今日という素晴らしい日に、インターネット最大級の違法映画配信サイトの設立者がiTunesで合法的な購入を行ったことがきっかけで逮捕されるというなんとも皮肉な出来事をご紹介したい。
違法アップロードされた映画やテレビ番組を探せるトレントサイトとして、The Pirate Bayを超えたKickassTorrents(KAT)が、現在閉鎖の危機に陥っているという。TorrentFreakの報じたところによると、同サイトを運営しているとされる30歳のウクライナ人Artem Vaulinがポーランドで逮捕されたという。
VaulinがiTunesで(おそらく合法的に)iTunesで購入を行った後、同じIPアドレスでKATのFacebookページにログインしたことが発覚したため、米国政府は身柄の引き渡しを求めている。
Vaulinは、著作権侵害共謀罪、マネーロンダリングの共謀罪、および2件の著作権侵害罪に問われている。司法長官は、KATにより「合衆国のエンターテインメント業界から10億ドル超の利益を奪われた」とする声明を発表している。
KATのウェブサイトは現在ダウンしており、Vaulinの事件が係争中であることから、再開の見通しは絶望的である。TorrentFreakの伝えるところによると、興味深いことに、米当局はKATに対する捜査の一環として、同サイトの広告主として接触し、Vaulinの口座詳細を把握する一助としたという。また、裁判書類によれば、VaulinがiTunesで購入を行った後、Appleから当局にVaulinの個人情報が提供されたことが逮捕の決め手となっている。
「法の手を逃れるために、Vaulinは世界中の各国に置かれたサーバーを利用し、度重なる差し押さえや民事訴訟を理由にドメインを移動させていたとされています。しかし、彼がポーランドで逮捕されたことは、たとえサイバー犯罪を犯した者が逃げようとしても、正義の鉄槌を逃れることはできないという1つの証明といえるでしょう」と、Leslie R. Caldwell司法次官補は「誇らしげな」という形容詞がぴったりの声明の中で述べている。
(なお、KATのユーザーにとっては、冒頭の「今日という素晴らしい日」という表現は不適切かもしれない。)
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(翻訳:Nakabayashi)