アルゴリズムなんて言葉は忘れたほうがよい


アルゴリズムにとらわれて過ぎている人が非常に多いと感じる。
だから私はあえて暴論を述べてみたいのである。

アルゴリズムなんて言葉は忘れたほうがよい

とあえて言い切ってみるのだ。

検索エンジンが人間の作るコンテンツの価値を100%正しく認識し、価値に応じた完全に公平なランク付けができる日は永遠に来ない。

これは間違いない。公平なランク付けができる日が来ると考えるのは幻想である。

以前も「検索順位の真実は誰にも分からない」にも書いたが、コンテンツに客観的な価値の大小などありはしないし、そもそもコンピュータが人間の書く文章の内容そのものを理解できるようになるとも思えない。

文章の内容そのものを理解できるようにならないわけなので、人間とは違う価値判断で検索エンジンは順位付けをせざるを得ない。
その人間とは異なる検索エンジンならではの価値判断を「アルゴリズム」という。

人間と異なる検索エンジンの癖(つまりアルゴリズムのこと)を理解し、施策を実施すれば検索順位を高めることはできる。
これまでのSEOとはこの行為を指していたといってよい。

検索エンジンはこのようなことを評価しているのではないか?と仮説を立て、実験を行って実証し、サイトに適用する過程だ。

ここでは文字の色が目立ちやすい色に変更すると、順位にポジティブな影響があるという仮説について考えてみる。

  1. 背景の色が黒、白、赤、灰色といった様々な色別のページをそれぞれ100ページ程度用意する。
  2. それぞれの背景色ページでターゲットとなる文字部分の検索順位を測定しておく。
  3. それぞれのページでターゲットとなる文字部分を、黄色、灰色、赤、白、紫・・・といった具合に変更。
  4. 比較対照のために元々の色と同じになるように該当ターゲット部分を明示的に同じ色に変更。元々本文中の文字色がすべて白であった場合に、
    • ターゲット部分をCSSを使って白に変更する。
    • ターゲット部分をHTMLで白に変更する。

    といったように目には見えないが、変更する作業だけはしておく。
    こうしないと、色を変更したことが順位に影響したのか、それとも該当個所について何らかの書式指定を行ったことが順位に影響したのかわからない。

  5. ターゲット部分の順位の推移を追跡する。
  6. 仮説が正しいか結論を出す。

重要なことは、結論を導く際の思いこみを排除することである。

「背景が黒のページを100ページ作りました。ターゲット部分を灰色、黄色、元々の紫のままにしたページはそれぞれ20ページです。

 紫のまま:上昇ページ 9
      下落ページ 8 
 灰色:  上昇ページ 8
      下落ページ 10
 黄色:  上昇ページ 10
      下落ページ 7

とこのような結果になりました」

仮説を信じようとしている、

「やっぱり黒字に黄色といった目立つ色にすると順位は上がるし、目立たない文字色に変えると順位は下がる」

と思いたくなる。
でもこれはほとんど差がないというレベルである。
結果を検証するときは統計的に検証しなくてはならない。

例えばサイコロが2回連続して同じ目が出た場合を考えよう。
このサイコロは同じ目が出るように細工されていると考えてよいのか?

結論はだめだ。

2回連続して同じ目が出る確率は約16.7%もある。
この程度の結果の偏りはしょっちゅうあることで、単なる偶然の仕業の可能性が高い。

これと上記の検索順位は同じようなものだ。
詳細については面倒なので省くが、単なる偶然の可能性が高いのだ。

これだけ大がかりな実験を行っても、統計的に意義のある結果が導けないことが多いのである。

この実験を行う労力は並大抵ではない。
実験に慣れた人でも、全ての作業を行うために丸1日程度の時間を要するだろう。

実験を行うためにこれほどの価値があるのか?

仮に統計的に有意義な結果が出たとしても、それは現在のGoogleのアルゴリズムがそうなっているというだけだ。
明日も同じ結果になるとは全く限らない。

アルゴリズムを詳細に把握しようとする試みは無駄である。
我々はGoogleのアルゴリズムを知り得ないと考えた方がよい。

アルゴリズムを知ることはできないが、Googleが目指している方向は我々は容易に理解できる。
それは、

検索ユーザーにとっての利便性の向上だ

Googleが人間が理解するようにコンテンツを理解する日は来ないにしても、Googleが目指しているのは人間にとっての利便性の高さと、検索結果の順位が一致するように日々改善を続けている。

それは分かっているのだから、アルゴリズムなんて言葉は忘れてユーザーにとって利便性のあるページを作ればいい。

上記のような実験は、なんら検索ユーザーにとって価値をもたらすものではない。
そんなことをしている暇があったならば、ユーザーのために役に立つコンテンツを何ページも作ることができるだろう。


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検索順位が下がったときの対処


検索順位が下がると不安になる気持ちはよくわかる。
その時に一番大切なことは、

まず落ち着くこと

である。
あわてることが最もよくない。
順位下落した場合に、修正が必要ではない場合が多いのだ。
なのでまずは冷静になることが重要である。

その上で下記の手順を試すとよいと考えている。

1.ファインダビリティが悪化していないか確認する

ここで言うファインダビリティとは、検索エンジンを使っての自サイトの見つけやすさという意味だ。
様々なキーワードによる自サイトの検索結果の露出回数の総体を指す。
サイトの検索エンジンからの評価と言い換えてもよい。

あるキーワードでの検索順位がガツンと下がった場合でも、ファインダビリティは下がっていないことが多い。
そんなケースでは、対処する必要がないことが大半だ。

ちなみに当ブログであるが、「SEO」というキーワードで最高で24位まで上がったが、100位圏外まで落ちそうして現在は80位前後である。
それでもファインダビリティは悪化してはいない。まあ、そんなもんである。

さて、ファインダビリティの簡単な確認方法は2つある。

  • 「ウェブマスターツール」の検索クエリの折れ線グラフ
    これが最もわかりやすい指標だと私は考えている。
    折れ線グラフが大きく右下がりになっている場合は、ファインダビリティが大きく悪化してしており対策を要する。
  • 「Google Analytics」のオーガニック検索トラフィック
    これでもわかるのだが、ウェブマスターツールに比べるといくつか問題がある。
    1. 「(not provided)」がある
      そのためどのキーワードでの来訪が多いのか把握が難しい。当ブログでは(not provided)が50%を超えており、Analyticsのキーワードはあてにならない状況である。
    2. 検索順位の把握ができない
    3. 様々な指標が見られるためついいろいろ見てしまって時間を空費しがち

といったわけで、ウェブマスターツールを使うことをお勧めするのだ。
ウェブマスターツールで悪化が見られなければ、対処は不要か、もしくは対処を急ぐ必要はない。

単にあるキーワードだけ順位が下がっているといったケースは、実害がない、あるいは時間がたてば元に戻るケースが多いのだ。

2.ペナルティかどうかを判定する

Googleペナルティ判定フローチャート

実際はこのチャートで「重大なペナルティ」「ペナルティ」に該当した場合でも、ペナルティではないケースもある。
(人為的ミスなどにより、正常にインデックスされなくなるといったケースなど)
しかし、何らかの問題が生じていることは確かであり対処が必要だ。

3.対処する

対処が必要な場合の考え方は大きく2つに分かれる。

  • スパム的なSEO施策を行った場合
  • スパム的なSEO施策を行っていない場合。
    あるいは自覚がない場合

前者の「スパム的なSEO施策を行った場合」は、比較的対処は簡単である。
何を行ったか本人がわかっているわけなので、該当の個所を修正して再審査リクエストをすればよい。

詳細:Google 再審査リクエストの書き方をご覧いただきたい。

一部だけ引用するが、

再審査リクエストは、Google の担当 = 人間が読むのです。
あなたは悪いことをしてしまったのですから、問題を解消するために行ったことを詳細に記すことと、今後はもう悪いことはしません、という趣旨を Google 担当者が納得できる形で記述すればいいのです。
そんなに難しいことではないのですよ、普通の社会において、相手に謝罪するのと同じコトが求められているに過ぎません。

この言葉は非常に示唆に富んでいる。まさしくその通りである。

さて、後者のスパム的なSEO施策を行っていない場合。あるいは自覚がない場合の対処であるが、これが非常に難しい。

Googleガイドライン違反ペナルティの解除方法この記事に非常に詳しいが、難解である。

なので、この記事を読む前に少々アドバイスをしたい。
2つの重要な要因を理解することが必要である。
その要因とは、

  1. SEOが過剰であることから生じる不自然さを排除すること
  2. 人間と検索エンジンに同一のコンテンツを見せること

これが重要であり、不自然さとは何か?コンテンツの同一とは何か?と意識しながら、上記の住氏の記事を読むと非常によく理解できると思う。

SEOを過剰に意識すると、不自然なコンテンツができる。
一部の会社や、アフィリエイターはSEOを意識しすぎた不自然なサイトを作っていることがある。
本人はSEOにとらわれているため、不自然さに気が付いていないのかもしれない。
その不自然さをどのようにGoogleは認識しているのか?についてのヒントを得られる素晴らしい記事である。

また、この記事とは直接関係ないのだが、まったくSEOについて知らない人にサイトを見てもらい、不自然な個所を指摘してもらうといった方法も有用である。

あと、最後にペナルティではないケースについても書いておきたい。

ペナルティでなくても、大きくファインダビリティが悪化するケースはある。
それは、

検索エンジンがサイトを正しく認識できなくなる

といったケースである。

例えば、

間違ってnoindexやrobots.txtを設定してしまった、
canonicalを誤って向けてしまった、
本来の独自ドメインのURLではなく、レンタルサーバー業者が提供するデフォルトのURLがインデックスされてしまった

といったケースである。
様々なパターンが存在するのだが、これらは、

site:

で検索し、表示されるURLをじっくり見たり、

サイト名を検索して検索結果を見ることで問題を発見することができる。
ペナルティではないと思えるケース、または、ペナルティかどうかの切り分けのためにも一度ご覧になることをお勧めするのである。

検索順位が下がる要因と上がらない要因


今回は主にSEOの基本を知っている人に読んでもらいたい記事である。

SEOにとってネガティブな要因は二種類あるということを言いたいのである。

  • 検索順位が上がりにくくなる要因
  • 検索順位が下がる要因

である。
SEOの基本的な知識を知っている人などは、この二つを混同しているときが多い。
そのため検索順位が大きく下がった場合に、考えるべきポイントを誤るのである。
検索順位が大きく降下したり、あるいは検索結果に全く表示されなくなってしまうといったケースでは、

検索順位が下がる要因

に焦点を当てて考えねばならない。
「検索順位が上がりにくくなる要因」を改善しようとして、その改善に時間を多くの時間を費やしているケースがたまに見られる。
いうなれば的外れな努力なのだ。

普段の状況で、もっと検索順位を上げたいと考える場合には両方を改善する必要があるが、上記のような緊急時には下がる要因を主に考えるべきなのだ。

具体的にこの二つはどのようなもおか?

1.検索順位が上がりにくくなる要因

最も重要な要因として重複コンテンツの問題が挙げられる。
WordPressなどのCMSを使っていたりすると、自然にURLが異なるだけの重複コンテンツができる。
例えばタグページ、日付ページなどだ。

当ブログでいえばこんなページが挙げられる。

http://minnano-seo.com/introduction/post912/

http://minnano-seo.com/date/2013/02/25/

二つのページの内容は全く同じである。
後者のページは前者にcanonicalで正規化するか、noindexを指定してインデックスさせないことが好ましい。
本来そうするべきなのだ。
これをやっていないのは、このブログは単に趣味でやっているからである。
面倒なのでやっていないわけだ。

さて、いささか脱線したのだが、重複コンテンツというものはネガティブな要因ではあるものの、ペナルティを受けるような深刻な問題ではない。

当ブログも重複コンテンツが大量にあり、実際の記事数の3倍程度のページがGoogleにインデックスされている。
それでも顕著な問題は生じていない。
そんなもんである。

とは言え、重複コンテンツは排除したほうが絶対にいい。
WordPressのタグアーカイブや日付アーカイブなどでnoindexにする
この方法などは簡単で細かく設定できるようなのでよいと思う。

KENさんの運営しているRe:veryというSEOブログがあり、「インデックスされているサイトのページ数は多いほうが良い?」の記事中に、重複コンテンツ対策を行った際のアクセスの増減が示されている。

Googleが認識しているインデックス数が減少していくグラフとほぼ逆に、検索エンジン経由のアクセス数がモリモリ上がっているのがわかる。
検索エンジン経由のアクセスが増えたのは、これだけが原因ではないだろうがポジティブな影響があったと考えるのが普通である。

もし業務でサイト運営を行っているならば重複コンテンツ対策は絶対に行うべきなのである。
(私もそのうちやります。そのうち・・・)

2.検索順位が下がる要因

下がる要因は数多く存在し、大きく分けると二つある。
一つがSEOスパムを自覚的に実施しているケース。
もう一つは過剰なSEOを実施しているケースである。

前者であれば対処は容易だ。
自分で行った箇所を自覚しているので、そこを修正すればいいからだ。

後者については対処は難しい。

これに関しては住太陽氏のGoogleガイドライン違反ペナルティの解除方法が参考になるだろう。

私からは一言だけアドバイスをするならば、

「一般ユーザーのつもりになってコンテンツを読んでみるべき」

これを書いておきたい。
SEOを過剰に意識すると、不自然な個所が多数生じてくる。
キーワードの詰め込み過ぎや、検索対象キーワード部分だけを変えたページが多数存在するという場合。
後者については、単なる重複コンテンツではなく、ドアウェイページあるいはゲートウェイページと呼ばれるスパム行為に相当する。これは対応しなくてはならない。

言い換えれば、人間が見て「変だ」と感じる個所をまずすべて修正するべきということである。


さて、今回も最後にまとめてみる。

検索順位を下げる要因と上がりにくくなる要因があり、検索順位が大きく下がった場合は前者の要因を疑わなくてはならない。
下げる要因の中には重複コンテンツは含まれず、それ以外の要因を疑うべきである。

それ以外の要因を特定するのは難しいが、一般ユーザーのつもりになって見たときに不自然だと感じる場所に原因がある可能性が高い。過剰なSEOが不自然だと感じる個所を修正することが、回復の道筋になることが多いのだ。

Webサーバ移転に失敗した場合のリカバリー方法


今回の記事はほとんどの人に関係ないように感じられるかもしれないが、読んでおくともしもの場合に役に立つかもしれない。

先日なのだが某上場企業のWeb担当者から相談を受けたのである。

「AWSにWebサイトを移転したのですが、まったく表示されなくなってしまいました。どうすればいいでしょう?」

という質問である。
AWSとはちなみにそもそも何だろうか?

AWSとはアマゾンウェブサービスの略である。
アマゾンというのはあのアマゾンだ。
実はアマゾンは、通販を行っているだけではなくレンタルサーバー事業を行っている。

アマゾンという会社は実は世界最大のレンタルサーバー事業者だったりする。
サーバーを1時間単位でレンタルしてくれることがすごい。

1インスタンス(仮想的なコンピュータの台数)あたり1時間6セント(約6円)で借りられる。

この料金体系は、ビジネスの根幹を変える可能性がある。
サーバーは買うより借りる時代になっているが、借りるという表現もあまりふさわしくない。
必要に応じて「使う」という表現がふさわしい。

イメージ的にいうなら、水道の蛇口みたいなものだ。

水道は必要な時だけ蛇口をあけて、必要な量だけ使う。

サーバーもこれと同じだ。
CPUの能力が必要な量だけ用意して使えばいいのだ。

こんな使い方が可能だ。

ちょっとしたお遊び系のWebサイトを開設していて、会社員らが昼休みに集中して使うといったケース。
今までのレンタルサーバーであれば、負荷が最大の状況に合わせて台数を用意する必要があった。

夜は7台程度、早朝は2台でいいが、12時から13時の間だけ負荷をさばくために20台を要する場合は、結局のところ20台常に借りておく必要がある。ほとんどのサーバーは大体が処理能力が余りまくって無駄になる。

しかし、AWSを使えば、早朝は2インスタンス、昼の1時間は20インスタンスに拡張し、そのほかの時間は負荷に合わせて調整するといった使い方が可能になる。
また、Auto Scalingを使えば負荷が高まれば自動的にインスタンス数を増やし、負荷が減ればインスタンス数を減らすといった機能も提供されている。

まさに水道の蛇口と同じだ。
このような負荷の変動が激しいサービスにはAWSはうってつけだ。

さて、冒頭の話に戻ろう。

AWSにサイトを移転したのは、会社の公式Webサイトである。
会社概要やその会社の展開しているサービスの一覧などが掲載されているな普通のWebサイトだ。

このサイトをAWSに移行したら、URLを入れても真っ白な画面が出るだけ。

しかも、
site:サイト名

で検索しても1ページもヒットしない。そんなだった。
サイトを移転したのは5日前が経過したのが今回の状況。
移転した時点ではちゃんと見られていたのだという。

担当者の方はどうしていいかわからなくて狼狽していた。
こういう場合は、まずは復旧させなくてはならない。

サーバの移転に失敗した場合は、時間がたてばたつほど検索エンジンからの評価が失われる可能性が高くなる。
一分一秒でも早く復旧を目指さなくてはならない。
だから、新サーバで動かない原因の追究をするよりも、使い慣れている旧サーバでまずは復旧させたほうがいい場合が多い。

特に今回はAWSといったやや特殊な技術を使っているため、元のWebサーバーにデータを戻して、DNSをそっちに向けてもらった。

正常にアクセスできることを確認したら、ウェブマスターツールから、

この二つをやってもらった。

「これで大丈夫でしょうかね?」
「うーん、site:でまったくヒットしないっていうのが、かなり心配ですね。復旧するかしないかは運ですね。」
「他にできることはないでしょうか?」
「んー、あとは、祈るぐらいでしょうかね。」

運よく、4時間後ぐらいにsite:で検索してみたら検索結果に復活した。
検索順位も見た限りでは戻った感じである。

さて、話を元に戻すのだ。
AWSの話である。

普通のWebサイトについてAWSを使うことはお勧めしない

のである。
一般的には負荷が著しく変わるものではないので、AWSを使うメリットが少ない。
かつ、運用が一般のサーバーに比べると難しく、今回のように復旧にてこずる場合がある。

流行りものだからという理由だけでAWSを導入するならやめておいたほうがよい。
普通の場合は普通のホスティングを使うのがよいのである。

SEOは基本的には必要であり可能である


スクーというオンライン講座がある。
黒須敏行氏のSEO対策を考える前に考えるべきことというオンライン講座を聴講したのだ。

黒須氏はアルコブログというSEOブログがあるが、ビジネス的な観点からも掘り下げたユニークな分析を行っているため、ご覧になられている方も多いだろう。

講座の話に戻る。

講師から聴講者に対し質問を投げかけ、
聴講者はチャットで答えると、
講師がそれにレスポンスするといった双方向性のある講義だ。

この講義においては黒須氏の問題提議が巧みだった。
単なる1問1答ではなく、聴講者に考えさせる問いとなっていてた。

設問であるが、

ケース1:「bokete」のSEO対策について
ケース2:「MoneyForword」のSEO対策について
ケース3:「テックマネッジ」のSEO対策について
ケース4:「スクー」のSEO対策について

これらサービスについてPRを目的としてSEOを行うべきか?

なかなか練られた良問だと思った。
一度考えてみることをお勧めしたい。

行うべきというケースと行うべきでないケースがあると黒須氏は回答していた。
行うべきでないケースとして「キーワードがない」「検索数が少ない」ためSEOからの集客ができないのが理由として挙げられていた。
私もこれに基本的には深く同意するのだ。

しかし、私は、

SEOは必要であり可能である

と考えておりSEOにはまだまだ可能性があると信じている。
黒須氏に反論するかのように感じられるかもしれないが、そういうわけでは決してない。
氏の考え方は非常に有用であり一般的に正解である。
そもそもこの記事を書いた理由が、黒須氏の講義に深く感銘を受けたためである。

私の考え方が特殊であり、こんな考え方もあると思って読んでいただければ幸いだ。

さて、やっと本題である。

すべてのビジネス上の行為には目的がある。
目的を達成できなければ、その行為には意味がない。

ではSEOの目的とは何だろうか?

SEOの目的は、

必要とするファインダビリティを確保すること

にある。
こう書くとわかりにくいので、言い換えてみよう。

ファインダビリティとは、サイトの見つけやすさと言い換えればよい。

そして、「必要とする」という観点も同じく重要である。
必要としないキーワードで上位表示されても、SEOの目的は達成されない。

一般的にSEOとはビッグキーワードにおける上位表示の技術を指すことが多い。
ビッグキーワードで上位表示されれば、目に触れる回数が多くなるのでファインダビリティは大きく改善するからだ。
しかし、ビッグキーワードでの上位表示が必ずしもSEOの目的と合致しないことには留意すべきだろう。

さて、「必要とするファインダビリティ」とは何だろう?

もう一度言い換えてみる。

Webサイトを作った目的を達成するために
必要な検索結果からの見つけやすさ

のことだ。
Webサイトを作ることには何らかのビジネス上の理由がある。
手間あるいは、費用をかけて作るので何らかの目的が必ずあるはずなのだ。

それは何か?

「会社パンフレットが必要であるのと同じ意味で会社のWebサイトが必要」

こんな会社は多いだろう。
中小企業におけるWebサイトの目的はほとんどこれだと思う。

会社名で検索したときに検索上位、できれば最上位に表示されることがSEOの目的である。
ここまではSEOすべきである。

通常は何もしなくてもこの程度は達成できるのだが、それすら達成できていないケースも散見される。
冗談のような話であるが、

Flashで全コンテンツが作られていたり、
会社概要のページがパンフレットをスキャンした写真になっていてテキスト情報がなかったり、

などという場合もある。
こんなケースでは、社名で検索した場合でも上位表示されなかったりする。

最低限、会社名で検索して上位表示される程度にはSEOを行わなくてはならない。
現在達成できているのならそれ以上のSEOは不要である。

「地域名 + 業種名」で検索したユーザーを集客したいなら、その程度までSEOを行う必要がある。
例)「高田馬場 床屋」「自動車修理 銚子」

ECサイトなどをやっている場合は、取り扱っている品目や効能などで上位表示を目指さなくてはならない。

さて、黒須氏の質問に戻ろう。

自社の商品やサービスをPRするにあたって、検索からの集客が期待できないケースは確かにある。

黒須氏の例ではないが病気で来店できない人のために、自宅や病室を訪問してメガネを作ってくれるサービスがある。
このサービスをPRするケースを想定してみよう。

このようなサービスを表すキーワードの検索の絶対数が少ないため、検索からの集客が難しい。
そもそも訪問してメガネを作ってもらうという発想が一般的ではない。

病院や老人ホームに直接営業するといった手法が最も重要だろう。

しかし、SEOをしても無駄だとは思わない。
方法はないわけではない。

SEOはリスティングと異なり、いくらサイトに集客しても費用が変わらないというメリットがある。
リスティングは今すぐコンバージョンにつながらない客を集めれば集めるほど、費用対効果が悪化する。

しかし、SEOは今すぐでなくても、将来コンバージョンする可能性のあるユーザーなどを集めてもよい。

メガネの例であれば介護の話題や、地元病院内での小話などの中にあるキーワードから集客して、

「なるほど、出張してくれる眼鏡屋ってものが存在するのか」

と、気付きを与えることができる。
そうすれば、そのようなニーズが発生したときに思い出しコンバージョンに至る。

そのためには2つのファインダビリティを確保する必要がある。

  1. 医療・介護などでのキーワードや、地域キーワードでのファインダビリティを高める
    例)「○○病院 入院」「介護 苦労 自宅」「老人ホーム 春日部」
  2. コンバージョンにつながるキーワードでのファインダビリティを高める
    例)「メガネ 在宅 春日部」「出張 メガネ」「メガネ作成 家で」
    1.にて存在を知った人が、後日サイトを再訪する際に検索するであろうキーワードで検索結果への露出をさせる。

この2段階のファインダビリティを高めれば、Webから集客できる可能性は高いと考えているのである。
ここまでの手間をかけずに、SEOによって集客する選択肢は捨てるという戦略は一般的には正解であろう。
しかし、全く無理ではないと考えている次第である。


まとめてみよう。

必要なファインダビリティを確保するためにSEOは必要である。
また、必要なファインダビリティは、Webサイトに何を求めるかによって変化する。

一見してコンバージョンにつながるキーワードが少ない、あるいは検索数が少ないキーワードしかないビジネスであっても、

サイトやビジネスの存在を知ってもらう。
必要になった段階でコンバージョンにつながるキーワードで集客する。

この2段階のファインダビリティを確保することでビジネスにつなげることは可能である。
しかし手間がかかるためこれを行わないことも戦略としては正解である。

ということである。

誰でもちょっと人気になれるブログの書き方8つの方法


広報業務やブランディングのためにブログを運営しているが、文章を書くのは苦手という人は多いだろう。
私自身も子供の頃は、作文が死ぬほど嫌いだった。
原稿用紙2枚の作文がいつまでも書けなくて、泣きそうになりながらいつまでも居残りしていたことを思い出す。

これほど文章を書くのが嫌いであっても、ブログはいくらでも書けるようになる。

どうでもいいことを書くだけではない。
イメージアップにつながったり読者を増やすような有用性のある記事を書ける。

書き方がわからなくて苦しんでいる人には、役に立つと思うので是非読んでいただきたいのである。

では、まとめてみよう。

1.テーマを統一する

ブログのテーマを決めたらテーマから逸脱しないこと。
テーマはニッチであればあるほどよい。
これには3つのメリットがある。

  1. 様々なテーマで書くと固定の読者が増えない
    例えばタラバガニのレシピをテーマとすると決めたら、ずっとそれを書く。
    カニ料理がとりわけ好きといった人は固定読者になってくれる可能性は高いだろう。
  2. その分野の権威になれる
    特定の分野に徐々に詳しくなって、他を圧倒するクオリティの記事を書けるようになる。

    ネットには様々な情報が転がっていて、様々な人がすでに書いているような情報にはあまり価値がない。
    しかし狭く絞ればたいていはその分野で質・量ともにトップレベルになることが可能だ。

  3. 検索エンジンから集客できる
    特定のテーマに絞ってブログ記事を数多く書くと、関連するキーワードで徐々に上位表示されるようになる。

    タラバガニのレシピについて毎回書くと、検索エンジンは、
    「タラバガニのレシピについて詳しいブログだな」
    と認識するようになる。

    そうなればこっちのものである。
    様々なキーワード(例:タラバガニ しゃぶしゃぶ/タラバガニ さばき方/たらばがに 缶詰 美味しいレシピ/タラバガニ うどん)で検索上位に表示されるようになる。
    一つ一つの検索からの来訪は少なくても、ちりも積もれば山になる。のみならず、いつかは「タラバガニ レシピ」といった重要なキーワードで上位に表示されるようになるだろう。

2.自分が面白い・上手いと感じる人の文章をまねる

できる限りまねるのである。
パクリになるのではないか?と気になるかもしれないが、まったくそんなこと考える必要はない。
まねてみるとわかるはずだ。

「同じようには書けない。絶対無理!」

それがあなたの限界であり、個性でもある。
私も作家の文体をひたすらまねて書いてみた時期があって、あまりの隔たりに、

「才能違い過ぎ。無理」

って思ったのだが、そのうち、
違う人間なんだから当たり前だよな。と思った次第である。
それでも、文章のリズムの取り方とか、語の組み立て方などは自然と身についた気がする。
お手本は大事だということだ。

3.結論を端的に先に持ってくる

3.から先はテクニカルな話である。

「私が言いたいのは○○です。
その理由は・・・。」

冒頭から最後まで飽きさせず読ませる自信がなければ、こんな構成にするのが無難である。

ビジネスの現場においては、誰もが時間がない。
だから、先に結論を述べて、理由を後に述べるようにする。
ブログの記事も同じだ。

最後まで読まないと何が書いてあるかわからない文章は、読んで時間を損する可能性があるから読みたくないのである。

4.文を短くする

「。」が来るまで人間の頭はとりあえず文章の全体について、判断することを避け保留状態を保つ。
しかし、あまりに文章が長くなると、保留状態の情報が多すぎて頭の中が飽和してしまう。
長くなったら区切るように工夫するべきだ。

5.不要なことは書かない

書こうか?書くまいか?迷うならば書かないほうがよい。
文章は短くすればするほど、主題が際立ってわかりやすく印象に残るようになる。
「ついでだからこれも書いておこう」
といった内容については、有益である、面白い、わかりやすくなるといったメリットがなければ削るべきだ。

6.あいまいな語彙を極力排除する

「それ」「これ」などの指示代名詞なんかなくても示しているものがわかることが多い。
「そして」「だから」などの接続詞がなくても文章はたいていつながる。
「こと」「もの」は文章の印象があいまいになる。具体的に言い換えるか、省いたほうがよい。
つい楽なので使いがちなのだが、ここは我慢する。

この種の抽象的な意味しか持たない語が多くなると、文章全体が薄い印象になる。
極力省いて文章を書くと引き締まった印象になる。

あいまいな語彙として、

「思う」「ではないか」「と考えられる」

といった推測も極力控えるべきだ。
ビジネスの現場でもそうだろう。

「あんたの推測はいらないから確かな情報をくれ!」

と言われるのが普通だ。
他人のブログを読む人の多くは貴重な時間を割く以上は、確からしい情報から何らかの確信を得たいのだ。

7.漠然とした語彙はたいてい不要

「という」「といった」「こと」「もの」といった漠然とした語彙はたいてい不要。
省けないか?
を考えるとライティング上達のヒントが得られる。

8.抽象的な言葉で強調しない

抽象的な言葉でむやみに強調すると文章がダサくなる。

「すごく美味しいタラバガニをいただいた。」

「すごく」という言葉がついても大して強調されている気がしない。
むしろ稚拙な印象を受ける。

どう美味しいのか?具体的に説明したほうがよい。

「身が締まっていて美味しい」
「とろけるように柔らかく、磯を思わせる香りと凝縮したうまみが素晴らしい」

といった具体的にイメージが湧く表現を使うべき。
グルメ番組でも

「すごく美味しい」

と、何のリアクションもなしに語ったら、番組として成立しない。
ブログでは基本的に文章でしか伝えられないので、文章で表現しなければならない。

具体的に形容することにはもう一つの効用がある。

「すごく美味しいタラバガニ」
と書くよりも、

「磯を思わせる香りと凝縮したうまみが素晴らしいタラバガニ」
と書くほうが、特徴的な語彙が数多く文章の中に含まれる。
特徴的な語彙、言い換えれば専門性が高い語彙が含まれるほど、検索エンジンは検索キーワードに対する適合性が高いと判断して上位に表示させるようになる。

単なる感想文よりも、専門的な論文の方が上位に表示されやすいのはこれが理由である。

できる限り具体的に、その分野の知識を駆使して、濃く、濃く、あくまで濃く書くことで検索エンジンから高く評価されるのだ。


最後に簡単にまとめてみよう。
  • 一つのテーマを深く掘り下げ
  • 自分の理想とする人の文体をまね
  • 結論から先に書き
  • 曖昧だったり抽象的な語彙を省き
  • できる限り具体的に書く

ことによって固定ファンをつかみ、かつ検索エンジンからの集客力をアップすることができるのである。

リスティングとSEOの違いと共通点


SEM-LABOの阿部圭司氏の講演Webマーケティング・リレーセミナー #10 『Sexyなリスティング広告プレイヤーになるために…』 を一番前列の真ん中近くに座って拝聴した。

一言で感想を述べてみるならば、

「感動した」

のである。

リスティングは科学だ

と思った。

講演では具体的なノウハウ論ではなく、リスティングの本質的な考え方について述べていた。
巧みなプレゼンであったが、単に巧みなだけでなく経験に裏付けされた自信と深淵とも言える深みを感じさせられた。

私は、SEOを日々考えて生きているのだが、リスティングというまったく次元の異なる思考方法に触れて、めまいがするほどしびれたのである。
そんなわけで、私はリスティングは不得手であるのだがSEOの違いについて述べてみたく、あえて記事にしてみることにしたのである。

今回のセミナーでは海外SEO情報ブログの鈴木謙一氏が座談会の相手として登壇していた。
SEOとリスティングの違いについて、

  1. リスティング:成果が出るのが早いが、継続的に費用が発生する
  2. SEO:成果が出るのが遅いが、継続に費用はかからない

と対談の中で話されていた。
これは一般的に語られていることであるのだが、非常に大きな違いだ。

両者は運用する担当者に真逆の志向性を要求することに気が付いたのである。
リスティングは科学的、統計的思考が必須だ。SEOは科学である一面もあるのだが、

  • 定量的に効果を予測することが非常に困難
  • 実施手法の多くが科学的な思考と異なる

といった特徴がある。
SEOにおいて最も重要なものは根性と知恵だ。

科学的な思考は必要ではあるものの、重要性が高いものではない。
施策の結果が改善につながったかどうかは、結局わからないことが多い。
しかし、情熱を傾けていればいずれは成果が表れる。

これに比較して、リスティングは冷徹に数字を見て日々改善をはかっていくことが可能であり、そうしなければならない。

阿部氏はPDCAサイクルの話をしていた中で、Pを特に念入りに行い、DCAは超高速で回していかなくてはならないと述べていた。

SEOにおいては、リスティングよりPをとりわけ念入りに行う必要があるが、その後は結果が出るまでひたすらDをやるといったプロセスになる。
決めたことをひたすら愚直にやっていくのがSEOだ。
SEOとリスティングを両方とも高いレベルで運用できるプレーヤーはほとんどいないのは、このような性質の違いのためだと私は思っている。

リスティングは即応的思考、SEOは持久的思考が必要で、正反対の志向性が要求される。

では二者間に共通することはあるのだろうか?
大いにあると思う。

1.限界がある

阿部氏はリスティングはWebの集客の中において、わずかな領域を占めているに過ぎず、限界があると述べていた。
リスティングを担当していると、常にリスティングで集客することだけを考えてしまいがちだが、できないことを知っておくことは重要であると強調していた。

SEOにも限界があり決して万能ではない。
SEO人は何でもSEOの問題として考えがちであるが、SEOで解決できない問題があることを念頭に置いておいたほうがよいことも確かである。
キャンペーンなどで、集客に緊急性が求められるようなケースではSEOが役に立たないことは言うまでもない。
それだけではなく集客に役立つキーワードが非常に少なく、かつ上位表示されている競合サイトが非常に強い場合などもSEOでの集客はあまり期待できない。

参考:超高難易度キーワードでSEO対策する際の考え方 エムスリー研究第2弾医療系求人業界SEO対策研究

限界を知って、ある程度のところで見切りをつけることは重要だ。

2.不利な戦場では戦わない

リスティングで費用が高すぎるキーワードは、SEOにおいては上位表示させるための労力が大きすぎたり、苦労しても上位表示する可能性が低い。 このようなキーワードに深入りすることを避け、勝ち目のあるキーワードで勝負したほうがよい。

3.重要なキーワードの考え方

コンバージョンするキーワード、あるいはPV数の多いキーワードが重要であることはまったく共通である。

4.ユーザーの視点に立って発想する

キャッチコピーからどのように訴求するか? 方法は様々であるが、どのようなユーザーがどのように感じるか? を考えなければ集客効果が上がらない。

5.基本を熟知する
Adwordsのヘルプといった基本的な情報を熟知することが重要というのはSEOも同じである。 ウェブマスター向けガイドラインを熟知することは、SEOを行う上で絶対に必要なことだ。


まとめてみると、リスティングも、SEOも集客の手法であるため共通してマーケティングの発想が必要であるが、違う手法であるため異なったノウハウや思考方法が必要であるということである。

最小限やるべきたった4つのSEO施策


今回のテーマであるが、

最小限やるべきたった4つのSEO施策

である。
最近はとんでもなくすごい勢いで、SEOの分析のために数多くのサイトを見ている。
それでしみじみ感じたのだ。

SEOは世の中から認知されていない

アフィリエイターのサイトを除くと、一部上場企業のサイトも含めてほとんどが最低限のSEOの考慮ができていない(アフィリエイターのサイトは、SEOし過ぎっていうのが多いのだけど・・・)。
コンテンツの質を評価すると、上位表示して当然だと思うのに、まったく上位に表示されていない例が多い。

Webサイトは何のためにあるのか?

それは世の中の人に何かを伝えたいからだろう。

しかし、検索結果に表示されないのでは存在しないのとほぼ同じで伝えることはできない。非常に残念なことだ。

なので、今回すべてのWebマスターに向けて、簡単にできる最小限のSEOについてまとめたものをお伝えしたい。

基本的にはSEOに確実な不正解はたくさんあるが確実な正解はない

のがSEOだ。
しかし、ここに書いてあることは、比較的簡単でしかも絶対に損がない施策である。
是非取り組んでみていただきたい。

1.titleタグには必ず検索させたい語句を入れる

SEOの基本中の基本。
これだけできていれば、コンテンツがしっかり作れていれば上位表示することが多い。
それほど大切であるが非常に簡単。やる気になれば数分で修正できる。しかし、これすらできていないサイトが非常に多い。

よくありがちなケースを二つ挙げてみる。

  • キーワードを意識してタイトルをつけておらず、他のページとタイトルがカブっている
  • ページ内ジャンプを多用し、1ページ内に複数のテーマを詰め込んでいる

2つ目は少し説明が必要かもしれない。
ページ内に複数のテーマを詰め込んだ場合、titleタグは1か所しかないため、1つの重要キーワードでしか上位表示されない。
ページを分けても十分なコンテンツの量があればページを別にすべきである。

2.アンカータグにはリンク先のページの内容を表すキーワードを含める

アンカーの中にある文字列をリンク先のページの内容を把握する、重大なヒントとしてGoogleは捉えている。ここにはよく、

「戻る」「トップへ」「まとめのページ」といった漠然とした キーワードが書かれていることが多い。

キーワードを入れるとわざとらしくなってしまう場合を除いて、つとめてキーワードを入れてやるようにすべきである。

3.alt属性は適切に設定する

alt属性は非常に重要なのだ。

Googleはユーザーにとって有益な情報を提供したいと考えており、できる限り情報を集めようとしている。
しかし、Googleが判断できる情報は基本的には文字だけである。
画像の中にもしタラバガニの缶詰の写真があったとしても、そこにalt文字列が設定されていなければ、Googleは何が書いてあるか判断できない。
これに対し、
alt文字列に「タラバガニ缶詰6缶セット」などと書かれていれば、Googleはこのキーワードがページ内の情報として存在することを認識できる。

上位表示される、されないという問題ではなく、ページ内に存在しないキーワードはそもそも検索される可能性がないということである。
最低限、alt属性を設定しておけば検索対象になるのだ。

4.meta descriptionはページの内容を表現する文章にする

meta descriptionに書いてある文章は順位に全く関係しない。
しかし、検索結果に表示されるのでとても重要で吟味が必要なのだ。

検索結果に表示されたときに、ユーザーがどのページをクリックするかはタイトルと概要の文章しか判断するものない。
概要部分を構成するのが主にmeta descriptionであり、内容が検索ユーザーのニーズに合致していないとクリックされないのだ。

折込チラシでPRする場合に、チラシ中のキャッチフレーズに全くこだわらない人はおそらくいないだろう。
同じ枚数をまいてもキャッチフレーズによって反響は10倍、場合によってはそれ以上違うこともあるだろう。
それと同じなのだ。

全部のページで同じmeta descriptionが設定されているといったケースはたまに見かける。
これは非常にもったいない。いっそのことmeta descriptionを設定しないほうがよっぽどましである。
設定しなければ、検索キーワードが含まれる適切っぽい部分をGoogleが概要として表示してくれるから、こっちのほうがよいわけだ。

ちなみに当ブログはSEOのブログであるのだが、趣味で運営しているため面倒なのでmeta descriptionを設定していない。
悪い見本である。何らかの収益を得たいのであれば絶対に吟味したテキストを設定すべきである。


ちなみに今回は記事のタイトルを見てお分かりのように「はてブ」などを狙いに行っているわけなのだ。
とは言え、多くの人にとってすぐに役立つ内容を書いたので、是非共有していただければと思う次第である。

SEOとライティング技術について


Lancers(ランサーズ)というサービスがある。
クラウドソーシングと言われるサービスで、仕事を発注したい人、仕事を請けたい人をネット上でマッチングする仕組みである。

Lacnersには今までの仕事紹介サービス、楽天ビジネスといった従来型の仕組みと大きく異なっているポイントがある。

単なる紹介ではなく、ネットの中だけで完全に受発注が完結する仕組みになっていることだ。
ロゴ、キャッチコピー、デザインの原稿を作ってもらったり、はたまた社名のようなものまで・・・、が簡単にネット上だけで完結してしまうのである。

支払の決済もLancersが行うので、仕事を発注したらあとは待っているだけで出来上がってくる。

仕事を請ける側としても大きなメリットがあって、自分の空き時間に応じた内容を請けることができる。
極端な例では1分だけ時間があるから、ちょっと仕事するかみたいな働き方も可能だ。

「働く」という言葉の概念を変えるかもしれないサービスである。

Lancersの中の案件で大きなウエイトを占めているのがライティング(文章作成)だ。
明らかにSEO目的のバックリンクのサイトのページ作りと思われる案件が非常に多い。

近年バックリンクに対するGoogleの品質評価が厳しくなされるようになってきた。

ワードサラダと呼ばれるでたらめな文章を生成したり、全く無関係の文章の中に、アンカー文字列をリンクする方法は通じにくくなってきた。
手作りでテーマに即した文章を作らなくてはならなくなったのだ。

また、外部施策だけでは順位が上がりにくくなってきたことによって、内部を充実させる必要が高まってきた。

内部施策・外部施策ともにライティングの重要度が増している。
そのためLancersには安価なライティングの依頼が殺到しているのだ。

でも、実際のところLancersでのライティングの品質はどうなのか?

私もLancersにライティングを発注してみた。
一言で言えば、

「悲惨」

であった。
バックリンクのためにはいいのかもしれないが、サイトの中のコンテンツとしてはそのままで使えない品質の記事が多い。
眩暈がしたほどだ。

品質が低い文章とは何か?

品質が低い点についてまとめることによって、逆に品質の高い文章とはどのようなものかを学ぶことができると考えたため、記事にしてみようと思った次第なのだ。
それがSEOとどんな関係があるのかは最後に述べたい。

典型的にはこんな文章だ。

自分の運営しているWebサイトの検索順位を上げたい。そう思っている人は少なくないことでしょう。

現在にいたるこれまでのSEOの歴史の中では、検索順位を上げるためには、被リンクがずっと重要だと言われ続けてきました。
しかし、ここ最近になってきて、SEOにおいてコンテンツが重要だと言われるようになってきました。
今までのSEOでは被リンクが大切だとずっと言われ続けてきたのですが、状況は変わってきたと言えます。
なぜ、状況が変わってきたのでしょうか。

その状況の変化した理由の中で一番大きなものとしては、ペンギンアップデートというアルゴリズムの変更があったことが大きいでしょう。

これによって質のよくない被リンクがあるWebサイトは、検索順位が大きく下がったり、はたまた場合によっては全く検索結果に表示されない、といったケースが多発するようになってきました。
なので、被リンクを数多く増やすことで検索順位を上げるという、SEOの手法はだんだんと下火になりつつあり、これに代わってコンテンツを充分に作りこむことによってGoogleからきちんと評価してもらえるようなWebサイトを作ろうという考え方が徐々に広まってきたためです。

皆さんも、コンテンツを充実させてGoogleに高く評価してもらえるような、いいWebサイトを作るように頑張ってみてください。

こんな文章を作るのははなはだ苦痛なのだが、典型的な悪い例を再現してみるとこんな感じだ。
一言で表現するならば、

冗長

なのである。

私は文章はシンプルであればあるだけよいと考えている。
文章をギリギリまで切り詰めることで主題が引き立つ。

  1. 自分の運営しているWebサイトの検索順位を上げたい。そう思っている人は少なくないことでしょう。

    この文章は全く不要である。SEOについて何か知識を得たいと考えている人にとっては前提だからだ。
    当たり前すぎることは書かないことである。

  2. 現在にいたるこれまでのSEOの歴史の中では、検索順位を上げるためには、被リンクがずっと重要だと言われ続けてきました。
    しかし、ここ最近になってきて、SEOにおいてコンテンツが重要だと言われるようになってきました。
    今までのSEOでは被リンクが大切だとずっと言われ続けてきたのですが、状況は変わってきたと言えます。

    こんな文章を目にしたらイラッとする。何をグダグダを書いているんだよぉって思う。

    現在にいたるこれまでのSEOの歴史の中では、検索順位を上げるためには、被リンクがずっと重要だと言われ続けてきました。

    「現在にいたる」「これまでの」は同一の意味であり、片方あれば十分。
    「中では、検索順位を上げるためには、」は では、には、 と二つ並びうっとうしい。

    「現在にいたるこれまで」「ここ最近」「今まで」すべて同じことを示しており、これまたうっとうしい。

    「言う」が3か所もあるので、1つにしよう。

    「ずっと」も2か所ある。

    「重要だと」の2か所ある。

    「SEO」も3か所ある(笑)。

    「被リンクがずっと重要だと言われ続けてきました」
    「被リンクが大切だとずっと言われ続けてきたのですが」
    二つもいらない。

    重複しているところをすべて取ると、

    「SEOの歴史の中では、検索順位を上げるため、被リンクがずっと重要でした。
    しかし、コンテンツだと言われるようになってきました。
    状況は変わってきたのです。」

    こんな感じになる。
    更に切り詰めると、

    「検索順位を上げるために、被リンクに代わって
    コンテンツが重要だと言われるようになってきました。」

    で充分だ。

さて、全体的に切り詰めてみる。

検索順位を上げるために、被リンクに代わってコンテンツが重要だと言われるようになってきました。

理由としてペンギンアップデートというアルゴリズムの変更が大きいでしょう。

質が悪い被リンクがあるWebサイトは、検索順位が大きく下がったり、全く検索結果に表示されなくなるケースが多発するようになってきました。
そのため、被リンクを増やすSEOの手法は下火になりつつあります。

これに代わってコンテンツを作りこむことで、Googleから評価されるWebサイトを作る考え方が広まってきました。

皆さんもコンテンツが充実したWebサイトを作るように頑張ってみてください。

これでも内容は不足なく伝わる。
まあ、文字数が少なすぎて記事としては成立しなくなるが・・・。

このように文字を少なくすることには二つのメリットがある。

  1. 読みやすくなり文章の内容が印象に残るようになる。
  2. 専門用語ではない一般的な語彙の割合が相対的に減る。結果的に検索エンジンからの評価が高まる可能性がある。
    共起語について参照のこと

言い換えると密度の高い文章になるのである。

SEOは結局何のために行うのか?

1)検索エンジンからユーザーを集客して、2)何らかのアクションを起こさせるためである。

ライティングを改善すると、

検索キーワードに関連するキーワードが文中に増え、検索エンジンからの評価が高まる。
文章を目にしたユーザーの印象がよくなり、アクションにつながる可能性が高まる。

1)2)のどちらにも良い影響が起こるのである。