ベルリン拠点の新たな生産性向上アプリを開発するAmie、有名欧州VCのCreandumが支援

フィンテックスタートアップのN26でプロダクトマネージャーを務めていたDennis Müller(デニス・ミュラー)氏が手がける新しい生産性向上アプリの「Amie」が、プレシードで130万ドル(約1億4000万円)を調達し、製品開発と人材の雇用に弾みをつける。

23歳のミュラー氏を支援するのは、Spotifyの初期の投資家として有名なヨーロッパのVCであるCreandumで、Tiny.VCや多数のエンジェルも支援している。支援者には、元AccelのLaura Grimmelmann(ローラ・グリメルマン)氏、米N26のCEOのNicolas Kopp(ニコラス・コップ)氏、Dubsmash共同創業者のRoland Grenke(ローランド・グレンケ)氏、米チャレンジャーバンクChimeのプロダクト担当シニアバイスプレジデントのZachary Smith(ザカリー・スミス)氏などがいる。

ベルリンを拠点とするAmieは2020年前半に創業し、2021年前半に生産性向上アプリの公開を計画している。Amieが開発しているアプリは個人のカレンダーとTo Doリストを1カ所にまとめるもので、以前はcocoという名前だった。すべてのデバイスにわたって使え、「思いどおりに動作する」インターフェイスになると予告されている。

ミュラー氏は筆者に対し「以前はオフィスの壁にカレンダーがかけてあり、To Doリストはノートに書き留めていた。To Doリストを持ち出すことはできても、カレンダーはできなかった。こうしたことが、フローを再考することなくデジタル化された。生産性向上アプリはたいてい極めてピンポイントな問題を解決するもので、新たな問題が発生し、しかもユーザーが必要とするツールが多くなりすぎる」と述べた。

Amieのプレリリースアプリのスクリーンショット

Amieは「To Doや習慣、イベントはすべて時間を要するものであり、すべて同じところに属する」という原則のもとに作られているとミュラー氏は言う。多くの人はすでにTo Doのスケジュールを立てているが、Amieは最も素早くTo Doを作成し、イベントのスケジュールを決め、カレンダーをチェックし、さらに「Zoomの会議に参加する」ことまでをも実行するツールを提供しようとしている。

リリース予定のアプリを少し見てみたところ、AmieではTo Doを日付にドラッグ&ドロップしたり、リンクやスクリーンショットをTo Doにしたりすることができる。「AmieはランチャーアプリのAlfredのようなアプリで、ほかのアプリを起動する間にイベントを作成し、別のタイムゾーンの人を招待できる」と同社は説明する。

もっと広く言えば、ブラウザのタブを新たに開くとそれに伴って「脈絡の切り替え」が発生してしまうが、Amieはワークスペースの中心となって、そうした切り替えなしにビデオ会議に参加したりメモを取ったりメールを扱ったりできるようにすることも目指している。

さらにミュラー氏は「Amieには統合機能があるので、現在Googleカレンダーを使っているプロフェッショナルがターゲットになるだろう。ウェイトリストにはすでに数千人のユーザーが登録していて、そのほとんどがデザイナーや開発者、事業開発などテック業界で働いているプロフェッショナルだ」と述べた。

トップ画像:Daniel Farò

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(翻訳:Kaori Koyama)

投稿者:

TechCrunch Japan

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