先週末われわれは、少なくとも理論上はこの国の諜報活動を監視し、その効果をプライバシーの権利と秤にかけるためにバラク・オバマ大統領が設置したNSA監視委員会が、休止状態になったというニュースを知った。政府閉鎖によって予算が凍結されたためだ。あれは象徴的な出来事だった。
米国および英国両方のスパイ活動、とりわ自国の一般市民を監視することに関して、一つのパターンが明確になってきた。泥のように濁った透明性だ。
テネシー州のCorker上院議員は先月、NSAが議会に向けて行った機密説明は、有用な情報もあるものの、「概して一部公開情報の元となった事実について述べただけであり、政府、特にNSAが実施している監視活動全体に関する総合的情報は提供していない」と直接大統領に抗議した。
さらにCorker議員は、米国の監視活動に関する「新たな真相」は、新聞から学ぶことの方が説明会よりも多いと語った。「新聞記事に書かれている情報が、なぜ行政機関の行う説明会から出てこないのか」と同議員は指摘する。要するに、なぜ絶えず最新情報を伝えないのか。
Corker上院議員は外交委員会の有力メンバーである。書簡の冒頭には、NSAが毎年何千回もプライバシー規則に違反していることを報じたWashington Postの記事へのリンクが貼られていた。彼が直接聞かされていなかったことを示唆している。
英国の元議員、Chris Huhneは、人々は議会がどれほど知っているかではなく、どれほど知らないかを聞いても驚かないだろう、とThe Guardianに書いた(Huhneはある不正行為のために議員を辞めた。これも一読の価値はあるが本件には無関係)。彼のコラムを一部引用する(注:GCHQは英国におけるNSA相当)。
GCHQおよび米国国家安全保障局(NSA)の秘密に世界に関して言えば、私の知る「機密情報」は、エドワード・スノーデンがGuardian紙に提供した情報と比べれてずっと浅薄だ。閣僚たちは、GCHQのTemporaやNSAのPrism、あるいは、個人メールや通話記録やソーシャルネットワーク活動さらにはインターネット検索まで吸い上げる彼らの驚くべき能力にについて何も知らされていない。
彼は、自身が国家安全会議のメンバーだった時でさえ、どちらのプログラムのことも知らなかったことを告白した。
最終的な政府の監視は、現在選出されている人々が誰であれ、国民全体の手にかかっている。しかしこの数ヵ月間何度も見てきたように、政府は国民に知らせることにあまり熱心ではない。完全な嘘以外にも、米国と英国は、ジャーナリストの配遇者を拘束して脅迫、強要したり、収集したデジタル情報を保存するためにストレージ容量を大幅に増やしたユタ州のデータセンターの撮影を禁止する、などという大胆な行動をとってきた。
つまり連邦議会はNSAの活動について知らされておらず、英国議会もGCHQの監視活動に通じているとは言えない。そして国民は、政府に物申すための情報を暴こうとすれば、それを阻止され迫害を受けている。
トップ画像提供:Medill DC
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(翻訳:Nob Takahashi)