2013年、コンバージド・メディアが全てを収束させる年

来ました2013年バズワード第一弾。というわけではありませんが、日本でもトリプルメディアでお馴染みのペイド・アーンド・オウンドメディアの概念は既に古い、これからはコンバージドな視点でメディアを考えることが重要だ、というマーケッターなら気になる記事をMy Venture Padから — SEO Japan

メディアの観点から見ると、マーケッターは、物事がどのようになされるかに従って戦略と戦術を並べるのを好む。人気のフレームワークはこんなふうになる:ペイド(広告)、アーンド(口コミ)、オウンド(企業)、そして他の全てのことは少々グレーな領域に入り、私の考えではこれが2012年以降の活動拠点になる。上の図で説明されているように、Altimeter社はこの重複する領域を“コンバージド・メディア / 収束メディア(Converged Media)”と呼ぶ。それが異なるメディアダイナミクスが一緒になった集合体だからだ。私に言わせれば―つまりマーケティングの観点から見ると、これこそが、これまで私たちが“ソーシャル”と呼んできたものの未来である。

あなたは、自分のFacebookニュースフィードの中で友人によって共有された画像を目にする。その画像はブランドによって作られたものだ。あなたがそれを目にしたのは、あなたの友人がそれを共有したからだ。あなたの友人がそれを共有したのは、彼らがそれを気に入ったからだ。彼らがそれを気に入ったのは、そのコンテンツが心に響くものだったからだ(そして彼らはそれを見た)。彼らがそれを見たのは、そのブランドがそれを宣伝するためにFacebookにお金を支払ったからだ。

ペイド?
アーンド?
オウンド?

その全てだ。ソーシャルプラットフォームは単にエンジンに動力を供給するにすぎず、上記のことが全てモバイルなコンテクストの中で行われていたかもしれない。私が自分のチームを増築するために、この領域についていろいろ考えているのは、すでに誰かがこの“収束した”部分を完全に把握したとは思っていないからだ。才能の観点から見ると、私はすでに社内の広告エージェンシー側からソーシャルとデジタルとコンテンツを理解する人たちを取り込み始めている。私は心の中で、チームの機能がどのように異なるかのダイナミクスについて考えてきた:

従来

テレビ中心のマーケティングアプローチは今でも、規模のインフラによって支えられたディレクターとコピーライターから成る力強いクリエイティブチームを燃料とし、それがチームに洞察を注ぎ、キャンペーン指向のマーケティングメッセージが見られ聞かれるようにどのようにお金が使われるかを決めるかなりの数のメディアサービスの人間を所有する。

デジタル

従来のチームと似ているが、デジタルチームはマーケティング構想に経験的レイヤーを追加するもの(アプリ、サイト、プラットフォーム)を“築く”ことが多い。デジタルチームにとってのコピーは、いくぶん複雑だ。彼らが作るものにはオフラインマーケティング戦術を通して転換できること以上のものを含んでいることが多く、そのためにコンテンツへの包括的なアプローチが要求されるからだ。

ソーシャル・デジタル

これが新参者だ。多くのブランドは今、社内ソーシャルの基本を理解しているが、上記のモデルはそれが社内だろうとエージェンシーであろうと(もしくは混合)、良いマーケティング(価値のあるコンテンツ)の基本をソーシャルニュースフィードの特性であるリアルタイム性(または会話をサポートするコミュニケーションのタイムリーな炸裂)と合併するためにデザインされている。ここでも、チームをメディアの観点から見ると、収束したメディアスペースをターゲットにした中核となるソーシャル・デジタルチームは、クリエイティブとコミュニティ管理と編集の専門知識のニュース編集室的なセンスをもたらさなければならない。

私は、2013年は物事がこれまで以上に互いの境界線がぼやける年になり、さらには、ブランドとそのエージェンシーパートナーがその重複部分にどのように対処するかを見つけるために一緒になって取り組むため、両方にとってたくさんの課題を作り出す年になると思う。私たちのクリエイティブ、戦略、メジャメントの能力を支えることに加えて、私はさらに、ペイド、オウンド、アーンドの間の重なり合う部分やこの全てがどのように私たちのクライアントのために進化するかについて考えることも自分のチームの誰かに任せてきた(収束メディアサービスのディレクター)。特にデジタルにとっては、これが活動拠点になると考えている。


この記事は、MyVenturePadに掲載された「2013: The Year Everything Converged」を翻訳した内容です。

簡単に言えば従来のメディアプランニング&構築に、ユーザーとのインターアクションやコミュニケーション自体を取り込んでいく必要がある、という話ですが、実際に企業がそれを実践していこうとすると、それぞれの専門家に加え、全体を統括する管理・編集チームも必要になってくるわけで、規模の大きい会社であればある程、一筋縄ではいかなさそうな話ではあります。

とはいえ冒頭で紹介されたペイド/アーンド/オウンド・メディアの概念、前半の例を読んでも既にそのメディアの枠組みでさえボーダーレスというかコンバージされた状態でユーザーに利用されているわけです。コンバージドメディアという概念が流行るか、バズワードするかはともかく、そもそもメディアの違いをユーザーは気にしていないわけですし、ユーザー視点・行動を理解し、ユーザーとのコミュニケーションを織り込んだ上でソーシャルキャンペーンなりマーケティングに取り組んでいく必要は自然とありそうです。

しかし、このコンバージという単語、これまた翻訳しにくい言葉ですね。収束ではピンと来ないですし・・・集約でもないですし。かといってコンバージドでも意味不明というか。日本で何か良い言葉がないと概念自体が流行らなそうです。最も、トリプルメディアという言葉も日本でのみ使われている気がしますし、どなたがまた良い言葉を思いついてくれることでしょう? — SEO Japan [G+]

投稿者:

SEO Japan

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