フリーランスが賃貸住宅を借りやすい世の中へ、賃貸向け与信サービスのリースがランサースと業務提携

賃貸向け与信サービス「smeta」、フリーランス特化型の賃貸仲介事業「smeta賃貸」や家賃債務保証事業の「smeta保証」を展開するリースは12月19日、フリーランスの総合支援プラットフォームを提供するランサーズとの業務提携を発表した。

この提携により、12月16日に東証マザーズ市場に上場したランサーズが提供するフリーランス向け福利厚生サービス「Freelance Basics」にリースのsmetaが追加され、ランサーズを利用するフリーランスは、賃貸住宅を借りる際に必要な与信や家賃保証サービスを受けられるようになった。

2018年9月設立のリースは、「個人の信用価値を最大化する」をミッションに掲げる、信用経済社会における与信プラットフォームを目指す、不動産×金融を切り口としたCredit Techのスタートアップだ。

同社はフリーランスや高齢者、訪日外国人などへ賃貸向け与信サービスを提供するが、現在のメインターゲットはフリーランス。リースによると、「賃貸借契約における入居者の審査を行う家賃債務保証会社は、勤務先、勤続年数、年収という終身雇用が前提の旧態依然とした審査基準を適用しており、これらの証明が難しいフリーランスを始めとする個人事業主やスタートアップ、ベンチャー企業に勤務する転居希望者は、信用面で適性に評価されておらず、“与信能力が低い”と判断され、賃貸住宅の入居に必要な信用評価を得られにくい状況にある」だからだ。

ランサーズもFreelance Basicsの提供により、フリーランスに様々な支援サービスを展開してきたが、賃貸住宅の借りにくさを解消するためのソリューションがなかったため、リースとの業務提携に至った。

Freelance Basicsの何が変わったのか。本日より、Freelance Basicsからsmetaを選択し必要な情報を入力すると、与信枠として借りられる家賃額の上限が提示される。リースいわく、「与信枠に収まる賃貸住宅を選べば入居審査を100%通過できる」。そしてリースは家賃債務保証事業のsmeta保証も展開していることから、Freelance Basicsを利用する転居希望者は、与信の取得から、不動産仲介、賃貸住宅への入居審査、保証契約までワンストップで受けられる。任意でランサーズIDと連携させることで、これまでの実績、評価、完了率などのデータが加味され、与信枠が増加するなどの再算定されるといった連携も検討されている。

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クラウドソーシングサービス運営のランサーズが東証マザーズ上場、公開価格730円で初値842円

クラウドソーシングサービス事業を展開しているランサーズは12月16日、東証マザーズ市場に上場した。主幹事証券会社は大和証券で、公募160万株、売り出し100万8700万株、オーバーアロットメントによる売り出しが39万1300株となる。オーバーアロットメントとは、当初の募集・売出予定株数を超える需要があった場合に実施される株式の販売方法。主幹事証券会社が対象会社の株主から一時的に株式を借り、売出予定株数を超える株式を、募集・売出しと同じ条件で追加販売すること。

公開価格は730円で初値はそれを100円超上回る842円となった。12月16日午前10時30分時点の最高値は9時34分につけた960円で、10時12分に791円の最安値となり、10時30分現在は初値より少し下がった820円前後に回復して株価が推移している。

同社は、フリーランスや副業を考えている個人と企業をマッチングさせるサービスを展開。経営コンサルタントやライター、エンジニアなどのスキルを持つ個人が希望時間単価を提示して、企業などから仕事を請け負うことができる。

直近の業績は、2019年3月を決算期とする2018年度(2018年4月〜2019年3月)は売上高25億2200万円、営業損失2億200万円、経常損失9300万円、当期純損失は1700万円。2020年度(2019年4月〜2020年3月)の予想は、売上高34億4100万円、営業損失5億1000万円、経常損失5億4900万円、当期純損失2億2500万円。

主な株主は、同社代表取締役社長CEOの秋好陽介氏が56.79%、グロービス4号ファンド投資事業有限責任組合(グロービス・キャピタル・パートナーズ)が8.97%、KDDIが5.24%などとなっている。

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メルペイで報酬払いが可能に、クラウドワークスやビザスク、ランサーズが対応

メルペイは9月18日、クラウドワークスやビザスク、ランサーズと給与以外の労働基準法の適用外の報酬やインセンティブのデジタル支払いの検討に関する基本合意書を締結した。

具体的には、各サービスで請け負った仕事に対する報酬をメルペイで受け取れるようになる。詳細は追記する。

 

ランサーズ、フリーランスが会社機能を持てる新サービスーー第1弾は月額480円で法律・会計相談

クラウドソーシングサービス「ランサーズ」などを運営するランサーズ。同社は6月28日、フリーランスが抱える様々な課題に対して複数のソリューションを展開していくことで、個人が会社機能を持てるサービス「Freelance Basics」を発表した。

第1弾として本日より月額480円で弁護士や税理士の支援を受けられるサービスを始める。

Freelance Basicsはフリーランスが個々人の得意な領域に集中できるように、事業活動をする上で負担となる業務や不得意な領域を総合的に支援するサービスだ。

中小企業庁の「小規模事業者の事業活動の実態把握調査」を見ると、フリーランスになる際に直面とした課題として、顧客の確保や専門知識・技術の習得、経営知識の習得といった項目が上位に並ぶ。専門領域ごとに役割が分担されている会社員とは違い、フリーランスは基本的にすべての業務を自身で手がける必要がある。単独活動のため相談相手も少なく、不慣れな作業に膨大なコストがかかっているケースも少なくない。

このような課題にも直結する「フリーランスと会社員の差分」を少しでもなくしていこうというのが、Freelance Basicsの取り組みだ。これまで同社が「ランサー生活圏構想」のもとで展開してきた各サービスを統合し、そこに新たなサービスも加えることで、フリーランスのバーチャル株式会社化の実現へ向けて本格的に事業化する。

フリーランスと会社員の差分に関するイメージ

具体的にはフリーランスが抱える課題に対し「成長」「安心」「生産性」の3つの観点と、それに紐づく「コミュニティ / 教育」「金融」「補償 / 保険」「専門家支援」「業務効率化」という5つの領域でサービスを運営する方針。新サービスの第1弾としてリリースしたのが、冒頭でも触れた月額480円で専門家へ業務の悩みを相談できる仕組みだ。

相談の対象となるのは会計と法律の2分野。会計サービスでは確定申告支援や専門家相談窓口などを通してフリーランスの「お金まわり」を、法律サービスでは契約書関連の支援や弁護士相談窓口などを通して「法律まわり」をサポートする。

Freelance Basicsにはこれまでランサーズが発表してきたベーシックワーク制度教育プログラムオンライン融資サービスフリーランス向けクレジットカードなどが統合。今後も新たなサービスを加えながら、「フリーランスと共に課題解決を行う領域を追求・拡大していく」という。

「Freelance Basics」サービス提供領域のイメージ。水色箇所はすでに提供を開始している領域だ

ランサーズがオフラインにも進出、新たにC2Cスキルシェアサービス「pook」をリリース

クラウドソーシングサービスを提供するランサーズは、C2Cの仕事の受発注の領域にも裾野を広げたい考えのようだ。ランサーズは本日、リアルの場でサービスを提供する個人同士のスキルシェアリングサービス「pook(プック)」ベータ版のテスト運用を開始した。

pookは、例えばヨガレッスン、ネイル、家庭教師、家事代行など、依頼主とフリーランスが対面するタイプの仕事をつなげるサービスだ。スマホでの利用を想定しているが、pookはスマホアプリではなく、ウェブサービスとして展開する。

pookでは、まず依頼主が依頼内容を投稿し、そこにフリーランスがサービスや価格を提案する仕組みだ。依頼主は提案の中から条件の合う人を選んで、仕事を発注する。支払いは事前にサービス上で仮払いを行う形だ。

ローンチ当初はスポーツ(ヨガレッスンやパーソナルトレーニング)、家事代行(掃除、料理、買い物、その他)、相談(キャリア相談)の3つのカテゴリーに限定して展開する。展開地域もまずは渋谷区、目黒区、港区を中心とする都内一部で展開し、徐々に対象地域拡大していく予定と取締役CSO兼CFOを務める曽根秀晶氏は説明する。

家事代行や英会話、パーソナルトレーニングと行った分野に特化したC2Cサービスはこれまでにもあったが、そうしたサービスは依頼に対してサービス提供者の登録が追いついてなく、マッチングが起きづらいこともあると曽根氏は指摘する。

現時点でpookの対応カテゴリーは限定されているが、今後、様々な仕事に対応できるようにする。フリーランスとして登録するのに特別な審査も設けず、個人同士のマッチングを起きやすくすると曽根氏は言う。

また、pookでは「リアルで対面するサービスなので、安心・安全に利用できるように気を配った」と曽根氏は話す。

pookでは依頼する個人も仕事を請け負う個人のどちらも本人確認を行う。それに加え、これまで運用してきたクラウドソースサービス「ランサーズ」のノウハウを活かし、規約違反の行為や投稿がないかパトロールを行うという。

UIについても、本当にフリーランスが現れるのかという依頼者の不安を解消するため、Uberのように依頼開始の1時間前からフリーランスの現在地を表示する機能も実装したそうだ。

個人が持つ隙間時間やスキルをシェアするサービスは、ランサーズの創業者で代表取締役を務める秋吉陽介氏が創業当初から構想していたサービスなのだという。世間でもシェアリングサービスという概念が浸透したこと、そしてランサーズとしても会社の中核事業を成長させるところから新規事業に投資できるフェーズとなった。今がpookをローンチするのに最適なタイミングと曽根氏は話している。

あらゆる業種を扱うC2Cのシェアリングサービスには他にもANYTIMESストリートアカデミーミツモアなどがある。