバーセキュリティ企業の仕業であることが示唆されている。同じ会社のソフトウェアは、政府によって何年にもわたり政治的ターゲットへの不正アクセスの試みに使われていたものと思われる。まだの方はiOSデバイスを9.3.5にアップデートすることを強くお薦めする。

2. WhatsAppがプライバシーポリシーを大幅に変更した。Facebook傘下のメッセージングアプリは、広告ターゲティングのためにユーザーデータをFacebookと共有するようになった。ユーザーの選択肢は、WhatsAppをやめるか、短期間提供され部分的オプトアウトを利用するかのいずれかだ。オプトアウト方法の説明はこちら。

3. Googleは、迷惑なポップアップ広告を表示するモバイルサイトに制裁を加え、検索結果ランキンキングを下げると発表した。問題の広告は、サイトを開くとページ全体を広告が占有し、消去ボタンは限りなく小さい。これで清々する!

4. Appleはソーシャルになれるか? AppleがSnapchatに似たビデオ録画・編集アプリを作っているらしい。(Snapchatのように)コンテンツが短時間で消えるかどうかは言っていないが、記事によると、新しいアプリは片手で簡単にビデオを録画が可能で、フィルターやドロー機能等も備えているらしい。

5. Teslaのスピードが止まらない。CEOのElon Muskが最新モデルをTwitterで予告し、その後正式発表したところ、株価は急騰した。Teslaの新しいModel S P100Dは、Ludicrous[狂気]モードが強化され、0~60マイル加速のタイムが0.1秒縮まった。

6. UberはMITスピンアウトの小さな会社に主役の座を奪われた。NuTonomyというその無名に近い会社は、初の自動運転タクシーをシンガポールの公道で走らせた。設立3年の同社は4月からシンガポールで自動運転車をテストしてきた。どうするUber?

nutonomy

7. Hyperloop Oneは、時速750マイルで人間を移動させようとしている未来的輸送システムだ(幹部のいざこざや訴訟・反対訴訟、8000万ドルの資金調達はさておき)。まだごく初期段階にあるが、輸送業界を変革する大きな可能性を秘めている

8. 太陽系に最も近い恒星、プロキシマ・ケンタウリを周回する惑星が初めて発見された。プロキシマbは、地球に最も近い惑星であると公式に認定されているが、何より重要なのは、太陽からの距離が液体の水を維持するのに最適 ― 即ち、エイリアンの生命維持にも最適であることだ。プロシキマbさん、ようこそご近所へ。

This artist’s impression shows a view of the surface of the planet Proxima b orbiting the red dwarf star Proxima Centauri, the closest star to the Solar System. The double star Alpha Centauri AB also appears in the image to the upper-right of Proxima itself. Proxima b is a little more massive than the Earth and orbits in the habitable zone around Proxima Centauri, where the temperature is suitable for liquid water to exist on its surface.

イラストにはプロキシマbの表面が描かれている。この惑星は太陽系に最も近い恒星である矮星プロキシマ・ケンタウリを周回している。

9. <a Android Nougatが正式公開された。対象機種は、Google自身のNexusシリーズ(Nexus 6、Nexus 5X、Nexus 6P、Nexus 9、Nexus Player)、Pixcel Cタブレット、およびGeneral Mobile 4G。一番わかりやすい変更があったのは通知システムで、見た目がGoogleのマテリアルデザイン・ガイドラインに近づいた。

10. Y Combinatorが2016年夏学期のデモデー1および2を開催した。農業ドローンから無人警備システム、次世代タンポンにいたるまで数多くのスタートアップがプレゼンを行った。本誌が選んだデー1の有望スタートアップは、機内VRエンターテイメントおよび警備員ドローンだ。デー2では、銃撃検知器、営業チーム分析、および移民用信用調査システムが目についた。

11. ハーバードビジネススクールの生徒はベンチャーキャピタルのアートを教えられる。昨年授業で扱ったケーススタディーでは、同校出身者が設立したRothenberg Venturesも題材になった。同社は最近のVC崩壊に巻き込まれた。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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