AmazonはAlexaとの会話をもっと自然にする

米国時間6月5日、Amazonは同社主催のre:MARSカンファレンスで、パーソナルアシスタントAlexaがスムーズに話題を切り替えることで、会話をより自然にするための開発を進めていると発表した。さらにユーザーは頻繁に「Alexa」と言わなくてすむようになる。

re:MARSで同社は、映画のチケットを買う例を使ってこの仕組みを簡単に紹介した。例えば、「Alexa、近くでやっている映画は何?」と聞くところから、実際に見たい映画を選び、チケットを購入し、近くのレストランを予約するところまで誘導し、さらに予告編を見てUberを呼ぶ。

いろいろな意味で、これはGoogleがGoogle I/Oで見せることを期待していたデモだった。ここ数カ月でAmazonは、Alexaの能力を明らかにステップアップさせている。

Amzonが活用する新しい会話システムは、次のアクションを予測することで異なるAlexaスキルとの切り替えを容易にしている。「機械学習能力を強化した結果、Alexaは会話の内容から利用者の最終目的を予測し、スキル間をスムーズに移動できるようになった」と同社は説明した。

AmazonがAlexaショウでデモしたこの新しい経験は、数カ月のうちにユーザーも利用できるようになる。過去数カ月の間に、Alexaはユーザーのリクエストを理解する精度が20%高くなったことも同社は発表した。

さらに、開発者はAmazonが新しい会話ツールで使っているさまざまな技術の一部を利用できるようになる。Alexa Conversationsと呼ばれるこの新ツールを使うと、サードパーティー開発者も同じようなフローを作ることができる。

かつてはそのために多くのコードを書いていたが、Alexa Conversationsはコードの量を3分の1まで減らすことができる。開発者はアクション一式といくつかの会話サンプルを宣言するだけでいい。するとサービスが自動会話シミュレーターを実行するので開発者は自分の作ったスキルに対して顧客が返す反応を全部考えなくてよい。時間とともに、実世界のユーザーがシステムと対話した結果からも学習していく。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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