米国の国会議員が掌紋データの今後の扱い方などでアマゾンに質問状

一部の上院議員たちが金曜日(米国時間8/13)に、Amazonの新CEO、Andy Jassy氏に書簡を送って、同社の小売店で使用する顧客の掌紋の、スキャンのされ方と保存のされ方に関する詳しい情報を求めた。

同社はAmazon Oneと呼ばれるプログラムで掌紋スキャナーを展開し、同社の物理店ではカードを使わずに無接触決済を利用するよう顧客に勧めている。AmazonがAmazon Oneのスキャナーを導入したのは昨年おそくで、今ではそれは、米国ではコンビニエンスと食料品のAmazon GoやAmazon Books、Amazon 4-starストアなどにある。Amazon以外ではワシントン州の8つのWhole Foods店にも置かれている。

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上院議員のAmy Klobuchar氏(民主党、ミネソタ州選出)とBill Cassidy氏(共和党、ルイジアナ州)、およびJon Ossoff氏(民主党、ジョージア州)はその書簡でJassy氏に、Amazonは同社のバイオメトリックによる決済システムを今後どのように拡張していく計画なのか、そして集めたデータは広告のターゲティングに使われるのか、と問うている。

書簡の原文を下に埋め込んだが、その一部をここに引用しよう: 「Amazon OneによるAmazonのバイオメトリックデータの収集の拡大は、このデータそのものと、その扱いがユーザーのプライバシーをリスペクトしているか、Amazonがデータを広告や追跡目的で利用するのか、等に関する、Amazonの今後の計画に関し、深刻な疑問を提起している」。

議員たちはまた、Amazon Oneを何人の人が担当しているのか、個人が関わるような微妙なデータの遺漏や乱用をどうやって防いでいるのか、掌紋と顔認識データを併用したことはあるか、などを問うている。

書簡にはこんなくだりもある: 「AppleのFace IDとTouch ID、SamsungのSamsung Passなどはバイオメトリック情報をユーザーのデバイスに保存しているのに対し、Amazon Oneはバイオメトリック情報をクラウドにアップロードしていると言われ、クラウド特有のセキュリティリスクを喚起している。データのセキュリティは、掌紋のような不可変な顧客データではとくに重要である」。

Amazonは掌紋を提供する顧客に10ドルのクレジットを提供して、プライバシー保護活動家などから非難を浴びた。彼らは、個人の秘密データの手渡しを強制するために安っぽい策略を使った、と言ってAmazonを責めた。

Amazonには、疑われてもしょうがないような履歴がある。たとえばAIによる顔認識ソフトウェアRekognitionを米国の法執行機関に提供して厳しい批判を浴び、昨年は警察用アプリケーションの一時的凍結に追い込まれた。

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(文:Taylor Hatmaker、翻訳:Hiroshi Iwatani)
画像クレジット: Aytug Can Sencar/Anadolu Agency/Getty Images

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