Childrens’ Internet Protection Act(児童インターネット保護法)の規制によって、生徒にインターネットアクセスを提供する米国内の学校では 、生徒が猥褻あるいは有害なオンラインコンテンツにアクセスすることを防ぐために、一般にウェブフィルタリングシステムを使用しなければならない。
この法律は、元々2000年に制定され、2011年に改訂されたが、そもそもは資金力のある企業のために作られたエンタープライズソリューションを、学校で使う羽目になり、学区のIT部門には大きな負担が強いられた。
そこで、サンノゼのスタートアップSecurlyが、シリーズAのラウンドで400万ドルを調達した。そのクラウドベースのウェブフィルタリングシステムのサポート範囲を、米国内そして全世界の似たような規制のあるK-12スクール(小学校から高校までに相当)に広げることが目的である。
SecurlyのCEO兼創業者のVinay Mahadikによれば、同社は、学校と両親に「子供のためのプラグアンドプレイセキュリティ」を提供することを目指している。
同社は、新しく調達した資金の一部を、子供たちが他の子供を傷つけようとしたり、自傷行為に及ぼうとしたり、または自殺を仄めかしたりしている場合を検知した際に、テキストメッセージ(ショートメール)を介して両親に警告を送るツールの構築に投資する計画だ。
同社は自然言語処理、感情学習、その他の機械学習技術を使って、子供たちが深刻なトピックを調べているのか、それとも本当に有害な行為に及ぼうとしているのかの違いを判断する。
Securlyは両親に対して、自分の子供たちがどのように学校でインターネットを利用しているのかを、メールを介して広範で詳細なアウトラインとしてレポートを提供するサービスを既に開始している。まもなく、同社は親たちが能動的に彼らの子供たちのデジタル習慣についての情報を得ることができるポータルやアプリを提供する、とMahadikは述べた。
より幼い子の場合には、より詳細なインターネット利用の情報を、親は入手することができる。子供たち自身がプライバシーを理解し欲するようになる、10から12歳といった年齢に達した際には、Securlyは、特定のゲーム、アプリ、検索、そして個々の子供が訪問したサイトといったものよりも、全体の広い傾向についてのレポートを提供する。
現在同社は学区に対して直接そのソフトウェアを販売している。Securlyをインストールするには、IT管理者は、スタートアップから特別なIPアドレスを入手する必要がある、それは学校のDNSサーバーに登録され、15分以内にはその学区の学校はウェブフィルターによって保護されるようになる。
教育に焦点を当てるベンチャー企業Owl Venturesが、SecurlyのラウンドAを主導した。
Owl VenturesのAmit A. Patelは、生徒たちのレベルに応じて、学校が独自に何が適切かのポリシーを設定することができる手段を提供しているSecurlyのことを称賛した。幼稚園児と中学生ではオンラインで見るものの安全性に大きな違いがある、と彼は指摘した。
そしてPateは、OwlがSecurlyを支援する理由は、米国内の教育マーケットだけでも巨大な可能性があること、のみならず国際的にも成功する可能性があり、一般消費者向けのプロダクトとしても使えることだ、と語った。
「米国内および世界各地の学校は、彼らの教育により多くの技術を取り込み始めたところです、これは普遍的に必要になると考えています。この会社(Securly)は、世界中の学生を支援することができて、それを上手くいかせるために、繰り返さなければならないカリキュラムを必要としないのです」と彼は指摘した。
投資家は、Securelyが新たに得た資金を使って、インターネット接続機器へのペアレンタル・コントロールを備えた、同社アプリの家庭版を開発することを期待している。そして、そのプロダクトを米国中の学校に普及させる努力を継続することも。
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(翻訳:Sako)