Helpoutsは、Google+のHangoutsとGoogle Walletを融合させたサービスで、すでにユーザの認証を受け付けている。一種のビデオチャットだが、友だちとチャットするのではなく、いろんな分野のエキスパートといわれている人たちにアドバイスをもらうためのチャットだ。このサービスにGoogleがつけたキャッチフレーズは、“リアルピープルからのリアルヘルプをリアルタイムで”(real help from real people in real time)だ。
要するにこれは、1~2分の、有料の、ビデオチャットセッションだ。今抱えている問題、たとえば、腕にしこりができたけど一体なんだろう?、~~~な感じのメイクをしたいんだけど、どうしたらいい? などへの答えを、その道の達人にチャットで教えたもらう。という感じ。
いろんな問題解決を助けてくれるコンテンツ集やサービスはいろいろあるけど、それらの中でもHelpoutsはピントがもっともシャープである、とGoogleは自負している。今日(米国時間11/4)Googleは同社のサンフランシスコのオフィスで製品のメディア向け発表を行い、そのインタフェイスを記者たちに試用させた。漆喰の壁に開いた穴の直し方、口紅の特殊な使い方、レモンの風味を強める方法、などの質問が出た。
Helpoutsの仕組みを詳しく知りたい人は、本誌TechCrunchの7月の特ダネ記事を見ていただきたい。今回のこの記事では、この製品の経済的な側面と、成功の可能性について触れてみたい。
GoogleはHelpoutsをプラットホームと呼び、Hangoutsとは別のチームが担当している、と強調する。両者は同じビデオインフラを共有しているが、サービスとしては別々のようだ。
HelpoutsはユーザのGoogle+のアカウントを使い、支払い機能としてWalletsを使う。そしてビデオはHangoutsのビデオ技術を使って、情報提供者のマーケットプレースをサービスする。今日の立ち上げにあたってGoogleは、およそ1000あまりのブランド(Sephoraなど)や個人を集めている。初日から、十分な利用価値があるように。
HelpoutsのAPIも提供するらしいが、その具体的な詳細はまだ分からない。デベロッパが自分のアプリで、Helpoutsをどうやって使うのだろう?
Twitterのフォロワーたち、YouTubeのhow-to、YahooのAnswers、Facebookの友だち、などなど、あなたの質問に無料で答えをくれるソースはたくさんある。しかしGoogle Helpoutsの唯一最大の差別化要因ないしセールスポイントは、有料であることだ(1分間2ドル)。インターネットでは無料ほど強いものはない、という常識の逆を行って、有料ほど強いものはない(あるいは、“タダほど高いものはない”)を実現しようとする。この逆張りが多くの分野~カテゴリーにわたって成功するための条件、それは、あなたが、緊急の質問に緊急に良質の答えがほしい、という立場になったことを想像してみると、誰にもお分かりだろう。
これを確実に成功させるための、Googleの具体的な手の内は、このサービスの今後を体験的に見守ってみないと分からない。
【後略】
画像クレジット: Flickr
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))