個人向け資産管理ツール「Moneytree」を運営するマネーツリーは21日、PayPalジャパンの元代表であるジョナサン・エプスタイン氏が会長に就任したことを明らかにした。あわせて、三井住友ファイナンス&リース元役員を上級顧問に、MastarCard元日本代表をアドバイザーに迎えた。資産管理サービスは激戦区となりつつあるが、金融業界で名を馳せた人物を招聘することで会社の社会的信用を向上させる狙いがあるようだ。
Moneytreeは、複数の銀行口座やクレジットカード取り引きを一括管理し、全自動で入出金や利用明細を確認できるサービス。同様の個人向けサービスとしては、古くは2001年にサービスを開始した「MoneyLook」やNTTコミュニケーションズの「OCN家計簿」、最近では10月28日に5億円の資金調達を実施した「マネーフォワード」などがあり、入出金情報を自動取得できる金融機関数や家計簿機能などの強化で火花を散らしている状況だ。
マネーツリーの近況としては、10月15日にDGインキュベーションなどから1億5000万円の資金調達を実施。アプリ(現状はiOSのみ)はリリースから約半年で23万ダウンロードに上るという。同社のポール・チャップマン社長は、「資産管理アプリを提供する上で最重要視しているのは、いかに安心してサービスを利用できるかどうか」といい、今回の人事を通じて、「ユーザーにより安心してアプリを利用してもらえれば」とコメントしている。