ロケット打ち上げスタートアップAstraの最初の打ち上げは第一段階の燃焼失敗、あと2回のテスト飛行で軌道上を目指す

米国カリフォルニア州アラメダを拠点とするロケット打ち上げスタートアップのAstra(アストラ)は、天候やその他の問題のために何度も計画を遅延した後、米国時間9月12日にアラスカを拠点とする施設から最初の軌道上テストミッションを打ち上げる機会をようやく得た。

米国太平洋標準時午前8時19分(日本時間8月13日午前0時19分)に行われたAstraの「Rocket 3.1」試験機の打ち上げは成功したが、軌道に乗るずっと前の第1段階のエンジン燃焼中に飛行は終了した。

Astraはこのフライトで、軌道に到達することをいきなり目指していたわけではない。同社は、今回を含む3回以内のテストフライトで軌道に到達することを目標としており、今回の最初のミッションの前には「主な目標は第一段階での良好な燃焼に達すること」だと述べていた。実施には第一段階の燃焼までは到達しなかったが、同社は取得したデータの最初の評価を踏まえ「ロケットは非常によく機能した」とブログに書いている。

ミッションは早期に終了したように見えるもののためにそれが上昇すると、ロケットの不要な前後のふらつきのビットのために、アストラは言った、車両の自動安全システムによってエンジンの停止を引き起こした。これは、アストラが安全な故障を確実にするために取った手順が設計通りに機能していることを意味するので、実際には良いニュースでもあります。上のビデオでは、ロケットのエンジンのライトが飛行中に消え、しばらくして地上に衝突して火の玉が発生しているのがわかります。
Astraによると「ロケットが上昇する際に、意図せずに前後に揺れが生じ、自動安全システムによってエンジンが停止したため、ミッションは早期に終了した」という。一方で、同社の安全装置が設計どおりに動作することを証明したという点ではは良いニュースでもある。上のビデオを見ると、飛行中にロケットのエンジンの光が消え、しばらくして地上に衝突した火の玉が見える。

SpaceXを含め、まったく新しいロケットの最初の飛行のほとんどが計画どおりには進まないことは珍しいことではない。SpaceXの創業者でCEOのElon Musk(イーロン・マスク)氏がTwitterでAstraチームに激励の言葉をかけている。同様に、Rocket LabのPeter Beck(ピーター・ベック)氏も支持を表明した。

なお、Astraが困難な状況下で活動していることは言うまでもない。新型コロナウイルスの感染蔓延のために、1週間ほど前にアラスカに配備された発射システムをで6人のチームで動かす必要があった。

Astraは今回の打ち上げで多くの貴重なデータを得られ、もちろんそれを次の打ち上げの精度を高めるために使える。同社は、3回のテスト飛行の2回目に向けて「今後数週間かけて」データを確認・解析をっすめるようだ。Rocket 3.2はすでに完成しており、次のトライを待っている。

画像クレジット:Astra / John Kraus

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(翻訳:TechCrunch Japan)

Astraがアラスカ州での打ち上げを前に軌道ロケットの地上燃焼試験を完了

進行中の新型コロナウイルスによる数々の遅延に続き、少人数の打ち上げ会社が宇宙にロケットを送り込む能力を見せつけようとしている。Astra(アストラ)は軌道ロケット「Rocket 3.1」の地上燃焼試験を完了した。これによりアラスカ州へ旅立つ準備が整った。同州コディアック島では、軌道に向けたへ初めての飛行の打ち上げを予定している。

当初Astraは、DARPA(国防高等研究計画局)の打ち上げチャレンジに答えるためのゴールを目指す会社としてスタートした。そのチャレンジでは、互いに数週間以内の期間をおいて軌道に乗せられるロケットを作ることが各社に要求された。当初は別の射場からの予定だったが、後に宇宙基地の異なる打ち上げ台からとなった。チャレンジはAstroがバージョン3.0ロケットを軌道に乗せるのに失敗したあと終了し、賞金は得られなかった。

同社はその後、3世代のロケットの開発と試験、打ち上げを行ったが世間の注目を浴びることも情報公開することもなかった。このスタートアップは高さ約12mの小型ロケットを、カリフォルニア州アラメダの自社工場で作っている。DARPAチャレンジ前のTechCrunchのインタビューで、Astraの創業者兼CEOのChris Kemp(クリス・ケンプ)氏は「自分たちのアプローチは迅速かつ大規模な製造に焦点を当てており、ほかのロケット会社よりも失敗許容率が高い」(未訳記事)と説明した。

一種の大量生産的アプローチには明らかな利点があり、Astraの目指す打ち上げシステムは他社よりも移動が容易で世界中ほぼどこにでも展開できる。積荷を小さくすることで迅速な輸送が可能になり、失敗した時でも巨大のGPS静止衛星を失ったほどの大きな損失を負うことがない。

Rocket 3.1は、これまでの世代の本格的アップデートと異なりRocket 3.0のマイナーチェンジと思われる。AstraによるとRocket 3.1は現在コディアックに向かっており、現在同社は打ち上げ日時の最終決定を検討中で、次の大規模テストの日は来週早々にも確定する見込みだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook