SpaceXは衛星打ち上げミッションの一部始終を生中継で公開している。われわれも報じたとおり、前回のSES-10放送衛星打ち上げでは、回収したFalcon 9ブースターの再利用に成功し、さらに上の写真のように大西洋上のドローン艀への回収にも成功した。しかし SpaceXが公開していた生中継ビデオはブースターの大気圏再突入時にカメラの不具合でビデオの送信が途切れ、ドローン艀からの送信も中断してしまった。
艀からの中継も切れたのは衛星アップリンクを失ったからだという。しかしSpaceXではブースターの着陸の瞬間を艀上のカメラでローカルに記録していた。このほどその瞬間のビデオが公開された。
着陸は複数のアングルから記録されており、タッチダウンの瞬間にわずかにバウンドする(安定性のため)ところも捉えられている。この成功の意味は大きい。いくら強調しても強調しすぎることはない。ロケットの回収と再利用により衛星打ち上げコストを劇的に減少させるというpaceXのビジネスモデルそのものがが有効だと証明された瞬間だった。
〔日本版〕上のInstagramビデオは再生時に音が出るので注意。キャプションにある"Of Course I Still Love You"はSpaceXが運用する2隻のドローン艀の1隻の船名。もう1隻は"Just Read the Instructions"。どちらもSF作家、イアン・M・バンクスの作品名から。
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)