コンテンツマーケティングとは、読む人が有益だと感じるコンテンツの発信を通じて、商品・サービスや企業の認知度アップを促し、売上や利益拡大、集客効果などを狙うマーケティング手法を指します。コンテンツマーケティングを実施する際、目標の達成度合いを数値で測るKPIの設定が必要です。
この記事では、コンテンツマーケティングにおけるKPIの設定方法について解説します。
コンテンツマーケティングにおけるKPI設定の手順
コンテンツマーケティングを行う際、どのようにKPIを設定すればいいのでしょうか。KGIに応じたKPI設定を行わないと、コンテンツマーケティングの目的があやふやになってしまいます。ここからは具体的な設定手順を説明していきます。
コンテンツの役割を整理する
まず必要なのは、コンテンツの性質を理解して役割を整理することです。コンテンツの種別、主な流入経路、役割を整理すれば、KPIの管理は決して難しくありません。
コンテンツは、記事コンテンツやLP、ホワイトペーパー、動画コンテンツ、ウェビナー、メールマガジンといったものがあります。流入が目的なのか、問い合わせにつなげるのか、それぞれのコンテンツの役割を明確にしていきましょう。
フェーズに応じてコンテンツを振り分ける
次に、各コンテンツを「認知」「興味・関心」「比較・検討」「成約」「優良顧客」といったユーザーのフェーズに対応させて振り分けます。例えば、SEOコンテンツで流入を狙うならば、「認知」フェーズになります。自社の商品・サービスの情報が掲載されているホワイトペーパーならば、「比較・検討」フェーズになるでしょう。
目的を整理してKPIを設定する
コンテンツの役割、ユーザーフェーズを整理した上で、目的に沿ったKPI設定を実行します。「少しでも多くの見込みユーザー獲得を目指す」「見込みユーザーにリーチできる情報を手に入れてアプローチ件数を増やす」「ユーザーの優良顧客化を目指す」など、目的別のKPI設定ができると、どんなコンテンツマーケティングをすべきかが、クリアになります。
新規ユーザーを獲得する際のKPI設定指標
コンテンツマーケティングにはさまざまな要素が含まれているため、何を目的とするかによって、見るべき指標も大きく変わってきます。ここからは新規ユーザーの獲得にあたって、KPIにはどんな指標を用いるといいのか、確認していきましょう。
更新記事数
コンテンツマーケティングにおいて、継続的な情報発信は重要な要素です。特に新規ユーザー獲得にあたっては、露出を増やすことが大切ですから、定期的な記事更新を心がけてください。社内や運営チーム内のリソースを確認し、どれくらいのペースで記事作成、アップができるかを計算しておきましょう。
PV(ページビュー)数
記事コンテンツを通した認知度を測る指標として、わかりやすいのがPV数です。ページがどれだけ見られたかを、PV数によって把握します。
セッション数
セッション数とは、延べ訪問者数を表します。1人のユーザーがサイトを訪れたら1セッション、一度、離脱して再度サイトを訪れると、前の訪問がリセットされて2セッションとカウントされます。なおGoogleアナリティクスの場合、30分以上操作がされないか、日付を跨いだ場合がリセット単位。セッション数もPV数と同様に、WEBコンテンツの認知度を測るうえでわかりやすい指標といえます。
UU(ユニークユーザー)数
UU(ユニークユーザー)とは、ユーザーの人数を測る指標。一人のユーザーがWEBサイトを訪問したら1UUとカウントされます。セッション数と同じに見えますが、決まった計測期間内で訪れた「ユーザーの数」ですから、例えば、1日に1人のユーザーが2回同じサイトを訪問した場合、UU数は1で、セッション数は2とカウントされます。「どれだけのユーザーに見られているか?」を把握するには、より正確な指標といえます。
SNSシェア数
コンテンツマーケティングにおいて、重視したいのがTwitterやFacebook、InstagramをはじめとするSNSです。新規ユーザー獲得には特に、自社が発信するコンテンツを拡散させて広くリーチした上で、見込みユーザーを獲得すると効果的です。SNSがどれだけ「拡散=シェア」されたかも、ひとつの指標になるでしょう。
問い合わせ数
コンテンツマーケティングでは、問い合わせ数も指標になります。見込みユーザー側からサービスなどへ問い合わせが来るような仕組みを作って、成約まで導くという「インバウンドマーケティングの一手法」という側面もあります。サービスなどの成約数を伸ばすことを考える際、成約への第一歩となる問い合わせ数は、KPIの設定指標として有効です。
既存ユーザーを育成するためのKPI設定指標
コンテンツマーケティングのKPI設定において、新規ユーザー獲得を目指す場合と、リピーターとなってくれる既存ユーザーを育成する場合とでは、指標が異なります。既存ユーザー育成のためのKPI設定指標について、順に解説します。
エンゲージメント率
エンゲージメントとは、ユーザーと企業・サービスとの「親密度」や「愛着心」といった意味に使われます。エンゲージメント率を測る指標としては、SNSやブログ投稿に対するコメント数やクリック数が挙げられます。
回遊率
回遊率とは、1人のユーザーが1回のサイト訪問で、どれだけのページを閲覧したかを表す指標です。1セッションあたりのPV数がわかれば、回遊率を知ることができます。サイト内でどれだけ閲覧したかは、ユーザーにとってサイトを見るに値する情報がどれだけあったかを示します、回遊率が高いほど、ユーザーの成約可能性が高まるといえます。
リテンション率
リテンションとは、「既存ユーザーの維持」という意味で、「定着率」や「継続率」などとも呼ばれます。ユーザーがサービスなどをリピートし、さらにお得意様(ロイヤルユーザー)に育てていけるか、コンテンツマーケティングによって既存ユーザーを育成する指標になります。
コンテンツマーケティングではKPIを設定すべき
単にコンテンツの発信を行い、ユーザーへとリーチするだけでは真のコンテンツマーケティングとはいえません。KGIの達成というゴールを目指し、目的に連動した指標のKPIを設定してはじめて、コンテンツマーケティングは動き始めます。
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