人気の高いGitHubは今、本来の直接的な使い方以外に、それをラップしたサービスを事業化する、という使い方も増えている。今回ご紹介するZenHubは、GitHubをもっとはやく容易に使えるようにする一種のインタフェイスサービスで、GitHub(Git)が行うプロジェクト管理サービスを、Trello的なドラッグ&ドロップのタスクボードから提供する。またアップロードできるファイルはGitHubのインタフェイスのように画像ファイルだけでなく、どんなファイルでもできる。そのほか、コミットに関するフィードバックやプルリクエスト、提案、コメントなどを手早く送れる[+1]ボタンもある。
ZenHubを開発したAxiom Zenは、バンクーバーとサンフランシスコにオフィスのあるインキュベータ〜スタートアップ育成企業だ。今はChromeのエクステンションのみだが、Firefoxのプラグインも出す予定だ。料金は個人のデベロッパや非営利団体、それにオープンソースのプロジェクトなら無料。商用利用には、課金される。
主な対象ユーザはデベロッパだが、本来Git/GitHubはソフトウェアのソースコード以外のものの進捗や枝分かれ的進化や改版履歴を管理できるので、企業がワークフローの管理に使うことも十分にできる。そうすれば、サードパーティ製の管理ツールは要らなくなるだろう。
このサービスの正式ローンチは今日(米国時間10/27)だが、ベータ段階ですでに300社が登録ユーザになっている。有名どころでは、NBC News、Microsoft、Xamarin、不動産サービスのRetsly(最近Zillowが買収)などがいる。Retslyの協同ファウンダKyle Campbellは、“ZenhubはGitHub上のわれわれのアジャイルなワークフローの最適化を実に良く助けてくれた。ほかのプロジェクト管理ツール/サービスにように、工程やオーバヘッドがむやみに増えることがない”、と賛辞を述べている。
GitHub上の開発過程を助けるオープンソースのプロジェクトとしては、ほかにWaffle.ioなどがあり、最近ではMicrosoftもVisual Studioのツールの一環としてGitをサポートしている。しかし、それらがあくまでもデベロッパツールであるのに対して、ZenHubはもっと広い意味でのプロジェクト管理を志向しているようだ。GitHub自身もかねてから、ソースコードのバージョン管理以外の多様で幅広い利用を訴求している。
[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))