説得力のあるコピーを組み立てる時、その他の建設の仕事と同じように、あなたは、自分のスキルと経験とツールボックスに頼る必要がある。
ライターのツールボックスには、言葉がいっぱい詰まっている。
自分が信じていることを定義することが効果的なコピーを作り出すことの重要な要素ではあるが、私は、動物農場からの有名な引用を改正することによって、論理的に自分の言い分を述べることにしよう:“全ての言葉は平等であるが、ただし一部の言葉はより平等である。”
そして、他の言葉よりも私たちの意思決定プロセスにより影響力を与えるパワー・ワードというものが存在する。あなたは、これらの“パワー・ワード”がそれほどパワフルには見えないことを知って驚くかもしれない。
ここでは、それらの言葉がどれほど効果的であるかに言及する。シンプルな言語は極めて明瞭な言語である。そして、これらの言葉は、あなたが読者に何をして欲しいのかをはっきりと説明する。
あなたは、これらの一見シンプルに見える言葉がどれほど効果的であるかに驚くかもしれない。
これらの言葉を下に挙げ(そのパワーに関連した調査と一緒に)、より説得力のあるやり方でオーディエンスに話す方法を紹介しよう。
注意: 効果的な見出しを書くことと同じように、なぜこれらの言葉に説得力あるのかを理解しなければならないこと、あなたのオーディエンスとビジネスにとって理にかなったコンテクストでそれらを使用しなければならないことは、いくら強調してもし過ぎということはない。もしあなたが自分の作る全てのコンテンツにおいて明白な理由なしにそれらを放り投げ始めれば、いかにそれらの言葉に説得力がないかがすぐに分かるだろう。
それでは、注意も終わったので、ショーを始めるとする…
1. You
コピーライティングの世界でよく引き合いに出される研究が、“You”がナンバー1のパワー・ワードであることを明らかにしたエール大学の調査だ。
恐らくその研究は存在しなかったという事実にもかかわらず、自己を呼び覚ます力を明らかにする実在の調査がいくつかある。
結局のところ、人々は“you”という言葉を好きかもしれないが、きっと彼らは自分自身の名前を読むことをもっとはるかに好む。
最近の脳の活性化を調べるリサーチによると、自分自身の名前を印刷物もしくはスクリーン上で目にすることのような、いくつかのことが私たちを生き生きとさせる。自分の名前は、本質的に自己認識と結びついていて、私たちのアイデンティティの大部分を作り上げている。だから、私たちが、自分の名前が登場するメッセージをより信頼し、より積極的に関心を抱きくようになるのは当然のことだ。
私たちがパーソナライゼーションに対して喜んでもっと支払うことを調査が示しているのだから、あなたが自分の顧客と個人的な関係になり始めるのは時間の問題なのでは?
しかしながら、この結果には1つ小さな問題がある…
名前使用を考慮して一般的なウェブコピーを書くことは、普通は可能ではないが、パーミッション・マーケティングの力を十分に利用することによって、この戦略を簡単に採用することができる―多くのEメールリストは、顧客の名前でメッセージを始めることができることによって大いに促進される。
それはあなたのブログアップデートにとっては重要ではないかもしれないが、もしあなたが自分の製品のために様々な異なるリストを維持しているなら(そうすべきである)、あなたのブロードキャストに顧客との個人的な側面をもたらすため、自分がファーストネームを取り込んでいることを確かめよう。
2. Free
みんな無料が好きだ。
人々は、アイテムやサービスのそれぞれの価値が同じままの時でさえ、実際に異なる選択をするほどに無料のものをとても好む。
Dan Arielyはこの驚くべき事実を、LindtチョコレートとHershey Kissesの普通ではない“バトル”を検証した著書Predictably Irrationalの中で明らかにした。
具体的な価値に関して“無料”という言葉の力をテストするために、この研究では最初に人々に1セントのHershey Kissか15セントのLindt Truffle(実際の値段のおよそ半分。一般的には、高価で上質なチョコレートと言われている)のどちらかを選ぶように言った。
結果は以下の通り:
つまり、味はTruffleの方が好まれるということだ。ということは、値引きを見逃す人なんていないのでは?
しかし、その後、別の被験者のグループがこれら2つのお菓子に関する意見をひっくり返した。Arielyは、両方のブランドで価格が1セント値引きされた(つまりKissは無料になる)ところ、人々が劇的に選択を変えることを明らかにした。
新しい価格では、結果はこのようになった:
最初のテストでは、私たちは値引きを見逃すわけがないように思われたが、蓋を開けてみれば、私たちは掘り出し物を見逃すことができないのだ。価格の関係は同じ(2つの製品は14セントの違い)なのに、無料となると人々は遥かに多くKissを選択するのだ。
Arielyは、私たちが無料のものをひっつかむことにこんなにも敏感である理由として、損失回避(物事を見逃すことへの軽蔑)と“低い位置にぶら下がっている果実”を追い求めようとする生まれながらの本能を挙げている。
無料の危険性:ここで目にしたように、無料のものを宣伝することには内在的な危険が存在する。無料の何かを持つことはより多くの人を引き付ける。しかし、それは間違いなく、あなたのビジネスを本当の意味で成長させるスーパースター顧客には変わりそうもない“バーゲン・ハンター”をかなり含んでいるのだ。
理にかなう時、適切なコンテクストの中でのみ、無料を使用すること。
無料ガイド、情報、サポートなどの“無料”を強調することは、注目を集めることにおいて大いに役立つ。Sparring Mindでは、私は自分のニュースレターが“参加無料”であることを強調している。なぜなら、大部分のマーケッターはこれを理解するが、多くの人は購読することの意味が何であるかを理解していないからだ。
反対に、あなたは、理想的な長期購入者ではない、もしくはあなたの最重要製品に適さないそれらのしがみついて離れない客を締め出すために、最小限の価格を設定するべきだ。
3. Because
Robert CialdiniによるInfluenceという名著の中では、急いで社内コピー機を使用したい人々からの要求に関する調査が実施された。このテストは、異なる要求がこの人物が列に“割って入る”ことを許可する意思にどのように影響を与えるかを検証した。
最初のテストでは、参加者は簡単にこう言った:
すみません、5ページあるのですが、コピー機を使ってもいいでしょうか?
この場合、60%の人が、彼が列に割って入ってコピー機を先に使うことを許可した。
次のシナリオでは、要求は少し修正され、参加者はこう言った:
5ページあるのですが、とても急いでいるのでコピー機を使用してもいいでしょうか?
この2つのわずかな違いが分かっただろうか?
具体的に説明しよう:要求は最低限に変化しただけでなく、“なぜ”(理由)はほとんど理由になっていない!“急いでいるから”というのは、良い言い訳としては成り立たない。仕事の世界では大部分の人が急いでいるのでは?
しかし、私たちの考えとは裏腹に、およそ94%の人が列に割って入ることを許可したのだ!それがおかしいと思うのなら、3つ目と最後のテストで使われた要求をチェックしよう:
すみません、5ページあるのですか、コピーをとらなければならないのでコピー機を使ってもいいでしょうか?
割って入るのに何とか通用する理由から全く理由にならないものへと変化した。それにもかかわらず、93%の人が、この3つ目のテストで彼が列に割って入ることを許したのだ。弱い理由(“私は急いでいる”)より1%落ちたが、最初のテストより33%多い。T
Cialdiniによると:
人間の行動のよく知られた原則として、誰かに何かをお願いする時には、理由を提供する場合にもっと成功する。人々は単純に行動に対して理由があることを好むのだ。
結論:多くの企業は自分たちの製品(またはサービス)が提供できる機能を誇りに思っているが、説得力のあるコピーを書くことに焦点を合わせている時には、顧客の一番の疑問に回答することに尽きるということを覚えておかなければならない:
私にはどんな利点があるのか?
“なぜなら”は、コピー機の実験では人々にある種の心理操作的影響を持つように見えるかもしれないが、それは論理的思考の問題なのだ:たとえそれが弱い理由だったとしても、全く理由を提供しないよりは説得力があることが分かっている。
あなたが誇りに思っている機能や製品の特長が、あなたの主張を助ける時にのみそれらを宣伝しよう。顧客が行動を起こす動機を作るためにそれらを使用するのだ。そして、これらの説得力のある理由を指摘する時に“なぜなら”を使用するのだが、決してそれを杖として頼りにしないこと。
4. Instantly
遅延報酬というテーマは、神経科学者の間では重要なテーマだ。なぜなら、多くの有名な研究(スタンフォードのマシュマロ実験のような)が、後に褒美を遅らせることができることが成功するために必要とされるスキルであるかを示している。(私は、それに反対する起業家は少ししか知らない。)
このことが私たちマーケッターの興味を引く理由は、それが人間性の面白い側面を露呈するからだ…
私たちは物事を大至急欲しいのだ。
私たちが今すぐの報酬を心に描くと中脳が起動して、何かを待つこととなると(セールスにとってはやってはいけないこと)前頭葉が活性化されることをいくつかのMRIの研究が示している。
“すぐに”、“直ちに”、さらには“速く”というような言葉は、中脳の活動のスイッチをオンにする引き金である。
もしあなたがウェブベースのソフトウェア販売のビジネスに携わっているのなら、あなたはすでにここで優位に立っている:“インスタント・アクセス”は不確かな約束ではなく、現実であることが多い。物理的な製品またはサービスのビジネスに携わっている人は、顧客は製品をただちに受け取ることになる(または、誰かがすぐに連絡をする)ということを顧客に伝えておくことが、購入の必要性を後押しするのに大いに役立つ。
私たちは、“けちな客“さえも、素早く痛みを除去することをほのめかす言葉におけるこれらの微妙な変化に揺れるのを目にしてきた。あなたが1つの黄金のルールに従う限り、それは、見込み客を顧客に変えるのに確実な戦術なのだ…
常に約束を守ること。そして、可能な限り、それ以上のものを届けること。
これは、多くのビジネスが楽観的になりすぎている分野だ。これらの即時報酬を強調することは賢いが、低く約束してそれ以上のものを届けるのも良いアイディアである。だからあなたは、自分の約束を実際に守ることができることを確かめなければならない。さもなければ、それがあなたを憎む敵を作り出すことにもなりかねない。
5. New
これは矛盾しているように見える言葉だ。
神経画像調査によると、私たちは実際に広く認められているブランドにより好意的に反応し、思い切った変化に対してかなりの軽蔑を持つことがある。(New Cokeを覚えているだろうか?ああ、恐ろしい・・・)
一方で、目新しいことが私たちの脳の報酬センターを活性化することや製品に満足し続けることにとても重要な役割を果たすということは長く知られている。
“新しいこと”は、製品にとって重要である。なぜなら、製品は“経験”の購入よりもずっと早く古びることが調査によって示されているからだ。(つまり、あなたは2年以内に新しいヘッドフォンを嫌いになるが、5年前に行ったコンサートは恐らく高級ワインのようにあなたの頭の中で熟成するということだ。)
あなたはどうすれば同じ言葉にあるこれら2つの矛盾に対して禅のようなバランスを達成することができるのか?
ここで検討すべき重要なことは、自分のビジネスのどの部分が信頼を生み出し、どの部分が利便性を生み出すのかということだ。信頼を生み出すのはあなたのブランドである。俗にいうように、壊れていないものを修理するな。
しかしながら、顧客はあなたの製品から利便性を手にするのであり、進歩のない製品は、ものすごく退屈したユーザーベースへのファーストクラスチケットを意味する。
独自の販売計画や魅力的なカスタマーサービスや市場における質の高い製品などの中核となるブランド要素は、物事がうまくいっているのなら、必要以上の注意を持って取り組まれるはずだ。
製品ならば、新しい機能と洗練さで顧客を喜ばせるのは遥かに簡単である。たとえ物事が完璧にいかないとしても、大部分の顧客は、何の進歩もないよりも革新的な試みに感謝するだろう(Digg v4を引っ張り出して一撃で全てをダメにしない限り)。
古い問題に対する新しい修正、新しい機能、改善、全く新しいデザイン、さらにはメッセージを出す新しい手段(Red Bull anyone?)は全て、顧客の頭の中であなたを素晴らしいブランドとしての立場を固める信頼を失うことなく、顧客を“油断させずにおく”のに必要不可欠だ。
あなたの番…
あなたが次にすべきことはこれだ:
- 上の調査に関してあなたがどう思ったかをコメント欄で知らせること。さらに、あなたが説得力のあるコピーに好んで埋め込んでいる言葉について教えて欲しい。調査を引用する必要はないので、ただその理由を教えてくれればいい。
- 感謝の気持ちとして(また、調査による裏付けのあるコンテンツを求めているなら)、心理学を用いてもっと多く顧客に転換する10の方法に関する私たちのガイドを手に取ろう(無料だ!)とても役に立つので、チェックすべきだ。
ご拝読ありがとう。コメント欄で会おう!
この記事は、CopyBloggerに掲載された「The 5 Most Persuasive Words in the English Language」を翻訳した内容です。
INSTANTLYは日本人的には若干馴染みのない表現かもですが(なんというか、INSTAといい**LYといい、最近流行のソーシャルアプリの名前のように聞こえます 汗)、日本語でも「今すぐ」は響きますよね。もちろん記事にもあるように、約束以上のことを提供することが大事なわけですが。そして最後のNEW、これはとりあえず注目してしまい言葉といえば言葉ですし、その価値を判断する知識がない場合、とりあえずNEWなものを選んでしまう傾向は新し物好きの現代人にはありますよね。。。
ということで、日本語でも参考になる点があったかもしれない単語リストでした。 — SEO Japan [G+]