ベンチャー企業のデータベース「entrepedia」を提供するジャパンベンチャーリサーチは2月8日、2017年通期(1月~12月)の未上場ベンチャー企業の資金調達状況をまとめたレポートを公開した。
同レポートによると、2017年の国内ベンチャーの資金調達額は過去最高となる2717億円。前年比で21.2%増加した。資金調達をした社数自体は、金額不明な案件も含めて1003件と2011年以降でもっとも少ない(ただし公開情報が主となっているため、いわゆる「ステルス」状態のものは必ずしも含まれていないと考えられる)。
一方で1社あたりの調達額が年々増加していて、「大型化」のトレンドが継続している。2017年における最大規模の調達はPreferred Networksの128億円(8月にトヨタから約105億円を調達した際にはTechCrunch Japanでも紹介した)。全体のうち1億円以上の調達が過半数、5億円以上の調達が15%超を占める。
上述した通り資金調達をした社数自体は減少しているので、評価されるスタートアップに大きな資金が集中するという傾向が見られる。実際10億円以上の金額を集めた企業が58社あり、こちらは過去最高の数字。50億円以上を調達した社数も7社となった。
また平均値でも3.3億円とはじめて3億円を突破し、中央値でも1億円に達している。
今回のレポートでは地域別の動向や大学発ベンチャーの動向、事業提携数などについても紹介されている。なお3月中旬には通常版(今回は速報版)のリリースも予定しているという。