インバウンドマーケティングとはどのような意味なのでしょうか。この記事では、インバウンドマーケティングという用語の意味や、導入のメリット、実施する際のポイントを紹介します。
インバウンドマーケティングとは?言葉の意味を解説
インバウンドマーケティングとは、自社のサイトやブログ・SNSなどを通して、ユーザーにとって役立つ情報を発信することで「ユーザーの方から自社の存在や商品・サービスを見つけてもらう」マーケティング手法のことを指します。インバウンドマーケティングは、米国HubSpot社の創立者であるブライアン・ハリガンとダーメッシュ・シャアの両氏が提唱した考え方です。
インバウンド(Inbound)という言葉は、日本では主に「海外の人が日本へ観光に来ること」として使われますが、もともとは「外から内にやってくる」という意味があります。したがって、インバウンドマーケティングも外側から来訪するユーザーに自社や商品・サービスを見つけてもらい、ウェブサイトへのアクセスを促すという意味を持っているのです。
アウトバウンドマーケティングとの違いとは?
インバウンドマーケティングとよく比較されるのが「アウトバウンドマーケティング」です。アウトバウンドマーケティングは、テレビCMなどの不特定多数に向けた広告やダイレクトメール、飛び込み営業といった、いわゆる企業からの売り込み(プッシュ)型のマーケティングのことを指します。
従来型の広告出稿など、企業主体の「アウトバウンドマーケティング」との対比から、ユーザーの興味関心を軸にした「インバウンドマーケティング」という考え方が生まれました。
インバウンドマーケティングが注目されている理由
従来、企業は新聞広告やテレビCMのようなアウトバウンドマーケティングで顧客を獲得していました。しかし、インターネットが普及している現在では、ユーザーのほとんどがインターネットやSNSを使って、自分の好きなタイミングで欲しい情報を得ています。
そのため、アウトバウンドマーケティングは、ユーザーにとって企業からの一方的な押し付けと受け止められるようにもなりました。このような状況から、インバウンドマーケティングが新たなマーケティング手法として注目されているのです。
インバウンドマーケティングを実施する意味とは?
インバウンドマーケティングを実施することは、ユーザーと企業の双方にとってどんな意味やメリットがあるのでしょうか。代表的なものを4つ紹介します。
1. 良好な関係性の構築
インバウンドマーケティング最大のメリットは、ユーザーとの密な関係性を構築できる点にあります。前述のとおり、インバウンドマーケティングは情報が一方向ではなく、「ユーザーが求めている情報を企業側が発信する」という双方向のマーケティング手法であるため、ユーザーに好印象を与えやすいです。
ユーザー自身も能動的にアクセスしているため、「押し付けられている」といった負の感情を抱きにくいというメリットもあります。企業は、ユーザーにとって興味のあるコンテンツを提供し続けていくことで、商品・サービスへの評価や関心を惹きつけることができるでしょう。、結果的に顧客数や売上の向上が期待できるようになるのです。
2. マーケティングコストの削減
インバウンドマーケティングのメリットとして、マーケティングコストの削減も挙げられます。マス向けの広告などに代表される従来型のアウトバンドマーケティングでは、どうしても高額な広告費が必要でした。しかし、インバウンドマーケティングでは自社のサイトやSNSで情報発信ができるため、比較的、費用をかけずに施策を行うことができます。
一度作成したブログやSNSでの投稿、製品・サービスサイトのコンテンツは、ウェブ上に半永久的に残るため、蓄積すると企業の資産になります。また、公開後はコンテンツ経由で継続的にアクセスを増やすことも可能です。
新聞広告やテレビCMの場合、一度出稿したものを取り消したり訂正したりするのは難しいことです。オンライン上のWebサイトやブログ・SNSなどであれば常に内容を更新し、改善していくことが可能になります。情報の質を高めながら、並行して大きなコスト削減が期待できるのも、インバウンドマーケティングの特徴です。
3. ユーザーのデータが収集できる
インバウンドマーケティングには、他社を通さずにユーザーのデータ収集ができるというメリットもあります。これはサイトやSNS用に、訪問者を解析するさまざまなツールが提供されているためです。
また、もともと自社のサイトやメディアに興味のあるユーザーが来訪するためデータの精度も高いでしょう。その蓄積したデータの分析をもとに、新たなマーケティング戦略を立てることも可能となります。
インバウンドマーケティング成功のために行うべき3つのポイント
ここからは、インバウンドマーケティングを成功に導くポイントを3つ紹介します。
1. 目標の明確化
インバウンドマーケティングの施策を進める前に、まずは自社の目的を明確化する必要があります。主な目的として「リード(見込み顧客)獲得」「営業の効率化」「ブランディング強化」などが挙げられます。
施策を通して自社は何を達成したいのかを、事前にしっかり確認しておくことが大切です。施策を行う際には、明確な期限と数値目標も併せて決めておき、目標達成までの計画を慎重に練りましょう。
2. ペルソナの設定と魅力的なコンテンツの制作
インバウンドマーケティングの成功には、魅力的なコンテンツの制作が不可欠です。集客力を高めるためにも、必ずペルソナを設定しましょう。コンテンツの内容も、「商品やサービスの特徴」といった、自社の商品やサービスに直接的につながるものだけでは十分ではありません。
顧客となりうるユーザーが持っている悩みを解決できたり、楽しんでもらえたりするコンテンツを目指すことがベストです。また、コンテンツの魅力を保持するために、内容を継続的に改善していきましょう。
3. アウトバウンドマーケティングとの併用
インバウンドマーケティングに注力する企業が増えているからといって、アウトバウンドマーケティングがマイナスになるというわけではありません。顧客の性質によっては、インバウンドマーケティングとアウトバウンドマーケティングを併用することでより高い効果が見込めることもあります。
例えば、自社のオウンドメディアの知名度が高い場合、「テレアポで話を聞いてもらいやすい」といったケースも考えられます。自社の顧客や業態の特色を踏まえて、アウトバウンドマーケティングとの併用も検討してみましょう。
意味のあるインバウンドマーケティングの活用を
自社の存在や商品・サービスを知ってもらうためには、ただ単に情報を発信するのではインバウンドマーケティングの意味が成されません。あくまで、「ユーザーが求めるタイミングで、適切な情報を発信する」ことを念頭に置いたサイト作りを心がけましょう。
ぜひこの記事を参考にしていただいて、自社に適したインバウンドマーケティングの導入・運用を検討してみてください。
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