フランスのコンピュータービジョンのスタートアップであるReminizは、あらゆるタイプのビデオからインデックスを作る。ビデオコンテンツのためのGoogleボットのようなものだ。Reminizは、ライブストリームやオンデマンドビデオの中で人物、ロゴ、感情などにタグ付けすることができる。
「ウェブは、テキストを検索できるように作られている。ビデオではない。我々はビデオを検索できるようにする」と共同ファウンダーのCEOのJack Habra氏が語った。
Reminizを使う場面はいくつか考えられる。まず、同社は放送局や通信会社と提携している。例えば、Orangeとの提携によって、たった今誰が画面にいるのかを知ることができる。コンテンツの推奨やコンテキスト連動広告などにも応用できる可能性がある。
Reminizは、ライブチャンネルを自社サーバーに直接ストリーミングし、画像をスキャンしてタグ付けする。その後ユーザーはメタデータをサーバーからダウンロードする。
関連のあるビデオでブランドをプロモーションするためにReminizを使うこともできる。例えば、ヒュンダイ(Hyundai)はフランス、リヨンのサッカーチームのスポンサーになっている。ヒュンダイはチームがプレイしているサッカー中継の前に自社の広告を配信したい。しかし、YouTubeのキーワードはそういう特定の視聴者をターゲットするにはあまり向いておらず、実際にプレイしているところのないチームについて話すだけのビデオも混じってしまう。
ブランドは、ターゲットとなるビデオをホワイトリストに載せ、そのビデオに広告を配信する。料金はReminizが処理したビデオの分数に応じて課金される。
ライバルにはAWS Rekognitionや、クラウドプロバイダーの提供する一般ビデオ分析APIなどがある。Reminizの特徴は、顔、人物、ブランド、タグの独自データベースを構築するところだ。汎用的なソリューションと比べてもおそらくReminizのほうが使いやすいだろう。
「(EUの)GDPRが制定されて以来、誰もが個人データよりもコンテキストのあるデータに注目して当社に問い合わせるようになった」とHabra氏は言った。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook )