新型コロナウイルスの懸念からLGとZTEがMWC出展をキャンセル

LGとZTEは、新型コロナウィルス関連の懸念から今月末にスペインバルセロナで開催予定のMWCへの出展計画のキャンセルすると発表した。 LG社のサイトに掲載された声明によれば、同社は世界最大のモバイルトレードショーであるMWCをスキップし、その代替となる別箇のイベントを「近日中」に開催するという。

韓国ソウルに本社を置くLG社は、その声明の中で「従業員、パートナー、そして顧客の皆様の安全を第一に考え、LGは今月末にスペインバルセロナで開催予定のMWC2020への出展ならびに参加を中止します」と述べている。 「この決定によって、国境を超えて感染拡大の続くウィルスの影響ですでに制約の増大している国際移動による危険に、多くのLG従業員を晒す事態を避けることができます」。

中国四川省に本社を置くZTEもまた、MWCへの参加中止を米国時間2月4日に発表した。Vergeに対しプレスカンファレンスを中止したことを告げたが、同社はその理由として移動とビザ発行の遅れはもちろん、「私たちはどちらかと言えば過剰な気遣いをする企業ですし、単純に関係者に不快な思いをしてないのです」と述べている。

今回のコロナウィルスの流行は、全世界の人間の移動とサプライチェーンを破壊している。 中国国内で多数の感染者が報告されている一方で、今回の流行はまた、世界に広がるアジア系の人々を対象とした、人種差別と外国人嫌悪の動きへとつながっている。

MWCを主催するGSMAが本日サイトに投稿した声明は以下のものだ。「バルセロナ、上海、そしてロサンゼルスで毎年開催されるMWCイベントだけではなく、各地で開催されるMobile 360カンファレンスへのコロナウィルスによる影響の可能性の評価を継続しています。 GSMAは現段階ではイベントに対する影響は些少なものだと結論付けています」。

2月24日から27日にかけて予定されているバルセロナでの全てのイベントは、予定通り開催される。 GSMAは既にウィルス拡散を防ぐための対策を発表している。例えば、清掃の徹底、混雑する場所(ケータリング、手すり、トイレ、入出場口、タッチスクリーンなど)の滅菌消毒などや、会場での様々な医療サポートなどだ。 また同社は、話者ごとの「マイク交換プロトコル」適用することを発表し、参加者に「握手はしないポリシー」を採用することを呼びかけている。

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(翻訳:sako)

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TechCrunch Japan

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