E Inkが書き込みテクノロジーを発表――JustWriteは安価で消費電力最小

電子ペーパーの代名詞となっているE InkがJustWriteという新しいテクノロジーを発表した。ディスプレイは見慣れたモノクロのままだが、書き込みの場合は黒地に白に反転する。

他のE Inkのテクノロジー同様、JustWriteのキーポイントは消費電力が最小で低価格であることだ。低価格化に関しては高価なTFT液晶を使わず、会議室や教室の内壁に普通に用いられている安価な紙状のプラスティック・フィルムををディスプレイに用いている。これにより快適な感触を維持したままほとんど遅延なしに書き込みができる(GIF参照)。E Inkはプレスリリースで次のように述べている。

JustWriteフィルムはE Ink独自の電子インク・テクノロジーを用いることにより E Inkの他の製品同様のメリットを得ている。すなわち、紙によく似た質感、高いコントラスト、バックライトの必要がない反射光表示などだ。JustWriteフィルムはプラスティック製ディスプレイで、極めて強靭で耐久性が高く、軽量かつどんな場所にも用意に脱着できる。これによりさまざまな表面が書き込み可能となることが期待される

このテクノロジーはソニーやreMarkableの書き込み可能な電子書籍リーダーのライバルとなる。ただしE Inkでは従来はまったく書き込みが考えられなかった場所への応用を強く意識しているようだ。JustWriteを用いたプロダクトがいつ、どのような形で市場に投入されるのかは明かされていない。

〔日本版〕Vimeo動画のオリジナルはこちら。このテクノロジーは11月30日に東京でワコムが主催したデジタルインクとデジタル文具のイベント、Connected Ink 2018で公開、デモが行われた。

原文へ

滑川海彦@Facebook Google+

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。