Googleスプレッドシートが自動でグラフ作成――機械学習で「探索」が賢くなった

今日(米国時間6/1)、Googleスプレッドシートがさらに賢くなった。機械学習を利用したExplore(探索)の機能が追加されたのは昨年だが、これによりデータについての自動的な分析や自然言語で質問が利用できるようになった。今回追加された新機能ではさらに多様なグラフが自動的に作成される。ユーザーはスプレッドシート右下隅の「探索」ボタンをクリックするだけでよい。スプレッドシートは自動的に「Aシリーズ商品の売上の棒グラフ」などを作成してくれる。

この機能を実現しているのはすでに「探索」で利用されている自然言語理解のテクノロジーだ。 スプレッドシートはこれまでも自動的にグラフを作成してくれたが、これはシート内にグラフにできるデータセットが存在する場合に限られた。新しいExploreでは質問に対する回答にグラフが含まれるようになった。

この新機能でGoogleドキュメントやプレゼンテーション内にエンベッドされたスプレッドシートとの同期を取るのが簡単になった。これまでも貼り付けたグラフの同期を取るのはクリック一つで可能だったが、今後は表そのものを同期できる。

その他に印刷機能も改良されている。われわれはときおりどうしてもシートを紙に印刷する必要に迫られる。そうしたときに新しいシートにはいくつかのオプションが追加された。また新しい統計関数も利用できるようになった。CHISQ.INV.RTというのは「カイ2乗分布の右側確率の逆関数の値を求める」関数だそうだ(なんのことやら私には分からないが…)。キーボード・ショートカットもいくつか追加された。

〔日本版〕Exploreは日本語版ではシート右下の「探索」。日本語版「探索」にはグラフの自動作成機能はあるが、自然言語による質問はまだ利用できない。「ファイル→設定」メニューから言語に「英語」を選ぶと自然言語による質問が利用可能になる(下図)。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

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TechCrunch Japan

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