宇宙航空研究開発機構(JAXA)は日本時間9月25日1時5分頃、実験物資と小型衛星のペイロードを国際宇宙ステーション(ISS)へとに打ち上げる。ペイロードは三菱重工業のH-IIBロケットにより、無人輸送機のこうのとり8号機(HTV8)に搭載され、科学実験装置やISSで使用されていた古いニッケル水素電池の代わりに使用される新しいリチウムイオン電池を届けるため、ISSとランデブーする。
このミッションはHTV8というコードネームで呼ばれ、三菱重工業によるこうのとりを用いた8回目のミッションだ。打ち上げは種子島宇宙センターから実施される。なお今回の打ち上げは、前回の打ち上げ前に発射台からの小規模な出火が発生し、原因を究明し解決した後の二度目のものである。
H-IIBロケットは液体酸素を燃料とするセンターコアと、推力を向上させるためにセンターコアを囲む四つの固体燃料ブースターを設置した使い捨てロケットであり、静止トランスファ軌道なら1万8000ポンド(約8.1トン)、地球低軌道なら3万6400ポンド(約17トン)の打上げ能力がある。
8回目となる今回のH-IIBの打ち上げ最後から2回目のもので、この構成での打ち上げをもう1回実施した後は、ロングコースト・静止トランスファ軌道への打ち上げ能力を最大1万4300ポンド(約6.5トン)まで増強し、打ち上げコストを5000万〜6500万ドル(約54億円〜70億円)へと半額以上に削減し、SpaceX(スペースX)のような新興の商業的打ち上げ業者との価格競争力を高めるH3ロケットに注力する予定だ。H3は来年度に初のテスト飛行を予定しており、商用飛行は2021年から開始される。
なお、こうのとり8号機の打ち上げはJAXAにより、YouTubeにてライブ配信される。
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(翻訳:塚本直樹Twitter)