コンバージョン達成プロセスの阻害要因を確認する9つのポイント


タイトルは釣りっぽいが釣りではない。

今回はSEOよりも基本的で、かつ重要な話である。
基本的なことなのに、意外にできていないサイトがとても多いためにこのような記事を書いてみたのである。

Webサイトの目的を達成するには、

  1. Webサイトへ集客する
  2. 目的となるページヘ誘導する
  3. コンバージョンする

といったおおまかに3つのステップが必要になる。
その中の一つのステップでも問題があれば、目的を達成できない。

一連のステップは一本の鎖のようなものだ。
鎖は一番弱いところの強度しかない。

一箇所が弱いと、他がいくら丈夫でも意味がない。
Webサイトもこれと同じだ。
例えば、いくら集客力のあるサイトであったとしても、問い合わせフォームが正常に動作しなければ全くコンバージョンは上がらない。

では、前述のステップに沿ってチェックすべきポイントをまとめてみよう。

1.Webサイトへ集客する

Webサイトへの主な集客チャネルとは何だろう?

  1. SEO
  2. リスティング
  3. ソーシャルメディア

他にも様々あるが、重要なのは大体はこの3つである。順番にポイントを列挙しよう。

  1. SEO
    1-1:検索結果ページに正常に表示されるか?

    サイト名、ブランド名といったキーワードで表示されることを確認する。
    これらのキーワードで検索結果に表示されなくなってしまっていたら、検索エンジンからの集客はほぼゼロだ。
    スパムを行っていなくても、このようなことはたまに起こりうる。

    1-2:検索結果をクリックして正常に自サイトに来られるか?

    来られないケースで多いのは、ウイルスチェッカーに引っかかってしまったケース。
    自サイトをクリックしたにもかかわらず、全く別のサイトに飛んでしまうケースがある。
    昨今このようにWebサイトをクラッキングされてしまうケースが激増しており、一般のWebマスターにとって無関係な出来事とは言えなくなった。
    私も自分の管理下のサイトで何度も痛い目を見ている。

    1-3:ネガティブな事象が起こっていないか?

    上記の2つが大丈夫でも、集客力が著しく低下しているケースがある。
    っていうか、集客力が著しく低下しているケースの大半が上記の2つが大丈夫な場合である。

    重要なサイトであれば最低でも週に1日程度は確認したい。
    ウェブマスターツールによる確認が最も簡便である。「表示回数」の折れ線グラフを確認すれば、検索結果への露出の増減が一目でわかる。
    これが激減していれば、緊急に手を打たねばならないことがわかる。

    スパムを行った結果ペナルティを受けた結果、突然ガツンと下がることは珍しくないのだが、スパムでなくても何らかの事象により大きく下がることはあるので注意しなくてはならないのだ。

  2. リスティング
    広告が表示されているか?

    リスティング業者に運用を丸投げしている場合は特に注意しなくてはならない。
    特に問題なのが少ない予算の会社で、業者はまともな運用をしていない場合が多い。
    月間の予算が30万円ぐらいしかなければ、手数料が金額の20%だと6万円にしかならないので、だいたい1日程度しか手間を割くことができない。
    予算が10万円であれば、2万円にしかならないので3時間程度しか割けない。
    小予算の外注ではきっちりとした運用を期待するのは無理がある(それでもちゃんとやっている会社もあるようだが)。

    本当は小予算であれば自社で運用すべきなのだろうが、それができないならば最低限広告が表示されていることは日々確認すべきだ。

    予算切れだけではなく、その気はなくてもガイドラインに抵触したり、抵触したと誤解されて広告が止まってしまうことがある。

    リスティングのアカウントが開示されない場合は、Analyticsを使って確認しておくべきだろう。

  3. ソーシャルメディア
    ソーシャルメディア運用の目的は定まっているか?

    曖昧であれば、運用の目的を定めるまで運用を停止した方がいいかもしれない。

    無目的にソーシャルメディアは運用してはいけない。
    労力というものは非常に貴重な資源である。漫然とソーシャルメディアに時間をつぎ込むのは罪悪であるといってよい。

  4. 2.目的となるページヘ誘導する

    2-1 スマートフォン、タブレットで見た場合に適切に見られるか?

    WordPressを使っていると、スマートフォンやタブレットからのアクセスだと自動的にデザインが変わる設定になっていることがよくある。
    その場合の見え方については確認をしておかないと、場合によっては問い合わせフォームへの導線が著しくわかりにくい、あるいは存在しない場合すらある。

    2-2 目的となるページはそもそも存在するのか?

    ECサイトだとコンバージョンは購入ということになるが、リスティングなどで集客した場合に、在庫切れになっているなどで実質的にページが存在しないといったケースもある。
    重要なアイテムがずっと在庫切れ表示になっているといったケースも散見されるので、注意せねばならない。

    3.コンバージョンする

    3-1 問い合わせフォームは正しく動作するか?

    問い合わせフォームが正しく動作しなければ、いくら集客してもまったく意味がない。

    3-2 問い合わせフォームに不要な入力項目はないか?

    入力項目が多くなると、コンバージョンは減ることが知られている。
    できる限り入力項目は減らすべきだ。

    私の経験であるが、入力の必須項目の選択肢でどれを選んでよいかわからず(適切な選択肢がなかった)、やむを得ず離脱したことがある。

この程度のことは最小限の確認事項であり、必須なのだができていないケースが多々ある。
もし確認していないのであれば確認することをお勧めしたい。