明らかに電子たばこによる肺疾患の患者がアラスカ州以外の全州で報告されたとCDC(米国疾病予防管理センター)が発表した。疾患が疑われたり確認された患者の数は1479人にのぼり、うち少なくとも33人が死亡した。
CDCは患者の数を定期的にアップデートし、症状特定の分析について随時情報を発表している。現在のところこの症状の確かな要因は、電子たばこの使用ということのみだ。多くの患者がニコチン製品よりTHC(大麻に含まれる有害成分)製品を使っていたことを報告している。しかし原因となる化学物質やメカニズムはまだ特定されていない。
当初、有害な化学物質が混ざった非公式ルートの電子たばこカートリッジが原因とみられていた。実際CDCは、信用できないソースから電子たばこを購入しないよう警告していた。しかしこの問題は広がり続けていて、いまや明らかに地域の問題ではなく全国レベルのものになっている。
統計では、患者の70%が男性で、79%が35才以下の若者だった。患者の平均年齢は23才、死亡した患者の平均年齢は44才だった。そして患者の78%がTHC製品を使っていたことを認め、ニコチン製品のみの使用を報告した患者は10%に過ぎない。
患者はイリノイ州とカリフォルニア州に集中していて、どちらの州でも100人超が報告されている。しかし、患者数が少なかったケンタッキー州やオレゴン州は大丈夫ととらえるべきではない。単に症例報告が遅いだけかもしれない。ヴァージン諸島でのみ症例報告があった準州と同じように、プエルトリコや他の地域にも同様のリスクがある。
もしあなたが電子たばこを使用していて、息切れや胸の痛みなどの症状を抱えているなら(他の症状も関連しているが)、医療機関で診断を受けるべきだろう。一方で、CDCは電子たばこ製品の使用をすべて控えるよう推奨している。ただし、それは電子たばこユーザーを伝統的なたばこの使用に戻すだけだと指摘する声も多くある。これについて怒りを感じている人もいるかもしれない。その怒りは、十分なテストもせずに禁煙ツールとして自社製品を販売してきた電子たばこ会社にぶつけるべきだ。
CDCとFDA(米食品医薬品局)は、州や市町村の健康当局とともに原因の特定と、「電子たばこ使用に関連する肺疾患」の治療法を模索している。テストやサンプリングが現在行われているが、これらはおそらく、この手の製品が市場に出回る前に行われるべきだった。
最新の統計はCDCの専用ページでチェックできる。
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(翻訳:Mizoguchi)