近年、BtoBビジネスでデジタルマーケティングの活用が進んでおり、その手法も広がりを見せています。BtoBのマーケティング担当にとって、デジタルマーケティングの知識は必須といっても過言ではありません。そこで本記事では、「BtoBデジタルマーケティング」の意味や主な手法5選とメリットを紹介します。
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BtoBデジタルマーケティングとは?
BtoBデジタルマーケティングとは、「BtoBビジネス」で「デジタルマーケティング」をすることです。まずは、「デジタルマーケティング」という言葉の意味を解説します。
デジタルマーケティングの定義
デジタルマーケティングとは、インターネットやIT技術を活用したマーケティング手法のことを指します。以前のマーケティングでは、訪問営業をしたりテレビや新聞に広告を出したりといったアナログ的な手段が主流でした。しかし、インターネットの発展とともに、ウェブサイトやSNS、ウェブ広告などを用いてデジタル化するマーケティング手法が登場したのです。
現在では、業務の効率化を優先できて少ないコストで大きな成果を得られるデジタルマーケティングが、従来のアナログ手段にとって代わり多くの企業で採用されています。
デジタルマーケティングとウェブマーケティングとの違い
デジタルマーケティングと似た言葉に「ウェブマーケティング」があります。デジタルマーケティングとウェブマーケティングの違いは、マーケティングの「範囲」です。
ウェブマーケティングは、ウェブの中で行うマーケティングです。具体的にはSEO(検索エンジンでの上位表示を狙う集客方法)の実施や、ウェブ広告の出稿がウェブマーケティングに該当します。
一方でデジタルマーケティングは、ウェブの中だけに留まりません。例えば、スマートフォンの行動履歴などのビッグデータは、実世界での現象をデジタル分析して売上向上を図ることもあります。
以上のように、ウェブマーケティングは「ウェブの世界の中だけ」、デジタルマーケティングは「ウェブの世界に止まらない」点が両者の違いです。
デジタルマーケティングとコンテンツマーケティングとの違い
コンテンツマーケティングとは、「価値のあるコンテンツを作成することで顧客の獲得を図るマーケティング手法」のことです。
具体的には、ブログに記事を投稿したり、ホワイトペーパーを作成したりするのがコンテンツマーケティングの基本です。これらはデジタルマーケティングの手法でもあるので、「コンテンツマーケティングはデジタルマーケティングの一部」と考えることもできます。
しかし、コンテンツマーケティングでは、デジタルコンテンツだけではなく、アナログなものも取り扱います。例えば、チラシやDM、FAXを企業へ送ることもコンテンツマーケティングの手法の1つです。
そのため、コンテンツマーケティングでは「デジタルとアナログの両方の手法」を取ることに対し、デジタルマーケティングは「デジタルの手法のみ」という点が異なります。
BtoBデジタルマーケティングの重要性
BtoBビジネスにおけるデジタルマーケティングの重要性は、近年ますます上昇しています。
アメリカのデータ分析会社CEBが2012年にGoogleと共同で行った研究によると、「購買プロセスの57%が営業担当者に会う前に完了している」と発表しています。つまり、商品やサービスを購入する過程の半分以上は「営業担当に会う前の情報収集」が占めているということです。
また現代では、情報収集をする際にウェブサイトやウェブ資料など、デジタルコンテンツを活用する機会が増えています。実際2020年5月の日経リサーチの調査でも、BtoB企業のビジネスパーソンのうち、「その会社のホームページ」での情報収集が40%と、最も多い割合でした。
以上のことから、BtoBでの購買プロセスにおいて、デジタルマーケティングでの情報提供は重要性を増しているといえます。
BtoBデジタルマーケティングの手法5選
それではBtoBデジタルマーケティングでよく活用される、以下の5つの手法を解説します。
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手法1 SEO
SEO(Search Engine Optimization)は「検索エンジン最適化」という意味で、自社サイトのコンテンツをGoogleなどの検索エンジンで上位表示させるための施策です。BtoBデジタルマーケティングにおいては、リードジェネレーションの場面で用いられます。
自社サイトを検索結果の上位に表示できれば、多くのユーザーの流入を増やすことが可能です。集めたユーザーを問い合わせや資料ダウンロードにつなげ、リードを獲得していきます。
手法2 SNS
SNSはTwitterやInstagram、LINEなどで情報発信をする手法です。BtoBデジタルマーケティングにおいてはリードジェネレーションとリードナーチャリングの両方で活用されます。
まずリードジェネレーションの場面では、SNSからサイトへアクセスしてもらったり、投稿で資料のダウンロードを促したりしてリードを獲得することが可能です。
リードナーチャリングの場面では、フォロワーに対して継続的に情報発信をする中で、自社の価値観に共感してもらったり、購買意欲を高めたりすることを狙います。
手法3 ウェブ広告
ウェブ広告はインターネット上の広告を意味し、リードジェネレーションの場面で用いられる手法です。広告を掲載する場所は、ウェブサイトや検索結果、SNSなど多岐にわたります。掲載した広告から自社サイトへの流入を増やし、リードの獲得につなげます。
手法4 ホワイトペーパー
ホワイトペーパーは、ビジネスに関連した有益な情報をまとめたものです。BtoBデジタルマーケティングでは、リードジェネレーションとリードナーチャリングの両方で用いられます。
例えば、自社サイトにホワイトペーパーのダウンロードフォームを設置し、企業名や担当者、連絡先などを記載してもらうことで、リード獲得を狙います。また、見込み顧客に対してホワイトペーパーを配布して有益な情報を提供する中で、購買意欲や信頼の向上を狙うことも可能です。
手法5 メールマガジン
メールマガジンは、リードジェネレーションとリードナーチャリングの両方で用いられる手法です。
ウェブサイトにメールマガジンの登録フォームを設置しておき、興味を持った人に氏名やメールアドレスを入力してもらい、リードを獲得します。また、購読者に対して定期的にメールを送って情報提供をすることで、信頼性の向上や商談へつなげる役割もあります。
BtoBデジタルマーケティングの3つのメリット
BtoBビジネスでデジタルマーケティングをするメリットは、以下の3つです。それぞれについて詳細を見ていきましょう。
メリット1 顧客に合わせてアプローチできる
デジタルマーケティングのメリットの1つ目は、顧客に合わせたアプローチが可能なことです。
例えば多機能のMAツールのマーケティングをする際、アピールポイントとしては「リード管理機能」や「メール配信機能」など複数あります。その中で、見込み顧客の全てに「多機能な点」をアピールしても効果は限定的です。それよりも、顧客情報が整理できていない企業に対しては「リード管理機能」を、メールによるアプローチを効率化したい企業には「メール配信機能」をそれぞれアピールした方が高い成果が得られるでしょう。
このように、顧客にアプローチする際には、それぞれの企業の課題や興味に対してピンポイントでアピールすることが効果的です。そこで、「データベースなどから顧客の課題や興味を取得できて」「顧客ごとに提供する情報やページを変えられる」デジタルマーケティングを活用すれば、高い成果を得ることができます。
メリット2 同じ労力で多くの顧客にアプローチできる
2つ目のメリットは、少ないコストでより大勢の顧客にアプローチできることです。
例えばセミナーを開催する場合、オフラインでは全国へスタッフを派遣して、それぞれの場所で会場設営をするなどのコストがかかります。一方でウェビナーを開催する際は、スタッフを派遣する必要はなく、会場設営の必要もありません。
しかも1回開催するだけで全国の人が視聴できる上に、録画しておけば後日観ることも可能です。このようにオフラインとオンラインでは、開催のコストとアプローチできる顧客の数が大きく異なります。
オンラインが効果的なのはセミナーだけではありません。メールマガジンやブログ記事、SNS発信などは、1つのコンテンツを作成するだけで大勢の人に見てもらうことができます。基本的に何人に見られようが、コンテンツ制作にかかる労力は変わりません。
このようにデジタルマーケティングでは、少ない労力で多くの顧客にアピールできるというメリットがあります。
メリット3 業務の効率化が図れる
デジタルマーケティングでは業務の効率化も期待できます。
例えば、商談を増やす場面において、アナログな手法では、企業への直接訪問やテレアポを通じて、商談化を狙います。一方、デジタルな手法では、「営業リスト作成ツールを使った自動メール配信」「ウェブ広告で顕在層を集客」「ウェビナー後の個別相談会の実施」など、さまざまな方法があります。これらのデジタル手法を活用すれば、アナログな手法と比べ短時間で多くの商談を増やすことができるでしょう。
積極的にBtoBデジタルマーケティングを展開しよう
BtoBビジネスをする上で、デジタルマーケティングは欠かせない時代です。まだデジタルマーケティングに力を入れていないのであれば、積極的に取り組まれることをおすすめします。
デジタルマーケティングの進め方を知りたい場合は、以下の記事もご覧ください。デジタルを含めたBtoBマーケティングの流れや戦略の立て方を詳しく解説しています。
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