Googleが毎年発表する“Year in Search”ほど、今の社会の状況をよく分らせてくれるデータは、ほかにあまりない。年末特集を提供するサイトはいろいろあるが、Googleのがいちばん、激動の一年に私たちの想像力を捉えたり、戸惑わせたりしたものを、明確に示してくれる。
以下はアメリカの場合だが、頻度の高かった検索語はかなり幅広い人間の体験をカバーしている。自然現象があり、スポーツがあり、悲劇があり、性的不行跡の訴えもある…しかもこいつはこのところ、相当多様な業界でわき起こっている。
ハリケーンIrmaとHarveyは、検索語のトップ10の1位と8位だ。8月に大騒ぎされた日食が7位。59人が亡くなった10月のラスベガスの銃撃事件は5位。ミュージシャンのTom Petty は故人セレブではトップ、検索全体では3位だった。対して、元PatriotsのタイトエンドAaron Hernandez(アーロン・ヘルナンデス)は4月に刑務所で死亡、検索順位は9位だった。
スーパーボウルとMayweather/McGregor戦はそれぞれ4位と5位、一時的な人気だったfidget spinners(スピナー)は、10位だ。元NBCのアンカーMatt Lauerは全体で2位、人の検索ではトップだった。人の検索では、性的不行跡で訴えられたHarvey Weinstein, Kevin Spacey, Bill O’Reillyなどがトップ10入りした。
Consumer Tech(消費者向けテクノロジー製品)では、AppleがiPhone 8, iPhone X, iPhone 8 Plus, Apple Watch 3でそれぞれ、1, 2, 6, 9位だった。このカテゴリーではNintendo(任天堂)とSamsungも強く、Nintendo Switch, Samsung Galaxy S8, Super NES Classic, Samsung Galaxy Note 8がいずれもトップ10に入った。
ハウツーのカテゴリーでは、日食メガネの作り方、スピナーの作り方、そしてスライムの作り方が多かった。新語のカテゴリーでは、DACA (Deferred Action for Childhood Arrivals)がダントツ、2位はBitcoinだった。