“持たない自由”実現するレンタルプラットフォーム「Alice.style」開発が3.5億円を資金調達

高額家電など、機能は気になるけれども「買って失敗したらどうしよう」と手が出せなかった経験、誰でも一度はあるのではないだろうか。また、ママ、パパの皆さんなら、子どものためにできる限りハイスペックなベビーバギーを手に入れたい、と思えども「どうせすぐに使わなくなるからなあ」と諦めた経験を持つ人もいるかもしれない。

ピーステックラボが現在リリース準備を進めている「Alice.style(アリススタイル)」は、そうした商品をメルカリのようなフリーマーケットでなく、個人対個人、企業対個人の「レンタル」でシェアするためのプラットフォームだ。

ピーステックラボ代表取締役社長の村本理恵子氏によれば、Alice.styleがターゲットとするのは、20代から40代の女性。美容家電や生活家電、マタニティーウェアやグッズ、ベビー用品などを対象商品として想定しているそうだ。

CtoCでは週単位での貸し借りを、BtoCではトライアルで商品貸し出しを行い、「気に入ったら買う」というインターフェイスを設けることで、ECにつなぐという。

村本氏は前職のエイベックスグループで、dTVサービスを手がけていた人物だ。デジタルコンテンツを月額500円で“シェア”する、というビジネスを進めるうちに「デジタルだけでなく、リアルでも同じようなサービスができないか」と考えるようになり、ピーステックラボを2016年6月に創業した。

「持たない自由、シェアリングエコノミーをリアルなモノにも展開したい、と考え、そのためのインフラとしてAlice.styleの開発を始めた」(村本氏)

ピーステックラボでは、8月にAlice.styleの正式ローンチを予定している。そのサービス開始を前に、7月11日、リコーリースとアスクルを引受先とした第三者割当増資により、総額3.5億円の資金調達を実施したことを発表した。

今回の資金調達は、2017年9月に実施したエンジェル投資家からの6000万円の調達に続くもので、シードラウンドに当たる。同社は創業から累計で4.1億円を調達したことになる。

同社では、アスクルについては物流の、リコーリースとはリースに関するノウハウの共有を検討しており、資金調達とは別に業務提携契約の締結を予定している。調達資金は事業拡大、開発体制の強化とマーケティング活動への投資に充てるという。

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。