効率よく広告を運用する方法の一つに、コンバージョン数の最大化があります。
「コンバージョン数の最大化をすると、自分で広告の設定をするよりも成果が上がるのか?」
「コンバージョン数の最大化を利用した時に、必要となる作業は?」
この記事ではこのような疑問を持つ方に向けて、コンバージョン数の最大化を利用するメリットや注意点について解説します。入札管理の負荷を抑えてコンバージョン数を上げたい方は、ぜひ参考にしてください。
コンバージョン数の最大化とは?
「コンバージョン数の最大化」とは、Googleが提供している自動広告サービスです。「コンバージョン数の最大化」を利用すると、自動で入札単価を調整したり、コンバージョンにつながりそうな検索ワードがあれば最適な位置に広告を表示したりすることで、コンバージョン数が上がるように自動入札してくれます。
ネットで広告を運用する場合、以下のような手間が生じてしまいます。
- 広告の入稿作業
- 入札単価の設定
- 広告の審査
「コンバージョン数の最大化」で入札をすれば、コンバージョン数を最大限に得られるようにGoogleが自動で最適化してくれるため、上記のような広告運用の際に生じる手間が省けます。
コンバージョン数の最大化をするメリット3つ
「コンバージョン数の最大化」により入札することで得られるメリットは、以下の3つです。それぞれどのような内容なのか具体的に確認していきましょう。
【メリット1】予算内でコンバージョン数を自動で増やせる可能性がある
「コンバージョン数の最大化」の特徴は、決められた予算の中で、Googleが自動で最適な金額を入札してくれることです。
手動で広告を運用する場合、当初の見積もりよりも予算をオーバーしてしまったり、反対に全然消化できなかったりすることがあります。その結果、本来得られるはずだったコンバージョンを取りこぼしている可能性もあるかもしれません。
「コンバージョン数の最大化」では、CV単価の設定もできます。そのため、平均コンバージョン単価(CVに対して請求された金額の平均)の維持にもつながるのです。平均コンバージョン単価を維持できれば予算を無駄に消化せずに済むため、コスパ良くコンバージョン数を自動で増やすことが可能になります。
【メリット2】入札管理にかかる工数を抑えて、別の施策を進められる
「コンバージョン数の最大化」では、自動的に入札してくれるため、単価の調整などが不要になります。これまでのウェブ広告では、入札にかかる金額を決める必要がありました。しかし「コンバージョン数の最大化」で入札することは、入札管理に関する工数の削減が見込めるため、その分だけ別の業務に充てられるようになります。
例えば、後回しになりがちな広告を増やすために、クリエイティブの制作に力を入れたり、別の集客施策を進めるための資料を作成したりできるでしょう。これまで手を付けられなかった別の施策に取り組むためにも、「コンバージョン数の最大化」の利用を検討してみてはいかがでしょうか。
【メリット3】うまく進められれば、広告を回しやすくなる
「コンバージョン数の最大化」をうまく活用して成果が出れば、工数を削減しつつコンバージョン数を確保できる可能性があります。広告を回すほどにコンバージョン数が上がるようになるため、広告を活用した集客施策が進めやすくなるでしょう。
広告での集客を一層伸ばしたい場合は、「コンバージョン数の最大化」での入札が有効です。
コンバージョン数の最大化をするデメリット3つ
「コンバージョン数の最大化」には工数を削減しつつ最大限のコンバージョン数を確保できる可能性はありますが、以下のようなデメリットもあります。
こうしたデメリットを把握した上で導入すれば、高い効果も期待できるでしょう。詳しく解説していきます
【デメリット1】設定後にコンバージョン数が減る可能性がある
「コンバージョン数の最大化」では機械学習を用いて最適な設定を試していくため、最初の数週間はコンバージョン数が減ったり、クリック単価(CPC)が上がったりする恐れがあります。
学習に必要な期間は2~3週間程度で、その間はシステム側で試行錯誤しながら最大限の成果が出るような調整が行われます。学習期間中、場合によっては広告経由での集客が減少してしまうため、それに連動して売上が落ち込むこともあるでしょう。
そのため施策を打つ前に、チームや上司などにも補足しておかないと「コンバージョン数の最大化で成績が悪化した」という印象を持たれてしまう恐れもあります。「コンバージョン数の最大化」は、導入してから成果が出るまでに時間がかかる点に注意しましょう。
【デメリット2】過去の数字が少ないと成果が上がらない可能性がある
「コンバージョン数の最大化」は、過去のコンバージョン数が少ないと、成果が上がりにくい傾向にあります。
「コンバージョン数の最大化」では過去のデータにもとづいて最適化を進めていきます。そのため過去のコンバージョン数のデータが少ないとGoogleが学習しきれません。結果的に、成果が思うように上がらないことも考えられます。
過去のコンバージョン数が少ない場合でも「コンバージョン数の最大化」の設定は可能です。しかし「コンバージョン数の最大化」は、一定数のコンバージョン数が出ているタイミングで実施したほうが、高い効果を得られる傾向にあります。
【デメリット3】クリック単価が急激に上がる可能性がある
「コンバージョン数の最大化」では1日の予算すべてを使ってコンバージョン数の最適化を進めるため、クリック単価が大幅に上がってしまうことがあります。
クリック単価が高くなった際に起こりうることは、以下の2つです。
- 広告費が高くなってしまう
- 広告掲載を断念する広告主が増えてしまう
上記のような観点から、コンバージョン数の減少につながる恐れがあります。
逆にいえば、「決めた予算を使い切った場合に、元の成果よりも高くなるかどうか知りたい」といった方には、「コンバージョン数の最大化」による入札を検討する余地があるでしょう。
コンバージョン数の最大化をすべきタイミングは?
「コンバージョン数の最大化」をするタイミングは、以下の2点がおすすめです。
- 広告の成果がある程度出ているものの、工数を削減しつつ成果をさらに上げたいと
- 入札管理にかかる工数を抑えて、広告クリエイティブの作成などに力を入れたいとき
「コンバージョン数の最大化」はある程度の成果がないと、Googleの機械学習で効果が出にくい傾向にあります。そのため、ある程度のコンバージョンが獲得できている場合におすすめです。コンバージョン数が一定数出ているときに導入すれば、以下のようなこともわかります。
- 元々の成果と比較した場合のコンバージョン率の伸び具合
- 元々かかっていた工数を自動化した時の成果の度合い
また、広告運用の自動化によって確保できた時間を使って戦略を練ったり、広告クリエイティブの制作に力を入れたりすれば、さらなる成果の向上につなげられる可能性が出てきます。すでに、広告である程度のコンバージョンの成果がある場合は、導入を検討してみてはいかがでしょうか。
「コンバージョン数の最大化」以外の方法もある
コンバージョン数を改善するために「コンバージョン数の最大化」の導入は効果的ですが、成果が出ていない状況では、効果が見込めない恐れがあります。そこで「コンバージョン数の最大化」以外にコンバージョン数を改善する方法を4つピックアップしてみました。
- すでにコンバージョンの出ている広告の予算を増やす すでにコンバージョンの出ている広告に予算を投下し、コンバージョンの出ていない広告の予算は減らす施策です。ただ、露出が増えすぎると「何度も見た広告」と思われる可能性があるため、新しい広告やユーザー層への配信も重要となります。
- 広告やLPのABテストを繰り返す 広告やLPで一部分が異なるパターンを2つ用意し、一定期間配信して成果の出やすい広告を見極める施策です。改善個所は1箇所にとどめて、成果の出た要因を特定しやすくする工夫が必要でしょう。
- コンバージョン数が上がらない要因に向き合い、愚直にPDCAサイクルを回す 広告やLPのABテスト同様、根気強くコンバージョン数が上がる理由を考えてPDCAを回すことも重要です。仮説→検証→成果の分析の流れでPDCAを回していくことで、「何をどう改善すれば成果が上がりやすいか」がわかってきます。横展開することで、広告の成果を大きく改善できる可能性もあるでしょう
コンバージョン数の最大化は、最小限の工数で最大限の成果が見込める
「コンバージョン数の最大化」による入札は、広告運用に際して生じる工数を削減しながら、成果を最大限に伸ばせる可能性があります。広告からのコンバージョンを増やしたい方は、ぜひ「コンバージョンの最大化」での入札を検討してみましょう。
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