2,3年前の兆候では、ブログを書くという技術は、FacebookやTwitterなどのソーシャルネットワークの手によって痛い死に方をするであろうと簡単に推定できた。確かにソーシャルは私たちのオンラインでのコミュニケーションの取り方を変えたが、依然として物事の中心にあるのはブログだ。
実際、ブログを書くのに今ほど適した時はないというのが真実だ。ソーシャルネットワークがオーディエンスを築いてコンテンツを読者に届ける手助けをし、より定評のあるブログやウェブサイトが自分よりも小さなサイトにリンクしたりアグリゲートしたりして、記事を読む訪問者の大群を送り込んでいる。―The Daily Mail aside
しばらく休んでいたブロガーも、新しいホームを探しているブロガーも、初めてオンラインで書くつもりのブロガーも、これから私たちが紹介するのが世の中にあるブログプラットフォームだ:
WordPress: WordPress.com and WordPress.org
WordPressには次の2つの選択肢がある:.wordpress.comドメイン―例:jonrussell.wordpress.com(独自のドメインを使用するために料金を支払うこともできる)―を提供し、制限付きのカスタマイゼーションが含まれた無料のホステッドサービス。または、自分のサーバー上でもっと支配権を持ってWordPressをホストしたり、思う存分テーマを編集したり、コードをハックしたり、好きなだけWordPressプラグインを追加したりすることが可能な完全に自由な.orgバージョン。
簡単に言うと、WordPressは、ブログの父である。このプラットフォームは、Webのおよそ19パーセントの動力源で、4500万回以上ダウンロードされている。
このプラットフォームの中核となる強みの1つは、WordPressユーザーが高機能で強力なプラグイン(機能)を自分のブログに追加したり、新しいレイアウトやデザインでそれを修飾したりすることを可能にする何千ものカスタマイゼーションや微調整を生み出してきたクリエイティブのコミュニティだ。
良い点:カスタマイゼーション、カスタマイゼーション、カスタマイゼーション!
悪い点:幅広い選択肢は、経験の少ないユーザーにとっては混乱を招くことがある―慎重に歩くこと。
判定:今でも最高の選択肢。WordPressは、高機能のウェブサイトを開発しようとしている会社や個人にとっては特に便利だ。
Blogger: Blogger.com
Googleがブログに関して勧めているのが、使い易い無料プラットフォームのBloggerである。始めるために必要なのはGmail/Googleアカウントだけだ。
Bloggerブログは、新しい背景やレイアウトを使って簡単にカスタマイズすることができる。当然ながら、このプラットフォームには、Googleのアドセンス広告プログラムやGoogle+(コメント用)などその他のGoogleサービスがもともと備わっているし、Feedburner(RSS配信用)は簡単に設定できる。
良い点: 使いやすく始めやすい。
悪い点: とりたてて高機能ではなく、Googleと結びつきがある―忘れないように言っておくが、GoogleはGoogle Readerを滅亡させた。
判定: この分野ではあまり人気はないが、Bloggerは、この作者を含め、多くの人がオンラインで初めて書いた場所でもある。そのカスタマイゼーションの選択肢は他のものより劣っているし、レイアウトは新しいプラットフォームと比べると少し時代遅れに見える。
Tumblr: Tumblr.com
ブログ界の寵児、Tumblrは、間違いなく、ブログとソーシャルメディアを組み合わせた最初の主流サービスだった…そして、次第にYahooがそれを購入するために11億ドルをしぶしぶと出すこととなる。
Tumblrは、他のユーザーのコンテンツを自分のTumblrアカウントにリブログできるという気楽さのおかげで、TwitterやFacebookと似たようなユーザーの強力なコミュニティを持つ。それが、このプラットフォームをWordPressのようなものとは異なるものにしているのだ。そして、ユーザー(特に若い世代)は、独自のコンテンツを生み出すよりも自分が好きなアイテムをキュレートするためにTumblrブログに転換する傾向がある。
さらなるメリット:Tumblrはカスタムドメイン名に対応している。また、写真アップロードなどモバイルからの使用が非常に簡単だ。
良い点:Yahoo所有であること―Yahooが購入のために突然舞い降りた時、Tumblrにはほとんどお金がなかった。
悪い点:Yahoo所有であること―YahooのCEO、Merissa Mayerは、Tumblrブログに広告が進出することをほのめかした。
判定:ブログというよりはソーシャルネットワークに近いが、てっとり早く簡単なものを探しているなら良い選択肢だ。私たちは、Tumblrブログをキープしながら別にメインブログを持っている企業が増えていることにも気が付いている。
Medium: Medium.com
もしブログがバーだったなら、たぶんMediumは、今現在最も流行に敏感な場所だろう。Twitter創設者のEv WillamsとBiz Stoneが始めたというだけでなく、それは、ユーザーが他の人の作品を編集したり注釈を付けたりすることが可能な機能を含む‘ソーシャルレイヤー’を持ち、当然ながらTwitterと上手く統合している。
Mediumはカッコいいが、他のプラットフォームと比べていくつか大きな違いがある。一つには、その機能は柔軟性に欠ける。そのネットワーク上で他のコンテンツにリンクする方法は、ライターが立ち去るほどにイライラするのだ。Twitterはグローバルタウンスクエアと呼ばれてきたが、その意味では、Mediumは、人々が興味深いトピックにもっと詳細に手を加えようとする140文字の叫びとカオスとは一線を画している。
このサービスはまだ全ての人に公開されているわけではないが、Mediumは以前から招待者を増やしていて、既存ユーザーは友達にこのサービスへの参加を要請することができる。また、この会社は、Twitterで目にした会話を基に招待者を抽出しているようである。
良い点:自分のコンテンツを大きなオーディエンス(潜在的には)に見せびらかすには素晴らしい場所。
悪い点:ライターにとっては、カスタマイゼーションの欠如と、コンテンツ発見に関するいくつかの問題がある。
判定:Mediumはやってみる価値はあるが、そこで書いている人の多くが、2番目もしくは3番目のブログとして使用している。
Svbtle: Svbtle.com
デザイナーDustin Curtisのブログプラットフォームは、私の意見では、世に出ているあらゆるブログプラットフォームの中で最も巧妙なユーザー体験を持つ。(Svbtleブログを持つ人として話している。)
ユーザーインターフェースは、メモ帳もしくはTo Doリストのような感じで、ちょっとした思い付きを書き出したりアイディアを思い付いたりできる場所になっているが、一方でMarkdownにも対応している。
読者が目にするレイアウトを見ただけでも、その上品さとこのサイトの背景にある考え方が分かる。Svbtleは、見込みユーザーが参加の申し込みをすることを許可していて、あなたはサイト上にリストされたEメールアドレスを介して自分の正当性を述べることができる。
良い点:美しいデザイン。
悪い点:選ばれた数のユーザーにのみ公開。面白いことに、コメントシステムがない―それは良い点でもあり悪い点でもある。
判定:Svbtleウェブサイトは、近々全ての人に公開されると言っているが、現時点では限られた人しか利用できない楽しいブログプラットフォーム。
Quora: Quora.com
人気のQ&AサイトQuoraの機能をここで見ることに驚くかもしれないが、Quoraは2012年1月にユーザーブログを追加したのだ。
特定のトピックに関してストーリーを伝えたり知恵を分け与えたりすることを求めているブロガーは、知識を見せるプラットフォームとして、Quoraを便利だと思うかもしれない。投稿はQuoraのタグを使用して分類され―検索可能にするため―、ほんの少しの運と適切なコンテンツがあれば、みんなの目に触れ広く共有される可能性がある。
しかしながら、パーソナライゼーションはなく、Quoraは、ウェブ上の‘ホーム’というよりは自分のライティングや知識を見せる場所に近い。
良い点:興味深い新規コンテンツを吸い上げる力強いコミュニティ。
悪い点:パーソナライゼーションと、個人ブログの‘ホーム’感の欠如。
判定:Quoraブログは、自分のステイタスを高めることを求めているインフルエンサーや、Quoraコミュニティに入りたいと思っている人にとっては興味深いものだ。2番目もしくは3番目のブログとして適している。
Postach.io: Postach.io
人気のメモアプリEvernoteは、そのプラットフォーム内であなたが書いたコンテンツを共有させてくれるが、それは実際にはブログではない。そこでPostach.ioの出番だ。
このブログサービスは、Evernoteに入り込んで、専用のノートブックを使ってEvernoteから直接投稿を書いたり、‘published’、‘page’、‘avatar’のようなキーワードを設定することを可能にしている。単にEvernoteからコンテンツを書くだけでなく、Postach.ioは、コメントエンジンDisqueに接続し、Googleアナリティクスに対応し、カスタムドメインやソーシャル共有、そして面白いことにMarkdownも許可している。
このサービスは、現在ベータ版ではあるが、それらの機能とカスタマイズ可能なテーマの幅広いセレクションがPostach.ioにPosterousのような簡単に書けるブログという感じを与えている。
良い点:軽量で使い易い。
悪い点:限定されたカスタマイゼーション。
判定:ブログシーンにおいては比較的新しいが、サードパーティアプリおよびサービスのEvernoteコミュニティのおかげで、ちょっとした思い付きやマルチメディアが豊富な投稿を書く際には、検討するに値するプラットフォームだ。
Google+: Plus.google.com
Google+はソーシャルネットワークなのか?Googleはそうではないと言っている―同社は、それはソーシャルネットワークよりも広いものだと考えている―そして、このサービスの様々なトップユーザーたちがそこでコンテンツのようなブログを書き、時には素晴らしいエンゲージメントを生み出している。例えば、TNWの貢献者Robert Scobleは、Google+に“自分の未来を賭けること”を選択して、ブログの量を少なくした。
結局のところ、Google+はブログではないが、エンゲージメントを増やすためにそのコミュニティに入りたいのなら、ブログを書くことができる場所だ。近頃では、ほとんどのコンテンツはソーシャルメディアで共有されるのだ。それをソーシャルメディアで始めて何がいけないのだろう?あなた次第だ。
良い点:Google+には強力なコミュニティがある。
悪い点:ブログプラットフォームではないため、カスタマイゼーションもしくはその他の機能がない。
判定:一部の人にとっては十分であるため、選択肢として外すことはできない。
Facebook Notes: Facebook.com/notes
私たちはここで全てのソーシャルネットワークをブログとして扱うというリスクを冒す気はないが、Facebookは、そのNotes機能が基本的にブログプラットフォームであるとう理由からこのリストに追加された。
世界最大のソーシャルネットと繋がったFacebook Notesは、画像、URL、引用のブロックなどの全ての基本機能を使って投稿を書くことを可能にする。デザインと洗練さで賞を獲得することはないが、メッセージを発信するにはシンプルな方法だ―特にあなたがFacebook上に確立されたファンを持っているならば。
良い点:毎月11億人のユーザーがFacebookを使用している。
悪い点:FacebookだけがWebではない。
判定:私たちは、Facebookはもう十分なのだ。それを単なる一つの機能として追加するのではなく、専用のブログ体験を提供することに専念した大量のサービスが存在する時には特に。
SETT: Sett.com
SETTは、エンゲージメントを約束するコミュニティに焦点を合わせた新しいプラットフォームだ。スタイルはMediumとSybtleに似ていて、そのユーザーコミュニティーをベースに、ライターが平均して98%以上多くのコメントと、多くの注目を獲得するのを手助けすることができる。
このプラットフォームは、読者がブログをフォローしたり、似たような投稿やブロガーを見つけたり、お互いにコミュニケーションを取ったりすることを可能にする―読者がブログのトピックについて議論できる‘部屋’もあるのだ。このサイトは、エンゲージメントに明確に焦点を合わせていて、ブロガーがオーディエンスとコミュニティを育む手助けをすることを約束している。
良い点:素晴らしいエンゲージメントと、オーディエンスを見つけるチャンスを自慢にしている。
悪い点:まだ始まったばかりで、他のプラットフォームの機能がない。
判定:この将来有望なプラットフォームは、オーディエンスを確立する手段として投資する価値はあるかもしれないが、エンゲージメントを作ることができるという保証は限られていると感じずにはいられない。結局のところ、優れたコンテンツが読者とオーディエンスをもたらすのだ。
Ghost: Tryghost.org
Ghostはオープンソースのブログプラットフォームで、目標の25万ドルの遥か上の30万ドル近くを資金調達して2013年5月に無事にKickstarterを卒業した。
今、このサービスはKickstarterで彼らを支援した人達のみに公開されているが、“2013年夏の終わりあたり”に全ての人に公開すると言っているため、それほど先のことではない。
このプラットフォームは、その上品さと、完全にカスタマイズ可能なシステムでブロガーを“インスパイアする”ことを約束したチームについて、Web上で大絶賛された。それには、“全てのオプション機能、テーマ、プラグイン、このサービスでしか利用することのできないいくつかの追加機能を備えた完全なGhostソフトウェア”、レスポンシブデザイン、“革命的な”ダッシュボードなどが含まれる。
良い点:斬新なスタイルと新しいアプローチをもたらす。
悪い点:今現在は利用できない。価格を含む詳細がまだ伝えられていない。
判定:Ghostはたくさんの人々をワクワクさせ、新しい刺激をブログにもたらすことを約束している。しかしながら、詳細に関してはもうしばらく待たなければならない。
Squarespace: Squarespace.com
Squarespaceは、ビジネスユーザーの間で人気のあるブログプラットフォームだ。ブログを作ってホストすることは単なる一部で、eコマースサイトをはじめとする様々なウェブサイトを作成および管理するために使用することができる。
大部分の他のプラットフォームとは異なり、14日間のトライアルを除いて、無料オプションは存在せず、年間プランで月8ドル以上のコストがかかる。しかしながら、このプランは、クラウドベースのホスティングやメンテナンスを含め、ブログやウェブサイトの全ての要素を網羅している。
良い点:見事にデザインされた、完全に網羅された機能とサービス。
悪い点:価格が高い。明確にブログに焦点を合わせたものよりも、ビジネスサイトを作るのにより適しているかもしれない。
判定:もしあなたがビジネスを持っているのなら、検討すべきだが、もっと小さな規模でブログやサイトを設定するつもりなら、他の選択肢の方が良い。
Typepad: Typepad.com
もう一つのブログの重鎮、Typepadは‘ブログ’が始まった頃から存在している。今日、Typepad上のブログは、毎月8.95ドル以上のコストがかかり、それには一連のデザイン、無制限のストレージ、カスタマーさビスが含まれている。
Typepadは、その安定性を強調している。そして、間違いなくこのプラットフォームは‘独創的な’サービスで、使い易いがWordPressよりはカスタマイズ性が低くパワフルではない。
良い点:設定が簡単、使い易い。
悪い点:無料ではない、制限がある。
判定:Typepadには、カルト的ブロガーSeth Godinを含め、未だにユーザーがいるが、他の選択肢には、独自のカスタムドメイン名を含んだより優れた無料プラットフォームがある。
Posthaven: Posthaven.com
Twitter所有のもと今年ついにWebから姿を消したPosterousの閉鎖から生まれたプラットフォームが、Posthavenだ。
このサービスは毎月5ドルの料金で、基本的にはPosterousの‘ライトブロギング’体験を真似したもので、記事やマルチメディアを簡単かつ迅速に配信することができる。Posthavenのチームは、今後それは買収されたりオフラインになったりすること―Psterousのユーザーが大打撃を受けた2つのこと―は決してないと約束している。
良い点:オフラインになる危険がない。
悪い点:未だ初期段階にあり、他のサービスがすでに提供している機能をいくつか追加している段階だ。
判定:Posterousが好きだった人で、サービスに支払うことは未来の保障を提供するのだということを知って、彼らのブログに投資する準備ができている人にとっては良い選択だ。
アップデート – LinkedInを追加した。
LinkedIn Influencers: Linkedin.com/today/influencers
Webトップのビジネス向けソーシャルネットワーキングサービスは、2012年10月に‘インフルエンサーのためのブログをローンチし、オバマ大統領やRichrd Bransonのような人々を含め150人の著名なビジネスリーダーが登録している。
残念ながら、これを読んでいる人達にLinkedInブログを書く資格がある可能性は低い―これは1パーセントのインターネットユーザーのためのものなのだ。LinkedInがそのソーシャルネットワークをユーザーと企業のためのコミュニケーションプラットフォームへとますます転換していることを踏まえると、いつかは、私たちもそのブログを利用できるようになる可能性が残っている。しかし、それを当てにしないことだ。
良い点:数少ない特権階級のためのプラットフォーム。
悪い点:数少ない特権階級のためのプラットフォーム。
判定:今はまだ、平均的なインターネットユーザーのための選択肢ではない。
最後に、ブログ革命の堕落したヒーローのために記録を残すことにしよう。
Posterous:Posterousは、2012年3月にTwitterによって買収された時には、余命いくばくもないように思えた。この取引は、このサイトの背後にいるデベロッパーの才能を手に入れるために行われたように見えた。その閉鎖を決める運命の日は2月にやって来た。そして、2013年4月30日、Posterousはインターネットを去ったのだ。
Xanga: かつてブログのパイオニアだったXangaは、6万ドルの資金調達をするキャンペーンが目標を達成した後は、生命維持装置につながれたままだ。この会社は、8月後半まで寄付を募っていて、その後、再ローンチする予定だ。死亡記事を載せるのは早すぎただろうか?
LiveJournal:まだ死んではいないが、この元大ヒットプラットフォームは今、ロシアのメディア会社によって所有されたコミュニティベースのソーシャルネットワークだ。
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ヘッドライン画像:Shutterstock
この記事は、The Next Webに掲載された「The 15 best blogging and publishing platforms on the Internet today. Which one is for you?」を翻訳した内容です。