オウンドメディアを立ち上げ、運営し、成果を上げていくには、長期的な視点と自社のリソースが必要となります。社内でオウンドメディアの立ち上げをプレゼンするには、しっかりとした企画書を作成する必要があります。
ここでは、オウンドメディアの企画書を社内で通すために必要なポイントを解説します。
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オウンドメディアの企画書の骨子を組み立てよう
オウンドメディアの立ち上げに際して、企画書の骨子を整理していきましょう。オウンドメディアの目的やターゲット、掲載したいコンテンツ、成果の指標などが、企画書の骨子に当たります。
目的を明確にする
オウンドメディアを何のために立ち上げるのか、目的をはっきりさせてください。オウンドメディアの特性は、検索流入を通じた集客、企業側からの情報発信を介したユーザーとのコミュニケーション、自社や商品のブランディングなどに効果がある点です。従来の営業や広告の手法では行き詰まりを感じていたり、自社や商品のブランディングが不十分で潜在顧客も含めたリードの囲い込みができていなかったりといった場合に、オウンドメディア運用は力を発揮します。
ただし、オウンドメディアは広告と異なり、成果が出るまで時間がかかります。継続的な運用が必要なので、オウンドメディアの立ち上げに、社内で難色を示されるケースもあるでしょう。そこで自社の課題を洗い出し、従来の手法では解決できなかった課題に対してオウンドメディアが力を発揮しうることを企画書に盛り込む必要があります。
ターゲットを定める
オウンドメディアの目的とともに、ターゲットについてもはっきり説明しなければなりません。想定するターゲットユーザーに対して有益なコンテンツを発信することが、オウンドメディアの価値を高めます。
ターゲットはより具体的に掘り下げて設定してください。「働く女性全般」など漠然としたターゲット像にすると、ターゲットの抱える課題や悩みも特定しづらく、適切なコンテンツを制作できなくなり、成果も上がりません。
ターゲットとなるユーザー像を決めるには、ペルソナの設定が有効です。ペルソナとは、氏名や年齢、性別、出身地や住所、職業、年収、趣味、家族構成など、ターゲットユーザー像を実在する1人の人物のようにイメージしたものです。設定したペルソナは普段どのような課題や悩みを抱えているでしょうか。想定されるペルソナの課題や悩みに対応するオウンドメディアを企画しましょう。
なお、想像だけでペルソナをつくるのは避けてください。既存顧客にアンケートを取ったり、インタビューを行ったりして客観的なデータを集め、裏付けのあるペルソナ設定をすることをおすすめします。また、顧客との接点が最も多い自社の営業やカスタマーサービス担当者からヒアリングするのもいいでしょう。コンテンツの方向性を決める
ペルソナを設定したら、ターゲットユーザーのニーズに応えるコンテンツの方向性を検討します。ユーザーは疑問や課題を解決するために、Googleなどの検索エンジンを使って情報を探しています。つまり、ユーザーのニーズは、検索キーワードに現れているのです。自社のオウンドメディアが特定のキーワードで検索上位に表示されるようにSEO(検索エンジン最適化)、すなわちキーワードを選定し、キーワードもとづいたコンテンツ制作が必須となりますので、設定するキーワードも企画書に盛り込んでおきましょう。
オウンドメディアに掲載するコンテンツの種類も考えておきましょう。オウンドメディアの目的とターゲットユーザーのニーズに合わせて、プレスリリースや告知、商品・サービス説明、購入申し込みページ、事例紹介、資料請求、申し込みページなど、ユーザーの訪問から成果に至るまでに必要となるコンテンツをリストアップしておいてください。
成功数値を設定する
オウンドメディアの企画書をつくる上で、目的に対応する成果について具体的に指標を設定しておく必要があります。売上や成約といったオウンドメディアの最終目的であるKGI(Key Goal Indicator/重要目標達成指標)に対して、いつまでに何を達成するかという各プロセスで中間的に測定する指標であるKPI(Key Performance Indicator/重要業績評価指標)を定めます。KPIを四半期、6ヵ月、1年などで区切って設定しておくと、何をすべきかが可視化されて運営しやすくなります。
KPIは、PVやUU、SSなどの数値で設定されることが多いです。
- PV(ページビュー):ユーザーがページを閲覧した回数
- UU(ユニークユーザー):ページに訪問したユーザーの数
- SS(セッション):ユーザーがページに訪問した回数
PVだけではユーザーの人数まではわからないので、UUやSSを併せて確認することで現状を把握できます。なお、UUでは重複するユーザーをカウントしませんが、SSは訪問回数なので、重複するユーザーがカウントされることは把握しておいてください。
また、指名検索数もKPIで用いられやすい指標です。指名検索数とは、社名や店名、サイト名そのものがキーワードとして検索された数のこと。ブランディングがうまくいっていれば社名や店名、サイト名の知名度が上がり、指名検索数が増加していくので、ブランディングの達成度の指標と見なすことができます。
オウンドメディアの目的に合わせて適切なKPIを定めて、KPIを積み上げることでKGIが達成されるように、数値シミュレーションを設計しましょう。
なお、オウンドメディアはすぐに目的を達成できるものではないので、いきなり高いKPIを立ててしまうと失敗しやすいです。例えば1年計画の場合、KPIの数値を12ヵ月で均等に割った数を配分すると、初月の目標としては高すぎることになります。KPIは徐々に右肩上がりに上昇する形で計画することをおすすめします。
オウンドメディアの企画書で決裁者が気にするポイント
上司や決裁者はオウンドメディアの企画書に対して、どのような点を気にするのでしょうか。議論になりやすいポイントをあらかじめ想定しておきましょう。
どんな費用がかかるのか
オウンドメディアの運営には費用がいくらかかるのかは、上司や決裁者が気にするポイントです。オウンドメディアの運用には、以下のような費用が発生します。
- 戦略設計・マーケティング費
- デザイン・コーディング費
- コンテンツ制作費
- 分析調査費
- 運用費(レンタルサーバー代、CMS投稿代など)
費用対効果については、現状の広告費やウェブマーケティング予算と比較して提案すると効果的です。オウンドメディアの場合、制作したコンテンツは資産として蓄積されていきます。人気記事は長期間にわたって集客に貢献して、制作費以上のコストパフォーマンスを発揮する可能性があります。コンテンツの持つ可能性もアピールポイントにしましょう。
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どんなチーム体制が必要か
オウンドメディアの立ち上げ・運営にあたっては、チーム体制を整える必要があります。社内の各部署に協力をあおいで人材を活用することも想定されます。社内の理解と協力を得るために、どのような作業が必要なのかを説明しましょう。
オウンドメディアの立ち上げ・運営には、「サイト構築」「コンテンツ制作」「運営」の3つの作業が発生します。それぞれどのような役割でどのような担当者が推進していくのか、明確にします。
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どれぐらいで成果につながるのか
オウンドメディアは広告のような短期的な施策ではなく、中長期で少しずつ成果に近づいていくものです。オウンドメディアは長期的な施策であることは、上司や決裁者にしっかり伝えましょう。
オウンドメディアを活用して、どれくらいの期間で成果につながるのかを提案して、上司や決裁者の理解を取りつけることが非常に重要となります。
オウンドメディア運営の企画書で社内理解を得ていこう
オウンドメディアの企画書を社内に通し、運営を成功に導くには、長期間にわたって運営していくための戦略を最初に確立する必要があります。しっかりとした戦略のもと、社内の理解と協力を得て、継続的な情報発信に必要なリソースを確保していきましょう。
なお、ナイルは、オウンドメディアの企画書をつくる上で必要な戦略設計からお手伝いできます。また、コンテンツ制作のリソースがないお客様には、コンテンツ制作代行のプランもご用意しております。お気軽にご相談ください。
また、ナイルでは、オウンドメディアでよくある課題と解決策をまとめた資料もご用意しております。
- 1.成果を評価できない
- 2.質を担保できない
- 3.ネタ切れしてしまう
- 4.人手不足・スキル不足
具体的な内容については、ダウンロードの上、ご確認ください。
オウンドメディアの企画書を通すには?社内プレゼンのポイントを解説は【SEO無料相談実施中!】ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。