今日（米国時間10/21）の官邸記者会見でオバマ大統領は、アメリカ国民に医療保険制度改革を売り込むことによって、Healthcare.govの継続する問題への批判をかわそうとした。われわれ報道関係者の多くは、二流ウェブ開発会社、CGI Globalが9200万ドルの米国政府出資プロジェクトを受注することを許した、疑わしい政府の発注プロセスについて大統領が語ることを期待していた。
しかし、未だに多くの人々が新保険制度にオンラインサインアップできない理由の詳細を述べる代わりに、記者会見はアメリカ人が今も保険に入れる方法を説明する奇妙な売り込みの場と化した。
しかし私の言葉を真に受けてはいけない。あなたには実際にオバマ大統領が話したセリフと、テレビ通販CMのセリフを区別できるかどうか試してほしい（答えは最後のセリフの後にある。カンニング禁止！）
1. 「価格はお手頃、お得です。みんな欲しがっているだけではありません、買いに来ています」
2.「数週間以内に直接個人的にあなたとコンタクトを取り、申請書の書き方、適用範囲の探し方をはじめ、あなたのニーズに合った最適なプランを具体的にお薦めします」
3.「もしあなたが、保険に入っていない4700万人の1人なら、私たちがお手伝いします。そしてもし、あなたが今の健康保険に満足していない何百万人の1人なら、これがあなたにとって一番大切な電話になるかもしれません。保険料が上がった？ 申請を却下された？ 私たちがお役に立ちます」
4.「選ぶ価値があります。節約できます。健康保険に入っていなくて、既往暦のある人も、安い料金でご家族に必要な安心をお届けします」
5. 「電話をすれば、世話好きで親切な資格を持ったオペレーターが、あなたのニーズと予算に最適なプランを決めるお手伝いをします。どなたでも何歳でもどんな状態の方でも、何よりも大切なのは自分の健康を守ることです」
6.「電話をかけて訓練された担当者とつながれば、個人なら約25分で、ご家族なら約45分で保険の申請が完了します。ただし、電話をかけなくても大丈夫。地元のナビゲーターと直接会って申請することもできます。彼らは健康保険の申請をお手伝いするために特別な訓練を受けた担当者で、全国に配置されています。
7.「保険プランを契約した人は全員、12月15日まで保険料を払う必要がありません。そして、感謝祭翌日セールの最新プレイステーションや液晶テレビと異なり、保険プランはなくなりません、売り切れません」
※答え
1. オバマ大統領
2. オバマ大統領
3. テレビ通販CM
4. オバマ大統領
5. テレビ通販CM
6. オバマ大統領
7. オバマ大統領
3番目と5番目は、誰あろう通販CMの伝説にして、カーワックスや包丁研ぎを魔法の必需品のごとく見せる天才、故ビリー・メイズによるものだ。彼は親切にもその大いなる説得力を、健康保険の販売に供してくれた（上のビデオ）。
保健社会福祉省は、最優秀スタッフによる技術力を注入して、病めるHealthcare.govシステムの復旧にあたることを約束した。これまでのところ、殆どのユーザーは未だにオンラインサインアップができていない。私は、テク系スタートアップの方がもっとまともなEコマースサイトをデザインできると主張しているので、なぜ保健省は政府プログラマーを増せば状況を改善できると思っているのか理解できない。
過去に私は、オバマ大統領のイノベーションと透明性への取り組みに対して、ことのほか好意的だった。しかし今日の記者会見は、布教活動と出来の悪いセールスマンの奇妙な組み合わせのようで、大統領には似つかわしくなかった。アメリカ国民には説明を受ける権利がある。フリーダイヤルではない。
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（翻訳：Nob Takahashi）
