Spotifyが要望の多かった高品質サブスクプラン「Spotify HiFi」を提供へ

Spotify(スポティファイ)は米国時間2月22日、新コンテンツの契約やクリエイター向けの機能といったものと合わせてSpotify HiFiというハイエンドなサブスクサービスを提供する計画を発表した。同社は2021年後半にいくつかのマーケットでSpotify Premium購読者向けに「Spotify HiFi」の提供を開始、このサービスでは「CD品質、オーディオフォーマット圧縮なし」で音楽を聴くことができると述べた。

このニュースはSpotifyのオンラインイベント「Stream On」で発表された。

高品質の音楽ストリーミングは常にユーザーが最も要望していた機能の1つだったとSpotifyは述べ、ライブストリーミングイベントでSpotifyに代わってBillie Eilish(ビリー・アイリッシュ)氏が高品質オーディオのパワーを宣伝した。

画像クレジット:Spotify

Spotifyはまた、HiFiサービスはSpotify Connectが利用可能なスピーカーを含むデバイスでも利用できると説明。そしてSpotify Connectを介してSpotify HiFiをより多くのファンが利用できるようにするために世界最大のスピーカーメーカー数社と協業していることも明らかにした。

しかしこのSpotifyのニュースには、料金やサービス開始日、どのマーケットで展開されるのかなど、ユーザーが本当に知りたい情報が不足している。明らかにサブスクがPremiumサービス料金を上回ることは理解しているが、正確な料金はマーケットによって異なるだろう。Premiumの「アドオン」として展開されるかもしれない。

Spotifyは既存のアーティストプログラムもアップデートした。初めてプレイリストに7万6000人ものアーティストを加え、編集とマーケティングをサポートするRadarプログラムを通じて新進気鋭の175人のアーティストを特集した。また、いかにアーティストがEnhanced Albums、Stories機能、より多くのアーティストに間もなく提供されるClipsといった新しいツールを使っているかも特集した。加えて、曲をともなうルーピングビジュアルを全Spotifyアーティストが利用できるようになっている、とも話した。

同社は、今後数日で新たなマーケットに進出して世界の10億人超にリーチできるようになると話し、グローバルで同サービスへのアクセスを拡大する計画だとした。10億人超というとすでにインターネットを使用している人口のおおよそ半分だ。アジア、アフリカ、カリブ、欧州、中南米など新たに世界85のマーケットに進出すると話す。

ポッドキャスト事業に関しては、同社は新しい朝の番組「The Get Up」、Russo Brothersのエンターテインメント会社AGBOとの複数年にわたる新コンテンツ契約、台本なしポッドキャストのためのAva DuVernayとの契約、Higher Groundとの提携によるムスリム教徒の声をピックアップする新ポッドキャスト「Tell Them I Am」に言及した。また、Warner Bros.とDCがテキストのある物語ポッドキャストを展開するとも述べた。

R&Dに関しては、新機能、そしてアルゴリズムや既存のテクノロジーを改良することでポッドキャストのレコメンデーションとディスカバリーを改善する計画を明らかにした。

とある機能では、実際の番組やエピソードの名称を調べなくてもカテゴリーでポッドキャストを特定できる。たとえばユーザーは検索バーに「クッキング」と入力すると、マッチするポッドキャストが表示される。この機能は現在米国でテスト中で、2021年他のマーケットでも展開される予定だ。

ポッドキャスト制作アプリAnchorに関しては、テキストをオーディオに変えたり、ビデオをポッドキャストに加えたり、またリアルタイムのファンとのコミュニケーションを番組に加えるために投票やQ&Aなど新しいインターラクティブな機能にアクセスできるようにするためにWordPressと提携していると話した。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Spotify音楽ストリーミングポッドキャスト

画像クレジット:Bryce Durbin

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nariko Mizoguchi

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TechCrunch Japan

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