モバイルウォレット兼all-in-card-in-one(全てのカードを一箇所に)アプリであるCurveは、支払いに使用したカードを、遡って切り替えることができる素敵な新機能の展開を始めた。
大胆にも「Financial Time Travel(金融タイムトラベル)」と呼ばれている、当初ユーザーたちの要求で始まり現在パテント出願中のこのオプションは、特定の買い物に対して、ユーザーがCurveに関連付けている銀行やクレジットカードの中からどれを使うかを、最大2週間以内なら変更できるというものだ。
たとえば、あなたの経費勘定のクレジットカードではなく、あなたの個人口座のデビットカードに誤って仕事の昼食を請求をした場合、単純に「時間を遡って」Curveが請求の取り消しや払い戻しを行い、正しいカードに請求し直してくれる。
なぜこれが重要で、本当に必要なものなのかを理解するために、Curveの中核サービスを要約しよう。このモバイルウォレットでは、デビットカードとクレジットカードを、MasterCardと提携したCurveカードと共にアプリにリンクすることができる。Curveアプリを使用すると、オフラインまたはオンラインで行う支払いのためにCurveカードを他のカードの代理として振る舞わせることが可能になる。つまり物理的に持ち歩くカードはCurveカード一枚で済むということだ。
しかし、問題は、Curveで何かの支払いを行なったものの、どのカードが現在請求先に設定されていたかを忘れていた場合だ。あるいは更に悪いことに、携帯電話の受信状態が悪い地域にいるために、購入前にCurveアプリを使って請求先カードを切り替えることができない場合もある。今回登場した新しい機能は、両方のケースを緩和するものだ。
もしあなたがこれまでに、Curveの共同創業者でCEOのShachar Bialickと時間を過ごしたことがあるならば、特に驚きはないかもしれないが(何しろ彼は1時間のうちに話が遥かに進み、常に3歩先を考えているのだ)、実はこの先には更に大きなビジョンが控えているのだ。「時間を戻り」遡及的に支払い元を変更する能力は、将来的には異なるクレジットカード提供者をお勧めするチャンスをもたらすのだ。
例えば、Curveは、ユーザーが高額商品(例えば新しいテレビ)を購入しようとする際に、クレジットカード枠が足りないことを検知して、他の低金利の「事前承認済み」ローンに切り替えることが可能だ。これは銀行や他のクレジットソースとの提携することで可能になる。
この先提供される予定のCurveの機能”Curve Connect”とうまく連携して、アプリは他のフィンテックもしくはデジタルファイナンスサービスとの接続を始めることになる。これはCurveのロードマップ上に載せられたフィンテック集約戦略(fintech convergence strategy)を実現するものだ。長期的には、Curveはお金に関する管理を一手に引き受けるプラットフォームになりたいと考えている。本質的には、ユーザーがコントロールを手にして、自由にパートナシップを結べるように、金融サービスを再バンドルしようということだ。
一方、Curveは最近、5万人を超える加入契約を締結したことを発表した。また、Curveアプリによって5千万ポンドの支払いが処理されていることも発表されたが、月間アクティブユーザー数は公開されていない。スタートアップのシリーズAは数週間以内に公開される筈だ。同社には既に、Seedcamp、送金スタートアップTranferWiseを共同創業したTaavet Hinrikus、Challenger Bank TandemのRicky Knoxといった多数の著名投資家が名を連ねている。
こうしたものが好きな人のために、最後にCurveのファンシーなプロモーションビデオを紹介しておこう:
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(翻訳:Sako)