She got a big booty so I call her Big Booty.
- 2 Chainz, Birthday Song
ある日、友人が私に、CEOは先天性なのか後天性なのかと尋ねてきた。私は、“それはJolly Rancher(キャンディ)が育てられたのか作られたのかと尋ねるようなものだよ。CEOはとても不自然な職業なんだ”と答えた。そう言った後に彼の驚いた顔を見て、それは私が思っていたほど当たり前のことではなかったのかもしれないと気が付いた。
しばらく考えた後、私は、大部分の人が実際には逆の仮定をしているということに気が付いた―CEOは後天性ではなく先天性であると。私は、他のベンチャーキャピタリストとボードメンバーが創設者を素早く評価し、“CEOとして資質のある人”ではないという結論を出すのをよく耳にする。私には、彼らがどのようにしてこれらのことをそんなにも早く把握するのか分からない。創設者がCEOのスキルを身に付けるには通常何年もかかるし、私にとっては、彼女がそれをやり遂げるかどうかを知るのは通常非常に難しいことなのだ。
運動競技においては、短距離走者は比較的素早く学習することが可能だ。なぜなら、それは自然の動きを用いて洗練するからだ。一方、ボクシングのようなことは、熟練するのにもっと多くの時間がかかる。なぜなら、それらは不自然な動きをたくさん必要とするからだ。例えば、ボクシングで後ろに進む時には、もしあなたが自然な方法で後ろに下がっている間に―前足を先に動かす―パンチを受けると、完全にノックアウトされる可能性があるため、後ろ足を先に動かすことが非常に重要だ。この不自然な動きを自然に感じるように学習することは、ものすごい量の練習を必要とする。もしあなたが最も自然に感じることをCEOとしてすれば、あなたもノックアウトされることになるかもしれない。
CEOであることは、たくさんの不自然な動きを要する。人類学的な立場からすると、人々に好かれるようなことをするのは自然である。それはあなたが生き残るチャンスを強化する。しかし、優れたCEOになるためには、また、長期的に愛されるためには、短期的には人々に嫌われることをたくさんしなければならないのだ。それは不自然なことである。
実際、最も基本的なCEOの基礎的要素でさえ、最初は不自然に感じるだろう。もしあなたの相棒があなたにおかしな話をすれば、彼女のパフォーマンスを評価するのはかなり変に感じることになるだろう。こんな風に言うのは全く不自然だ:“う~ん、私はその話は最悪だと思ったよ。可能性はあるが、話はつまらないし、あなたは完全にオチで失敗した。もう一度やり直して明日また私に見せるように。”そうすることは、かなり奇妙であるが、人々のパフォーマンスを評価し、継続してフィードバックを与えることは、まさにCEOがすべきことだ。もしCEOがそうしなければ、レビューを書いたり、販売区域を奪ったり、政治を動かしたり、給与を設定したり、人々を解雇したりというようなもっと複雑な動きが不可能になるか、下手くそに取り扱われることになる。
フィードバックを与えることは、マネージメントの不自然なスキルを築く不自然な原子の積み木なのだ。しかし、どうやってその不自然さをマスターするのだろうか?
The Shit Sandwich(シット・サンドイッチ)
フィードバック初心者のための時に効果的で人気のあるテクニックは、経験豊富なマネージャーたちがThe Shit Sandwich(シット・サンドイッチ)と呼んでいるものだ。このテクニックは、古典的なマネージメントの教科書The One Minute Manegerの中で見事に説明されている。基本的な考え方は、あなたが褒めることから始めて(1枚目のパン)、その後に難しいメッセージを与え(シットの部分)、あなたがどれくらい彼らの力を評価しているかに気付かせる(2枚目のパン)ことで締めくくれば、人々がはるかに多くそのフィードバックに心を開くというものだ。あなたは前もって自分が相手を高く評価していることをはっきりさせるので、シット・サンドイッチには、人物よりもその行動に対するフィードバックに焦点を合わせるというポジティブな副作用もある。これはフィードバックを与える際の重要なコンセプトだ。
シット・サンドイッチは準社員にもよく機能するが、以下のような課題がある:
- 過度に型通りになる傾向がある。あなたは、正しい結果が得られるように事前に計画をしてそのサンドイッチの脚本を書かなければならないため、そのプロセスは従業員にとっては型にはまった一方的な判断のように感じることがある。
- それを何度かすると、信ぴょう性を失う。従業員はこう考えるようになる:“なんだ、また彼女は私に文句を言っているよ。次に何が来るか分かっている、批判(シット)だな。”
- より多くのシニアエグゼクティブがシット・サンドイッチにすぐに気が付くと、それは素早くネガティブな影響を及ぼす。
キャリアの始めの頃、私が、慎重に作り上げたシット・サンドイッチを上層部の社員に伝えることを試みたところ、彼女は私を小さな子供のように見てこう言った:“Ben、褒め言葉はいらないから、私が何を間違ったのかだけ教えて。”その時私は、自分は間違いなく生まれついてのCEOではないなと思った。
重要なこと
フィードバックを与えることのエリートになるためには、あなたはシット・サンドイッチのような基本テクニック以上に自分を高めなければならない。あなたは、自分自身のパーソナリティと価値に合ったスタイルを開発しなければならないのだ。ここに、効果的になるためのカギがある:
- オーセンティックであること。自分が与えるフィードバックを信じ、受け手の感情を操作するようなことは言わないことが重要だ。おじけづいているのをごまかすことはできない。
- 適切な理由づけ。あなたが相手に失敗して欲しいと思っているのではなく、成功して欲しいと思っているからフィードバックを与えるというのが重要だ。もしあなたが誰かに本当に成功して欲しいと思うのなら、相手にそれを感じさせること。相手にあなたの気持ちを感じさせるのだ。もし相手があなたの気持ちを感じ、あなたがその人の味方なら、その人はあなたの話に耳を貸すだろう。
- 個人的にならない。誰かを解雇することに決めたなら、その人を解雇すること。その人に解雇される準備をさせないこと。成功する準備をさせないこと。もし彼女がそのフィードバックを受け取らないなら、それは異なる話だ。
- 同僚の目の前で人を嘲らない。グループの中である種のフィードバックを与えるのは構わないが、決して同僚の前で恥をかかせてはならない。もしあなたがそんなことをすれば、a)従業員に酷い恥をかかせることになり、b)あなたは従業員に心から憎まれ、あなたのフィードバックが他の人に与える影響は小さくなる。
- フィードバックは全ての人に当てはまるものではない。全ての人は一人一人異なる。フィードバックに対して神経質な従業員もいれば、顔の面が厚い人や、時には頭蓋骨の厚い人もいる。文体的に、あなたの口調は、あなたのムードではなく従業員のパーソナリティに合わせるべきである。
- 直接的に、でも意地悪ではなく。鈍くならないこと。もしあなたが誰かのプレゼンテーションを最悪だと思うなら、こう言わないこと:“かなりいいけど、もう一つの道筋を使って結論を簡潔にすることができたかな”。厳しいように聞こえるかもしれないが、こう言った方がずっといい:“私はついて行けなかったし、あなたの言いたいことが理解できなかった。理由はこうだ。”水で薄まったフィードバックは、全くフィードバックがないよりも悪い。なぜなら、それは人の目をごまかし受け手を混乱させるからだ。しかし、相手を叩きのめしたり、自分が優れていることを示そうとしたりしないこと。そうすることは、あなたの目的にそぐわない。なぜなら、適切に行わる時には、フィードバックは独り芝居ではなく対話だからだ。
フィードバックは、一人芝居ではなく対話である
CEOはあなたで、あなたは自分が好まないことや同意しないことについて誰かに伝えているかもしれないが、だからと言ってあなたが正しいとは限らない。あなたの従業員は、自分の機能についてあなたよりもよく知っているべきだ。彼女はあなたよりもたくさんのデータを持っているべきだ。あなたは間違っているかもしれない。
その結果、あなたの目的は、自分のフィードバックが閉ざされた議論ではなく開かれたものにすることであるべきだ。人々があなたの判断に食ってかかったり議論することを奨励するのだ。文化的観点から言って、あなたには、高い水準の徹底的な話し合いが必要だ。あなたは、ハイクオリティな思考を得るために膨大なプレッシャーをかけながらも、自分が間違っている時にそれが分かるようなオープンさが必要だ。
頻度の高いフィードバック
重要なことをマスターしたら、あなたは自分がマスターしたことを常に練習するべきである。CEOとして、あなたは全てのことについて意見を持っているべきだ。あなたは、全ての予測、全ての製品プラン、全てのプレゼンテーション、全てのコメントについて意見を持っているべきだ。人々にあなたが考えていることを知らせるのだ。もしあなたが誰かのコメントを気に入っているのなら、そのフィードバックを相手に伝えるのだ。もしあなたが異なる意見を持っているなら、そのフィードバックを相手に伝えるのだ。自分が考えていることを言うのだ。自分自身を表現するのだ。
これには非常に重要なポジティブな効果が2つある:
- フィードバックが、あなたの会社の中で個人的なことにならない。もしCEOがコンスタントにフィードバックを与えれば、CEOが関与する全ての人がそれに慣れるようになる。誰もこんな風には考えない:“おっと、彼女はそのコメントで本当は何を言いたかったのか?彼女は私のことを嫌いなのだろうか?”みんなが自然と、暗示的でランダムなパフォーマンスの評価ではなく、問題に焦点を合わせる。
- 人々が悪いニュースについて議論することに慣れる。もし人々がお互いに間違ってやっていることについて話すことに慣れれば、会社が間違ってやっていることについて話すのもとても簡単になる。質の高い企業文化はデータネットワーキングのルーティングプロトコルからヒントを得る:悪いニュースは素早く出回り、良いニュースはゆっくりと出回る。質の低い企業文化は、“誰も私に悪いニュースを持ってくるな”という、オズの魔法使いの東の邪悪な魔女の特性を帯びる。
CEOを作るということ
CEOになることは、幅広いより高度なスキルを要する―私はこのブログの中でその多くについて書いてきた―が、上級レベルに達して自分が生まれながらにしてCEOであるかのように感じるために重要なことは、不自然さをマスターすることだ。
もしあなたが創設CEOで、これらのことをする時に決まりが悪かったり不適任であるように感じ、自分の会社が100または1000人規模になった時に自分にはそれができるわけがないと思うのなら、あなたも仲間だ。それはまさに私が感じていたことなのだ。そして、私が出会った全てのCEOが同じように感じていた。こうやってあなたは作られるのだ。
この記事は、ben’s blogに掲載された「Making Yourself a CEO」を翻訳した内容です。
しかしフィードバックを常に出し続けるということが、コメントに対して変に暗示的な
意味を与えないという指摘はナルホドと思いました。これを逆に利用している人もいそうですが、本質的には前者の方がより正しく間違えのないコミュニケーションの形であり、それが機能した時のチームは強い気がします。 — SEO Japan [G+]