SpaceXがNASAの有人宇宙飛行専門家を雇用、宇宙船クルードラゴンはDemo-2ミッション準備完了

SpaceXは同社初の有人宇宙飛行の準備中であり、宇宙船クルードラゴンの有人デモンストレーション・ミッションは5月7日に仮設定されている(現時点で日付は流動的)。火曜日(米国時間2/11)同社は、完成した宇宙船クルードラゴンのビデオを披露した。Bob Bhenken(ボブ・ベンケン)氏とDoug Hurley(ダグ・ハーリー)氏の両宇宙飛行士が搭乗する。また、CNBCは、SpaceXがNASAの有人探査部門の副責任者であるWilliam Gerstenmaier(ウィリアム・ガーステンマイヤー)氏を雇用したことを明らかにした。

Gerstenmaier氏はNASAで14年間この業務についていおり、40年にわたるNASAでの任務中スペースシャトル・プログラムと国際宇宙ステーションを担当していた。人間を宇宙に飛ばすことに関して、世界にこれ以上の人物が存在する可能性は低い。有人宇宙飛行プログラムを間近に控えるSpaceXにとって、鍵となる人事だ。

今年予定しているDemo-2ミッションでは初めて宇宙飛行士が搭乗し、SpaceXにとって国際宇宙ステーションとの乗務員輸送の定期提供者になるための次の一歩となる。現在NASAは宇宙飛行士の国際宇宙ステーションとの往復輸送をロシアのRoscosmos(ロスコスモス)が運行するソユーズに依存している。2011年にスペースシャトルプログラムが終了して以来行われている運用だ。

SpaceXは、今年中にBehnken、Hurley両宇宙飛行士をISSに運ぶ予定の宇宙船クルードラゴンの短編ビデオも公開した。この宇宙カプセルはテスト用の特別なチャンバーで、正式飛行前の検証プロセスの重要な部分を占める電磁妨害テストを受ける。今週Ars Technicaが報じたところによると、Demo-2ミッションの準備はほぼ完了しており、4月から6月のどこか実行される予定で、現在は5月7日が予定日になっている。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

SpaceXが有人宇宙飛行システムの重要な節目を年内達成へ

SpaceXはCEO Elon Musk(イーロン・マスク)氏の立てた大胆なスケジュールの1つを、比較的順調に守っている。予定遵守に関する同社の実績からすると、珍しいが歓迎すべき事態だ。SpaceXは、Crew Dragon(クルードラゴン)カプセルに初めて宇宙飛行士を乗せる際に利用するパラシュートの最新システムの7回目のテストを完了した。

このパラシュートシステムは、現在テスト中のCrew Dragonが実運用にに入った後、搭乗する宇宙飛行士が国際宇宙ステーションから地球に戻る際、安全に下降するためになくてはならないものだ。SpaceXはこのパラシュートシステムを複数回開発しており、現在のバージョン3は耐久性の高い材料と新しい新しい縫製技術によって最大の強度を実現している。

マスク氏は10月に、このMark 3システムのテストに10回連続して成功することが、SpaceXが有人宇宙船で新パラシュートシステムを使用するための信頼レベルだと言っていた。そしてNASAのJim Bridenstine(ジム・ブライデンスタイン)長官は、その10回のテストが年内に完了する可能性を示唆していた。SpaceXは米国時間12月3日にこれまで7回のテストに成功しており、目標の10回を2019年中に達成する見込みであることを公表した。

これは2020年前半に全体デモンストレーションおよび実際の有人飛行を実施するという、ブライデンスタイン長官がSpaceXともう一つの商業有人飛行パートナーであるボーイングについて最近繰り返し語ってていたスケジュールにも沿っている。ボーイングは、有人飛行プログラムに不可欠なもうひとつのマイルストーンである脱出テストを今月行う予定だ。

今週SpaceXは、クルードラゴン用パラシュートの最新改定版Mark 3の7回目のシステムテストに成功した。このパラシュートは@space_stationから宇宙飛行士が地球に戻る際に安全な着陸を可能にするために用いられる

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook