Virgin GalacticのSpaceShipTwo、2度目の動力飛行でマッハ1.9――宇宙観光に一歩近づく

Virgin Galacticが開発している宇宙往還機、SpaceShipTwoは2度目の動力飛行に成功した。ロケットエンジンを装備したこの航空機は将来旅客を乗せて宇宙に飛び立つことを目標としている。今日(米国時間5/29)テスト飛行したVSS UnityはSpaceShip Twoの2号機で、 高度35キロ、マッハ1.9、時速2100キロに達した。

Unityの最初の動力飛行は約2ヶ月前だった。Virgin GalacticはSpaceShip Twoの1号機Enterpriseは 2014年、テスト飛行中に操縦ミスで空中分解し死亡事故を引き起こした。

これ以後、多くの改良が加えられたが、Virgin Galacticの宇宙飛行システムの基本は変わっていない。伝統的な設計の双胴ジェット母機、WhiteKnightTwo(今回の機体はVMS Eve)がSpaceShipTwo (Unity)を吊るして高度万7000メートルまで上昇し、そこでSpaceShip Twoを切り離す。SapceShip Twoはロケットに点火し、大気圏外に飛び出した後、滑空飛行で基地に戻り、通常の航空機とほぼ同様のスタイルで滑走路に着陸する。

今回も厳密にマニュアル通りのフライトを行ったが、4月のテストに比べると目標ははるかに高く設定されていた。ロケットは延べ31秒間噴射され、SpaceShip Two特有の尾翼を直角に折り畳むフェザリング・システムは順調に作動し、機体の速度を減少させた。

Unityは今日のテストの2倍の速度を出せるようデザインされている。もちろんハードルは無理なく徐々に上げていく必要がある。システムはまず余裕を持った状態でテストを繰り返し、さらに過酷な条件に備えることになる。

Virginグループのファウンダー、リチャード・ブランソンはプレスリリースで「Unityが上昇して超音速を達成したのはまったくすばらしい。われわれはゴールにまた一歩近づいた。チームにおめでとうを言いたい」と述べた。

私はVirgin Galacticにテスト飛行に関するいくつかの詳細と次の飛行計画について質問しておいた。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

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TechCrunch Japan

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