ファミペイが対象商品限定の朝夜50円割引キャンペーン、ボーナス反映は翌月

ファミリーマートは9月3日、同社独自のコード決済サービスの「ファミペイ」限定で、朝(6時〜9時59分)と夜(18時〜21時59分)に一定条件を満たせば50円を割り引くキャンペーンを開始した。

朝はサンドイッチもしくロールパンと、ファミマカフェをセット買うと、夜はレジ横のホットスナック類を2個買うと、それぞれ50円ぶんの還元が受けられる。

朝夜合わせて800円程度の出費と仮定すると、100円ぶんが返ってくるので還元率は12.5%程度になる。大判振る舞いのキャンペーンが一段落している現在では還元率は高いほうだろう。

時間帯によって対象製品を決めて割り引くキャンペーンといえば、セブン-イレブンの「朝セブン」などが有名だが、独自コード決済の導入に成功したファミリーマートは、これを「ファミペイ」上で実現したかたちだ。

残念なのは、還元ボーナスの反映が翌月になるのと、やはりチャージ方法。店頭レジもしくは、ファミマTカード(JCBブランドのクレジットカード)でしかチャージできない。ファミマTカードを所持していない利用者は、レジで店舗スタッフに現金を渡してチャージするというキャッシュレスとは逆行した行動を取る必要がある。

ファミリーマートに来る利用者だけを囲い込むという点では今回のような施策は有効だが、ファミペイのチャージ方法だけは早急に改善する必要があるだろう。このチャージ方法が、ファミリーマートでのレジ決済はもちろん、公共料金をいつでもどこでも支払えるうえに還元ボーナスが付く、ファミペイの魅力を半減させている。

「ファミペイアプリ」の詳細判明、会員登録と通販は7月1日から

ファミリーマートは6月30日18時ごろから、従来の「ファミリーマート」アプリのアップデートを開始した。アップデート後は「ファミペイアプリ」に名称が変わる。

現在のところ、アプリをダウンロードできるのみで会員登録などは7月1日からとなる。少しややこしいが、アプリの名称は「ファミペイアプリ」、ファミリーマートの独自コード決済の名称は「FamiPay」だ。

FamiPayでは、FamiPayの開始に伴うキャンペーンで7月いっぱいはチャージ時に15%還元される。これは決済時に還元される他社のコード決済とは異なる点で、FamiPayであれば特に用途がなくてもキャンペーン中にチャージさえしえておけば15%の還元を受けられるのがメリットになる。

ただしチャージ方法は、ファミマのレジで店員に現金を渡してチャージするという方法しかなく、残念ながら金融機関の口座からチャージには対応していない。キャッシュレスを推進するはずが、チャージには現金が必要という少々本末転倒な謎システムだ。

なお、JCBのクレジットカード機能が付いたファミマTカードと紐付けることは可能で、決済時に支払い金額ぶんだけチャージされる。こちらは完全にキャッシュレスなのだが、FamiPay決済のためだけにクレジットカードを増やすというのは現実的ではないだろう。

還元率は200円に付き1ポイントが付与される0.5%還元なので、通常で3%のPayPay、0.5〜2%のLINE Pay(7月末まではコード払いのみ+3%還元)に比べると見劣りするが、FamiPayの魅力はファミペイアプリで配布される各種のクーポンにある。従来もファミマTカード会員向けに同様のクーポンが配布されていたが、今後はファミペイアプリの会員のみの特典となる。8月以降は回数券なども登場する予定だ。

そのほかファミペイアプリでは、電子レシート機能なども使える。なお、写真プリントサービスの「famimaPhoto」をタップすると、同名の別アプリが起動してファミリーマート店舗内のマルチコピー機で写真の印刷などが可能だ。

会員登録と同様に、ジェネレーションパスが運営するオンラインストア「kaema」も7月1日にオープンする。同ストアはFamiPay決済が可能で、こちらもFamiPayのサービス開始を記念してFamiPayボーナス10倍キャンペーンを実施する。同社は、2018年7月にファミリーマートの親会社であるユニーファミリーマートホールディングスと業務提携を発表しており、kaemaでのFamiPay決済はこの提携によって実現したと言える。そのほかファミペイアプリでは、従来のアプリと同様に新商品情報などもアプリで参照できる。

なおファミペイアプリでは、従来のファミリーマートアプリが利用できた「モバイルTカード」などは利用できなくなる。