インハウスSEOへの移行を検討しているならば、他社の成功事例を参考にするといいでしょう。さまざまな企業がどのような課題を持ち、どのように解決していったか、その過程をたどることで、インハウスSEOへの移行プロセスが見えてきます。
ここでは、ナイルが支援したインハウスSEOの成功事例を中心に、ナイルが運営しているメディアのインハウスSEOについてもご紹介します。
インハウスSEOを成功させる条件とは?
インハウスSEOとは、SEOを内製化して自社だけで完結できるようになっている状態を指します。インハウスSEOを成功条件は、いくつかありますので、それぞれ確認していきましょう。
まずは、SEO専任者がいることが、インハウスSEOを成功させるためのポイントの1つ目です。SEOは、サイト構造やリンク構造の最適化や、記事作成も関わっていくことになりますので、専任者であることが望ましいでしょう。
こうした人材以前のポイントが、SEOに対する社内での認識です。SEOの重要性があまり理解されていないと、現場でSEO施策を打つにしても、リソースの調整や予算確保の面で、思うようにできないことが起こるからです。
インハウスSEOをスムーズに実現するためにも、これらの条件をクリアしておくようにしてください。
ナイルが支援したインハウスSEOの成功事例
ここからは、ナイルが支援した企業のうち、インハウスSEOへの移行が成功した事例についてご紹介します。それぞれに社内環境が異なりますが、状況に合わせた手を打っていくことで、インハウスSEOを実現することはできますので、ぜひ参考になさってください。
ゼロからはじめるクレジットカード(三井住友カード株式会社)
三井住友カードは、「ゼロからはじめるクレジットカード」をはじめとして、複数のオウンドメディアを立ち上げ、それぞれ運用しています。インハウスSEOを実現するには、SEOについての知識を備えた専任スタッフに加え、SEO施策を迅速に反映できる制作スタッフを社内に置く必要があります。しかし三井住友カードでは、インハウスSEOの体制を取るには自社の負担が大きいと判断し、「セミインハウスSEO」の体制をとることにしました。インハウスSEOの体制において、ナイルが担当したのは、主に集客施策およびコンテンツ制作です。社内外の施策チームが連動することで、オウンドメディア運用が活性していきました。
<SEOをインハウス化するポイント>セミインハウスの体制を構築するにあたり、インハウスSEOを行えるくらいの社内体制を構築することを目指したのが、成功ポイントです。インハウスSEOのし下地ができてから、業務の一部をアウトソースすることで、セミインハウスの体制構築が可能になります。
ゼロからはじめるクレジットカード~初心者のための使い方・作り方~
VERY(株式会社光文社)
雑誌「VERY」のウェブサイトをインハウスSEO化するにあたって、ナイルが支援しました。社内では、出版社であることもあり、記事制作については豊富なノウハウが蓄積されていました。しかし、インハウスSEOを運用するナレッジを持たないために、効果的な戦略を立てられない状態でした。ナイルが調査したところ、同誌のメインターゲットであるママ層が検索するだろうキーワードでの流入が、十分に得られていないことが判明。過去1年分の同誌記事や競合誌について調査しながら、VERYの世界観をウェブ上でも表現するべく、キーワード戦略を提案するとともに、SEOを踏まえたコンテンツ制作ガイドラインを作成しました。
こうした取り組みによって、作成した記事は公開から約1ヵ月で検索上位表示を達成。取り組み開始から5ヵ月ほどで、PVを大きく伸ばすことに成功しました。
現場で記事作成に関わるライターや編集者にSEO記事作成についてレクチャーし、「ナイルがSEO記事を企画し、VERY編集部が原稿を作る」という流れを作りました。編集部機能があることで、SEO記事の内製化はスムーズでした。運営体制において強みがあれば、そこからインハウス化の足がかりを得ることが可能になります。
VERY[ヴェリィ] 公式サイトSTUDY HACKER(株式会社スタディハッカー)
「勉強法のハッキング」をコンセプトとし、社名を冠したオウンドメディアを運営する株式会社スタディハッカー。2013年ごろからスタートしたオウンドメディアは、記事数を出してPVを稼ぐというモデルになってしまいました。またSEOに精通したメンバーが社内におらず、サイト構造もSEOを考慮したものではなかったため、検索エンジンに評価されない状態でした。加えて、検索からの流入ユーザーをサービスサイトへ誘導する導線も十分に機能していなかったのです。
ナイルは、キーワードの選定やコンテンツの書き方、サイトの内部構造と導線の設計など、インハウスSEOを運用するためのノウハウを共有しました。スタディハッカーでは受験や英語教育に関する専門知識にSEOの要素を加え、社内でSEO記事の制作を実行。
このような運営体制で進めた結果、1年間でPVが約2倍、サービスサイトへのコンバージョン数が5倍という結果を生み出しました(2018年3月時点)。しかしそれ以上にスタディハッカーが評価するのは、「ナイルの提案を参考にコンテンツを制作することで、SEOのノウハウを社内に蓄積することができた」という点です。この成果をもとに、同社はインハウスSEOの自立自走を進めて、フロー型・ストック型のコンテンツを制作しながら、幅のあるオウンドメディア運営を継続しています。
インハウス化にあたって、まずは現状の強みと弱みを把握することが必要になってきます。SEO施策の理想形を考えてながら、足りないところがあれば、情報共有しながら補足することが、インハウス化を実現するポイントです。
STUDY HACKERナイルが運営するインハウスSEOの成功事例
ナイルでは、自社でもオウンドメディアを運営し、インハウスSEOを実施しています。「Appliv(アプリヴ)」「カルモマガジン」の取り組みについてご紹介いたします。
Appliv(アプリヴ)
「Appliv」は、ナイルが運営するスマートフォンアプリの情報メディアです。Applivはさまざまなワードを使って自分の趣味や目的に合ったアプリを検索するユーザーに対して、適切なアプリ情報を提示することを主眼としています。Applivでは、ユーザーの検索行動とその結果を検証し、「アプリ一覧」や「絞り込み」といったページを用意。ユーザーの目的により合致した情報にたどり着きやすいよう、設計と定期的なチューニングを施しています。また、レビュー投稿機能を実装し、関連する意味情報とともにインデックス登録されるよう、テキストを充実させるなどのコンテンツ増強策をとりました。さらに、検索結果の上昇ともに、ユーザーからの自然リンクも集まるようになりました。その結果、2019年10月には月間UUが1,000万人突破を達成することができました。
<SEOをインハウス化するポイント>メディア運営において、SEOの知識を全メンバーが持つことで、インハウス化の体制を確立したことで、成果に結びつきました。SEO視点による分析、施策立案、コンテンツ制作と、すべてが社内で完結するインハウスSEOの典型例と言っていいでしょう。
カルモマガジン
カルモマガジンは、ナイルが展開している個人向けカーリース事業「定額カルモくん」のオウンドメディアです。
立ち上げ初期、カルモマガジンからサービスサイトへの遷移数は順調に伸びていたのですが、サービスサイトでのコンバージョンは、むしろ下がっていたことが判明。この状態に対して、まずは記事そのものを見直して、不足情報を追加しながら、独自の情報も付与していきました。また、キーワードを選定し直すことで、単に集客するだけではなく、売上につながる「事業を勝たせる数字」にフォーカスして、施策を展開したのです。
これらの施策には優先順位がつけてありましたが、カルモマガジン編集部は「すべて実行」。この圧倒的な実行力により、わずか3ヵ月ほどで成果が現れはじめて、最終的には2019年の1年の間に、自然検索流入は1,000%に拡大、アシストコンバーションは10倍近い数値にまで到達することができました。
SEOの知見がある社内メンバーが、分析を行い、戦略を立案していきました。実行と振り返りを繰り返すことで、カルモマガジン編集部内にもSEOの知見が蓄積され、目標の達成が難しいとなれば、迅速に対応できる運営体制になっていったのです。
成果につながる道は、必ずある
自社の商品・サービスの深く広範な知識と、SEOに関するナレッジ、このふたつを内包できるインハウスSEOは、スピーディで効率的な施策を可能にします。 もちろん自社の置かれた環境や求めている形に応じて、外注を一部活用するなど、さまざまなオプションをとることはできます。
ナイルでは、SEOを委託していただくことはもちろん、セミインハウス、さらにインハウスSEOへ向かうためのサポートも行っています。状況をヒアリングした上で、インハウスSEOの実現に向けて何が必要なのか、どのように進めればいいのか、ご提案させていただきます。ぜひ一度、ご相談ください。
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インハウスSEOの成功事例5選!どのような成果が出たかを解説は【SEO内製化無料相談実施中!】ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。