国内外に散在する新型コロナウイルスに関する研究データを集約した「COVID-19 データポータルJAPAN」が公開された。大学共同利用機関法人・情報・システム研究機構(ROIS)に属する、国立情報学研究所(NII)のオープンサイエンス基盤研究センター(RCOS)、国立遺伝学研究所(NIG)の生命情報・DDBJセンターが管理するサイトで、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する研究データへ研究者が迅速にアクセスできるように、各種オープンデータを参照できるようになっている。
このサイトでは、遺伝子配列やタンパク質、疾患などの生命科学系の研究データだけでなく、画像や文献、データ投稿のツールも含めたリソースを、分野横断的にチェックできるのが特徴だ。研究者がこの基盤を活用して研究データを発見し、創出したデータをさらにオープンに共有していくことことで、コロナ禍の解決を目指すのがこのサイトの狙いだ。
国立の研究機関のほか、京都大学や大阪大学、いま人選で話題の日本学術会議から提供された情報も参照できる。海外のデータとしては、米国国立衛生研究所、米国、英国、スイスの研究データを集めたUniProt Consortium、世界中の信頼できる情報源からのライフサイエンスの出版物や世界的なコレクションへのアクセスを可能にするオープンサイエンスプラットフォームであるEurope PMCなどの情報も含まれる。
本ポータルサイトは、すでに欧州で公開されている「COVID-19 Data Portal」の枠組みに賛同するかたちでスタート。日本の新型コロナウイルスの研究推進と、データ共有の円滑化に貢献する基盤として、今後も国内の多数の機関の協力を受けて情報を更新していくという。
COVID-19 データポータルJAPANから参照できる情報は以下のとおり(2020年10月5日10時時点)。