トヨタが中国CATLとEV用バッテリー供給と技術開発で提携

トヨタ自動車が電気自動車の野心的な世界売上目標を達成するには、バッテリーの安定供給だけでは足りない。競争力を維持するためには、より高品質なリチウムイオン電池を利益率を圧縮することなく手に入れる必要がある。

同社は中国の電気自動車バッテリーサプライヤーのCATLに答えを求めた。米国時間7月17日に両社は、製品品質の向上およびバッテリーの再利用とリサイクルを目指し、新技術の開発から供給の確定までバッテリーエコシステムをのさまざまな範囲をカバーする提携を発表した。

6月にトヨタは、CATL(Contemporary Amperex Technology、徳時代新能源科技)および電気自動車メーカーのBYDとバッテリー購買に関する提携を結ぶ計画を発表した。 今回の新しい契約は、両社の関係を拡大するものだ。

両社はこの提携について、バッテリーの安定供給は不可欠でありバッテリー技術はもっと発展、進歩しなくてはならないという共通認識から生まれたと語った。CATLは自社のバッテリー開発・供給能力をトヨタの電気自動車とバッテリーの開発技術を融合するつもりだと共同発表の中で両社は言った。

すでにパナソニックは、トヨタにハイブリッドおよびハイブリッドプラグイン向けにバッテリーを供給している。しかし、事実上あらゆるメーカーがポートフォリオミックスに電気自動車を加えていることを踏まえると、EVの目標を達成するためにはそれだけでは足りない。かつて電気自動車を生産していた主要企業はTesla(テスラ)と日産の2社だけだったが、今はそうではない。アウディとジャガー・ランドローバーは新しい全電動自動車を発表した。そして大きな動きがすぐに続く。フォルクスワーゲンは、2025年までに20車種以上の全電動モデルを開発し100万台以上販売する計画を持っている。

一方トヨタは2025年までに全世界売上の半分を電気自動車が占めると発言した(これは年間の電気自動車売上約550万台に相当する)。こうしたEV計画はレクサスなど他のトヨタブランドや他の自動車メーカーにも波及している。

同社は、2025年までにレクサスの全モデルに電動バージョンを作ると発表した。6月にトヨタとスバルは、中・大型乗用車のバッテリー電動車向けプラットフォームの共同開発、およびCセグメント(中小型実用車)電動SUVモデルを共同開発し、それぞれのブランドで販売する計画を発表した。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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