NASAは、木星の衛星エウロパの探索ミッションを実施することを正式に発表した。同ミッションは2017年からNASAが実現方法を探求していたが、このほど計画の詳細を設計するは運びとなり、実際に使用する宇宙船および搭載する科学実験装置などの製造へと進む。
エウロパ・クリッパーと呼ばれる探査計画のゴールは、木星を周回する氷で覆われたこの衛星の気候下で生命の維持が可能であるか、居住、植民が可能であるかどうかを調べることだ。加えて、人間が接近して直接探査することで、エウロパをもっとよく知ることができることは間違いない。
エウロパは巨大ガス惑星である木星の知られている衛星79個のひとつで、太陽系全体で6番目に大きい衛星だ。われらが地球の月よりわずかに小さく、主に氷からなる地殻を持つ。その氷の地殻の下には海があると信じている科学者もおり、もしそんな海が存在するのであれば、太陽系の中でも生命が存在する可能性の高い場所になる。
NASAの同ミッションの目標は、早ければ2023年までに打ち上げることだが、そのためには大型打ち上げシステム(SLS)が完成している必要がある。延長された計画では2025年までの打ち上げを見込んでおり、現在のさまざまな状況を踏まえるとその方が現実的だ。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook )