CloudflareのDNSがダウンし、多くのウェブサイトが接続不能に

大型ウェブサイトおよびサービスの多くが米国時間7月17日の午後、Cloudflareの1.1.1.1 DNSサービス(未訳記事)の不調で接続できなくなった。切断は太平洋時間2時15分ごろから始まり、約25分間で接続は復旧した。Google(グーグル)のDNSにも同じ問題が起きた可能性がある。

アップデート:Cloudflareは太平洋時間2時46分に「原因が特定されたため現在修復中である」と発表した。CEOのMatthew Prince(マシュー・プリンス)氏は、アトランタにおけるルーターの故障が原因と説明している。

@Cloudflareのネットワークの一部に影響を及ぼす問題が生じた。アトランタのルーターにエラーが起きて、バックボーンを経由して不正なルートが発生した。その結果、弊社のバックボーンに接続しているPOPサーバーへのトラフィックが正しくルーティングされなくなった。1/2

同社がメールで発表した声明では、システムへの攻撃ではないと強調している。

「今日の午後、弊社のネットワークの一部が停止した。これは攻撃によるものではない。弊社のグローバルバックボーンルーターが不正なルートをアナウンスし、ネットワークの一部が利用できなくなったものと思われる。根本の原因は解決したと信じており、現在、システムの安定性を監視している。この件に関して、近日中にチームが更新情報を作成する予定だ」。

DiscordやFeedly、Politico、Shopify、League of Legendsなどの大型サイトが軒並み影響を受けていることから、問題の大きさを物語っている。ダウンしたのはウェブサイトだけでなく、警告を提供し停止を追跡するためのステータスページも見られなくなっていた。少なくとも1つのケースでは、ステータスページのステータスページもあった。

DNSすなわちDomain Name Systemは、ウェブの必要不可欠な部分で、TechCrunch.comのようなドメインの名前をそのIPアドレス(例えば152.195.50.33)に接続する。ユーザーやサイトが使っているDNSがダウンしても、それはそのウェブサイトのサーバーの問題ではない。そもそも一般ユーザーはDNSサーバーにアクセスすることすらできない。通常は、ISPが自分のDNSサーバーを持っている。しかしそれらは性能が良くないことが多いので、何年も前からグーグルのような代替サーバーが存在している。Cloudflareが同社のDNSサービスを立ち上げたのは、2018年の後半だ。

Cloudflareはツイートと、運良く無事だった同社のステータスページのアップデートでは「特定の場所におけるCloudflare Resolverとエッジネットワークの問題を調査している。一部地域でCloudflareのサービスを使っている顧客の中にはリクエストが失敗したり、エラーが表示されるという影響を受けた可能性がある」と述べている。

一部地域でCloudflareのサービスに問題が発声している可能性があることを確認しています。現在、調査中です。

一部のサービスやサイトはグーグルのPublic DNSサービス(8.8.8.8)を利用しており、そこでも問題が同時に起きているようだが、TechCrunchは直接そのことを確認していない。グーグルのステータスダッシュボードによれば、同社のサービスに中断は起きていない。

今回の停止の原因について多くの推測がなされているが、悪質なハッキングやDoS攻撃が行われたという証拠はない。

詳細がわかり次第、続報をアップデートしたい。

画像クレジット:mith Collection/Gado / Getty Images

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

投稿者:

TechCrunch Japan

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